九州大学文学部同窓会

会長挨拶

同窓会創立六十周年を祝う

同窓会長  船 津 正 明

 会員の皆様におかれましては、お変わりなくお過ごしのことと存じます。
 『会報』第六十号(担当仏文学研究室)をお届けします。
 今回は、創刊以来六十号という節目の『会報』になります。また、この『会報』は、「同窓会創立六十周年」に当たる平成二十九(二〇一七)年に発行することから、内容も同窓会創立六十周年を中心にした内容となりました。
 「文学部同窓会」は、昭和三十二(一九五七)年九月に創立され、『会報』の創刊号は、翌年の三月に発行されました。同窓会の新開長英初代会長は、「発刊に当りて」の挨拶で、『会報』発刊の目的を「卒業生相互の間をつなぐ動脈」とし、『会報』により「母校の現況や同窓の御意見なり動静或は支部の動きなどを通報し、横の連絡を密にする」ためであると述べられています。『会報』は、編集担当が各研究室の持ち回りということもあり、発刊以来それなりの特色を持ち、他に類をみない充実した内容となっております。
 さて、文学部の伊都キャンパス移転が、平成三十年夏となり、いよいよ現実味を帯びてまいりました。移転を二年後に控えた平成二十八年度の総会は、平成二十八年八月二十七日に箱崎キャンパスで開催しました。会場を文系地区共通講義棟一○一講義室として、各行事を行いました。その概略をご報告いたします。
 総会は、例年のとおりに進行しました。今回は、美学・美術史、東洋史学、社会学・地域福祉社会学の三研究室の担当でした。総会では、特別に文学部同窓会創立六十周年について、記念事業を行うことが決定されました。記念事業の内容は、記念式典、記念植樹、まもなく迎える文学部創立百周年記念誌のための同窓会関係資料の収集・整理等を行うことが主なものです。また、六十周年記念を期して、懸案であった同窓会奨学金の内容を見直し、優れた研究業績に対する褒賞(優秀研究賞)と、優れた活動に対する援助(優秀活動奨励賞)に分け、表彰することに変更しました。
 これら記念事業の原資のために「文学部同窓会六十周年記念募金」を行うことに決定いたしました。これらの大まかなことは、昨年の同窓会総会ですでに承認されていたのを、具体化したものです。新しい奨学金の授与式は記念式典の中で行い、文学部・人文科学府在学中の学生たちに同窓会として激励、支援を行うことになります。同窓生の皆様のご協力をお願いいたします。
 総会行事終了後、美学・美術史の後小路雅弘教授の解説により「文学部所蔵の肖像画」の鑑賞をしました。一九三二年ごろ描かれた児島善三郎の「片山正雄教授」の肖像画をはじめ、十点余の肖像画を鑑賞しました。
 この後、九州大学文書館の折田悦郎教授の引率解説のもと、「九州大学箱崎キャンパス学内探訪」を実施しました。すでに伊都キャンパスに移転し閑散としている旧理学部、旧工学部棟の横を通り、正門横にある旧法文学部本館まで折田教授の説明を聞きながら約一時間歩きました。歩いて行く通りには、「創立五十周年記念講堂」等を見ることが出来ました。途中、旧理学部の建物の取り壊し工事を見て感慨を新たにしました。旧法文学部本館は、立入禁止になっており、中に入ることが出来ず、外からの見学でしたが、ここで過ごした人たちが、あそこが何講座の研究室だったとか昔を懐かしむ姿も見られました。
 国語学・国文学出身の私も、約半世紀前に学んだ研究室を外から眺めて、懐かしさを禁じえませんでした。当時は、市内電車が通っており、「九大前」の終点で降り、一時間めの授業に間に合うように毎日のように走って教室に駆け込んだものでした。
 当時、建物の中は、古色蒼然としており、廊下などは、照明はあっても暗くて各教室の名札も定かでなく、目を凝らして探したものでした。研究室には、助手の方がおられ何かと教えて貰っていました。昼食には、よく工学部食堂まで出かけていました。その旧工学部本館は、大学本部棟と一緒に保存されると聞きました。
 学内探訪を終えて五時三十分から、文系の学生が常に利用している「生協文系食堂」で「懇親会」を開催しました。今回は、学内開催ということからか、総会出席の殆んどの方が参加して頂きました。過去の思い出話や、伊都キャンパスに移転してからの話などで大いに盛り上がり、楽しいひとときを過ごしました。次年、もう一回箱崎キャンパスで開催される同窓会に思いを馳せ、和気藹々の中に散会しました。
 平成二十八年十月十四日(金)には伊都キャンパスの椎木講堂大会議室において、「九州大学同窓会連合会総会」が開催されました。主な内容を報告します。収支決算協議のあと、人文社会科学系総合研究棟の安全祈願祭を二月に開催したことなど、十項目にわたり大学の近況説明がありました。次いで同窓生との連絡強化と同窓会活動の活性化について報告があり、今回「台湾同窓会」が連合会に加入することになり、連合会は、十六の学部同窓会、十八の地域同窓会となり、合計三十四の同窓会の連合会となりました。
 その他、「大学情報の発信」「同窓会と連携した〈学生支援〉」等の説明を交え報告があり盛会裡に終了しました。
 翌日の十五日(土)は、同じく椎木講堂を中心にして、「九州大学アカデミックフェスティバル二〇一六」と「福岡同窓会」が開催されました。これは、従来、同窓生・在学生の「ホームカミングデー」として実施していたものを、地域や一般の方まで参加できるように改めたもので、「日本・世界の未来を担う最先端の研究の話が聞ける!」「バスツアーで構内を探検!」「研究成果見本市・うまかもん市・九大グッズ市・ギャラリー展示」等々で賑わいました。文学部同窓会も展示部門に参加し、好評を博しました。
 二月に安全祈願祭が行われた人文社会科学系総合研究棟は、現在建設中の新中央図書館の後ろに二百メートルの長さの鉄骨が組まれその大半を見せ始めていました。
 平成三十年(二〇一八)二月に完成とのことでした。この三十年の夏、文学部が伊都キャンパスに移転することになるわけですので、その時間はもう僅かしかないということを改めて感じた次第です。
 さて、文学部が移転する前年の平成二十九年の同窓会は、文学部同窓会創立六十周年ということになります。箱崎・貝塚地区での最後の同窓会総会は、文学部に協力をお願いし、できれば「箱崎キャンパスのお別れ会」的なものにしたいと思っています。この『会報』が皆様のお手元に届く頃には、具体的な記念行事が決定していることと思います。同窓生の皆様のより多くのご参加をお願いする次第です。
 最後になりますが、十月二十一日、同窓会に多大のご尽力を頂いた第六代文学部同窓会長の福田殖先生がご逝去されました。謹んでご報告申し上げます。
 同窓生の皆様のますますのご健勝をお祈りいたします。

(ふなつ まさあき 一九六二年卒業 国語学・国文学)

【九州大学文学部同窓会お問い合わせ先】

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  • 住所:〒812-8581 福岡市東区箱崎6-19-1 九州大学文学部内 文学部同窓会事務局
  • E-MAIL:bundo@lit.kyushu-u.ac.jp
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