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「はごろもプロジェクト」

0-0:趣旨

平成21年(2009年)は、九州大学文学部は、大正13年(1924)に法文学部が創設されて85周年、昭和24年(1949)に文学部が設立されて60周年という節目の年を迎えました。
この年に当たり、九州大学文学部では、文学部の輝かしい歴史と伝統を振り返り、人文学の本質を再認識すると共に、21世紀の現代社会における文学部の存在意義を学内外に示すために、記念事業を行うことにいたしました。

85周年/60周年にちなみ、この事業の略称(愛称)を「はごろもプロジェクト」といたしました。文学部が設置された箱崎は、かつて青い松林と白 い砂浜が広がる美しい土地でした。箱崎−松原−羽衣の連想と共に、本当に大切なものを取り戻し、天に飛翔するイメージも、この名称の中には含まれていま す。
「はごろもプロジェクト」のロゴマーク(マツダ ヒロチカ氏のデザイン)には、九州大学の「九大」、文学部の「文」、人文学の「人」の文字と共に、その永遠性を意味する「久」の字も読み込まれています。

このプロジェクトは、決して単なる回顧でもなければ、打ち上げ花火やお祭り騒ぎでもありません。教育・研究に関わるすべての面において、過去を踏まえ、現在を見つめ直し、そして未来を切り拓いていく九州大学文学部の姿を世に示すための契機に他なりません。

「はごろもプロジェクト」実行委員会委員
柴田 篤(委員長)、高木彰彦、高山 倫明、後小路 雅弘、竹村則行、箱田 裕司、佐伯弘次、山口輝臣、辻田淳一郎、岡崎 敦、押川 信久、山本 将司、村野 正景、石井 祐子、小原健次(総務課長)、村上 公一(庶務第一係長)

参考:「はごろもプロジェクト」トップ

0-1:文学部記念祭

文学部記念祭は、2008年8月19日開催の「文学部研究企画特任チーム」で提言された「文学部60周年事業」の一環として準備が進められ、2009年2月6日に開かれた第1回実行委員会において、その概要が決定されました。その後ただちに、「法文学部85周年/文学部60周年記念式典ワーキンググループ」が設置され、同年4月2日から具体的な準備が開始されました。この間、4月24日開催のワーキンググループ会議では、「文学部記念祭」という名称が決定されました。共催団体である文学部同窓会とは、同窓会役員を準備委員に加える他、同窓会常任幹事会、役員会で、記念祭についてご審議いただきました。具体的な雑務準備、処理については、「はごろもプロジェクト」事務局メンバーによる記念祭事務局が担当しました。
以上の準備を経て、9月19日の記念祭当日を迎えた次第です。以下には、当日一日のスケジュール、式次第、登壇者等を再現しました。

9月19日(土):記念祭当日

1. 同窓会総会
時間:11時-12時(10時30分:受付開始)
会場:九州大学箱崎理系キャンパス 旧工学部本館1階大講義室
出席者:42名

式次第(司会、井手 誠之輔教授)

1)開会の辞
2)同窓会長挨拶 木下 譲治会長
3)文学部長挨拶 柴田 篤文学部長
4)議長選出 園井 英秀九州大学名誉教授
5)議事

(報告)平成20年度事業報告、会計決算報告・監査報告、役員交替
(議題)平成21年度事業計画、会計予算案、文学部記念祭について

同窓会奨学金授与式

受賞者
村上 浩明氏(博士後期課程3年・独文学)「フランツ・カフカ研究」
寺床 幸雄氏(修士課程2年・地理学)「現代日本における農業の再編成とその持続可能性に関する研究」

2. 記念祭

時間:12時-16時(11時30分:インフォメーション受付開始)
会場:九州大学箱崎理系キャンパス 旧工学部本館、21世紀交流プラザI

インフォメーション受付(旧工学部本館大講義室=メイン会場入口)

出店:九州大学生活協同組合、花書院、金文堂書店

1)吉川幸作画『九州大学風景画作品集』原画展示会(メイン会場前特設展示場)
2)文学部教員、学生、研究室、センター等による展示・発表会(サブ会場)
21世紀交流プラザ:芸術学研究室、心理学研究室、比較宗教学研究室、言語学・応用言語学研究室、社会学・地域福祉社会学研究室、国語学・国文学研究室、箱崎九大記憶保存会、言語運用総合研究センター
旧工学部本館:地理学研究室
総合研究博物館展示場:考古学研究室、歴史学拠点コース
3)箱崎九大記憶保存会ヴィデオ上映(12時30分〜50分;15時〜20分):
4)記念講演(13時30分〜14時30分):
司会:岡崎 敦准教授
挨拶・講師紹介:柴田 篤文学部長
講演者:平原 奈央子氏(西日本新聞社文化部勤務、朝鮮史学卒)
「いつもそこに、切羽(きりは)  ―学ぶ・新聞を書く―」
5)キャンパス見学会(15時〜16時20分)
全体ガイド:折田 悦郎教授(大学文書館)

解説:

旧工学部本館4階会議室壁画:後小路 雅弘教授
本部貴賓室および歴代総長肖像写真:石井 祐子助教
総合研究博物館常設展示室:辻田 淳一郎准教授、三島 美佐子助教(博物館)
旧演習棟(現記録資料館産業資料部門):三輪 宗弘教授(記録資料館)
旧心理棟(現埋蔵文化財調査室):田尻 義了研究員(埋蔵文化財調査室)
旧図書館(現記録資料館九州文化史部門):梶嶋 政司助教(記録資料館)

3. 祝賀会

時間:17時-20時
会場:福岡リーセントホテル「舞鶴の間」(東区箱崎2-52-1)
TEL:092-641-7741
出席者:154名
総合司会:高山 倫明教授

1)挨拶
柴田 篤氏(九州大学文学部長)
福田 殖氏(九州大学名誉教授、前文学部同窓会長)

有川 節夫氏(九州大学総長)

2)紹介
平原 奈央子氏(西日本新聞社文化部、記念祭講演会講演者)
吉川 幸作氏(画家、『九州大学風景画作品集』作者)
マツダ・ヒロチカ氏(デザイナー、「はごろもプロジェクト」ロゴ製作者)

3)乾杯
船津正明氏(文学部同窓会会計監事)

4)文学部同窓生・学生スピーチ
石橋 恵美子氏(仏文、昭和30年卒)
宇野 和夫氏(仏文、昭和45年卒)
緒方 知美氏(美学・美術史、平成3年卒)
関谷 悦子氏、松本 祥子氏(箱崎九大記憶保存会;社会学学生)

5)九大の今。伊都キャンパスと百周年記念事業
坂井 猛氏(九州大学新キャンパス計画推進室副室長、工学部/人間環境学研究院教授):伊都キャンパス説明
市山 郁生氏(九州大学総務部百周年記念事業推進課長):百周年記念事業
竹吉 正志朗氏(九州大学総務部社会連携課長):同窓会連合会

6)お開きの言葉
園田 美理氏(心理学学生)

参会者全員に記念品贈呈

文学部記念祭ワーキンググループ委員
柴田 篤(委員長)、高山 倫明、後小路 雅弘、箱田 裕司、岡崎 敦、押川 信久、山本 将司、村野 正景、石井 祐子、益田 仁、石橋 香織、村上 公一(庶務第一係長)

参考:アジア現代美術展


0-2:「ただいま」九大生AQAプロジェクトによるアジア現代美術展

この展覧会は、九州大学文学部で美学美術史を学ぶ学生たち=AQAプロジェクトが、財団法人福岡市文化芸術振興財団(FFAC)と連携し、第4回福岡トリエンナーレ実行委員会の協力のもと、アジアの現代美術の最新動向を紹介したものです。

展覧会のテーマは「ただいま」。アジアの日常に繰り返されるさまざまな情景を通して、人々の絆、家(家族・家庭)、コミュニティの問題などを探りました。いま、わたしたちの「ただいま」はだれに向けられるのか、そしてそれに応える「おかえり」はあるのか─。アジアの若いアーティストによる意欲的な作品を、福 岡アジア美術館のサポートを受けながら学生の新鮮な目を通して選ばれた8名のアーティストによる約20点の作品で展覧会を構成しました。

ただいま 
九大生AQAプロジェクトによるアジア現代美術展

TADAIMA: looking for sweet home Exhibition of Asian Contemporary Art Organized by AQA Project Kyushu University Students

会期=2009年9月5日(土)〜11月23日(月・祝)
開館時間 10:00〜20:00  休館なし
会場=ギャラリーアートリエ(博多リバレインB2)
主催=(財)福岡市文化芸術振興財団/九州大学文学部/AQAプロジェクト  
特別協力=第4回福岡トリエンナーレ実行委員会  
後援=九州大学アジア総合政策センター

参考:アジア現代美術展

0-3:仙厓展─九州大学文学部所蔵中山森彦コレクション

この展覧会は、福岡市と九州大学が連携して開催したもので、九州大学文学部所蔵の中山森彦医学博士遺愛の仙厓コレクション約30点によって構成されました。 仙厓は江戸後期の禅僧で、博多聖福寺の住持を務め、自由闊達でユーモラスな絵画を多数描き、その画境そのままの人柄で博多の人々に敬愛されました。また中山森彦博士(1867〜1957)は、外科手術の権威であり、九大医学部の臨床医学育ての親とされています。美術にも造詣が深く、美術品蒐集にも情熱を傾 けました。博士の愛した仙厓和尚の絵画世界に触れるとともに、博士の美術愛好家としての側面を紹介し、その業績を偲ぶ企画でした。関連事業として10 月10日福岡市美術館講堂にて講演会が開催されました。

仙厓展─九州大学文学部所蔵中山森彦コレクション
会期:2009年10月3日〜11月29日 月曜休館
会場:福岡市美術館 常設展示室(古美術企画展示室)
主催:九州大学文学部/福岡市美術館

附属図書館第24回「貴重文物講習会」
日時:2009年10月10日(金) 14時--15時30分
場所:福岡市美術館 講堂
講師:中山喜一朗(福岡市博物館学芸員)
後小路雅弘(九州大学大学院人文科学研究院教授)
演題:「仙厓と中山森彦博士」
参考:仙厓展

0-4:「九州大学所蔵の史資料 --過去・現在・未来--」シンポジウム、展示会

文学部内に事務局を置く九州史学会では、毎年12月に大会を開催していますが、例年1日目を全体会シンポジウムにあて、学界の最前線に位置する学際的なテーマを取り上げております。本年度は、九州大学が所蔵する史資料をテーマにシンポジウムと展示会を企画しました。開催の趣旨は、1)九州大学における研究の伝統をあらためて再考すること、2)大学において史資料を適切に管理するための手だてや課題について議論を深めること、3)大学の教育機能や社会との関係を念頭に、史資料の利用に関する諸問題を討議すること、以上です。
シンポジウムの参会者は130名、展示会参観者はのべ181名に及びました。
シンポジウム・展示会実施の詳細は、以下のとおりです。

公開シンポジウム(入場無料)

日時:2009年12月12日(土)13時30分-17時30分
会場:九州大学中央図書館視聴覚ホール

報告者・パネラー

宮本一夫(九州大学大学院人文科学研究院・考古学)「九州大学考古学資料」
田尻義了(九州大学埋蔵文化財調査室学術研究員・考古学)「九州大学キャンパス内の埋蔵文化財資料について」
吉田昌彦(九州大学大学院比較社会文化研究院・日本史学)「九大資料保存体制について --檜垣文庫等の整理と管理を通じて--」
高野信治(九州大学大学院比較社会文化研究院・日本史学)「九州大学所蔵の古文書について」
竹村則行(九州大学大学院人文科学研究院・中国文学)「九州大学所蔵の漢籍について」

コメンテーター

後小路雅弘(九州大学大学院人文科学研究院・芸術学)

懇親会(会費有料)

時間:18時30分-20時30分
会場:福岡リーセントホテル

関連展示会(入場無料)

日程:2009年12月10日(木)-13日(日)
会場:九州大学中央図書館特設展示会場

参考:「九大所蔵の史資料」シンポジウム

0-5:朝日カルチャーセンターとの提携講座

九州大学文学部は、市民向け公開講座を従来も企画して参りましたが、平成21年度からは、朝日カルチャーセンターとの提携講座として、装い新たに新開講いたしました。文学部の〈知〉の多様性の一端に触れていただく試みとして、21年度上半期は、「古今東西 あの世とこの世」、下半期は、「人はなぜ生きるのか」をメインテーマとして、それぞれ6名の教員が、生と死をめぐる話題を取り上げました。それぞれの講座の講師と演題は、以下のとおりです。

平成21年度上半期講座「古今東西 あの世とこの世」(4月-9月)
生まれ、そして死ぬことは、すべての人間に共通のことのように 思えますが、人間はいかにして生まれ、また、死してのちどうなるか、というような疑問への答えは、決して一様ではありません。「世界旅行」と「時間旅行」 を同時に行うような気分で、生と死をめぐる〈知〉的冒険をお楽しみいただきました。

プログラム

4月18日:「日本古典文学に見る輪廻転生」 辛島正雄教授(国文学)
5月16日:「インド仏教のあの世とこの世」 岡野潔教授(インド哲学史)
6月20日:「バリ・ヒンドゥーの世界」 飯嶋秀治准教授(比較宗教学)
7月18日:「イスラムにおけるあの世とこの世」 清水和裕准教授(イスラム文明学)
8月29日:「フランス近代文学に見るオカルティズム」 高木信宏准教授(仏文学)
9月26日:「中国古代の死生観―『論語』と『荘子』を通して」 柴田篤教授(中国哲学史)

平成21年度下半期講座「人はなぜ生きるのか」(10月-22年3月)
最愛の人を失ったとき、人生の迷路に踏み入ってしまったときに、誰もが「人はなぜ、なんのために、生きるのか」と自らの心に問うでしょう。人が人で ある限り、そのような問いを避けることはできません。しかしそれに答えることは容易なことではありません。むしろ、考えれば考えるほど闇は深くなるばかり です。人はなぜ生きるのか─その問いへ向かい、問いから還る思索の旅へ...。

プログラム 10月17日:「死生観について --哲学的観点より」 円谷裕二教授(哲学)
11月21日:「人はなぜ生きるのか −問いの意味を考える」 吉原雅子講師(倫理学)
12月19日:「生と死のインド」 片岡啓准教授(インド哲学史)
1月9日:「年年歳歳花相似 ─唐詩の描く人生」 静永健准教授(中国文学)
2月20日:「生きることの能動性と受動性 ─オスカー・ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』を手がかりに」 鵜飼信光准教授(英文学)
3月13日:「生命の海へ --宗教史から学ぶこと」 関一敏教授(比較宗教学)

参考:朝日カルチャーセンターとの提携講座

0-6:創立85周年記念論文集
(印刷中)

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