研究室のなりたち

九州大学英語学・英文学研究室は、現在3名の専任教員と2名の外国人教師、学内外からの非常勤講師、60名以上の学部生・大学院生で構成されており、文学部のなかでも有数の大所帯です。
個性的な学生や教員がたくさん揃っており、学生同士が活発に議論を交わしたり、時にはコーヒーを片手に談笑したりする場として、多くの学生や教員が研究室を利用しています。学部生と大学院生、教員との関係も親密で、非常に和気藹々とした雰囲気のなかで研究を行っています。

専門分野について

イギリス文学、アメリカ文学、英語学の3つに分かれており、各分野とも充実した内容を持っています。
イギリス文学では第一次テキスト重視の重厚な文学研究の伝統が継承され、現在は鵜飼信光教授、ブライアン・フォックス外国人教師の指導のもと、18世紀以降の小説、エリザベス朝演劇等の研究に力点が置かれています。
アメリカ文学では小谷耕二教授、高野泰志准教授、テッド・クロンツ外国人教師の指導のもと、ヘミングウェイ、フォークナー等の主要作家を中心とした研究が行われています。
英語学では言語事実の理解を深めると同時に理論的考察を行っており、大橋浩教授、西岡宣明教授の指導のもと、認知言語学、生成文法理論研究を中心に、音韻論や英語史の講義なども行われています。

学生の学習・研究

学部生は、2年次から英語学、イギリス文学、アメリカ文学の講義や演習の授業をひと通り受講して、各分野の基礎的な知識や思考法を身に付けていきます。4年次には、おのおのの興味に合わせて各分野に分かれて、各自で研究テーマを選んで卒業論文を完成させていきます。

大学院生は、修士1年次から演習の授業で高度な文献資料を読み進めていき、各分野に関する理解を深めていきます。それと並行して、各自で自由にテーマを選んで研究を進めていき、研究の成果を学会等で発表し、最終的には学位論文に纏めていきます。

実績・進路・研究活動など

大学院の機関誌『九大英文学』はすでに50年以上の実績があり、質量ともに国内有数の研究誌として高い評価を得ています。
近年では、3、4年生や大学院生を中心に長期間の海外留学が盛んになっており、毎年数名の学生がイギリスやアメリカの大学に留学しています。
英語学や英文学の研究を通して養われた語学力や国際感覚を活かして、多くの卒業生がマスコミ、金融、商社などの民間企業や、翻訳・通訳、官公庁、中学校・高等学校などの現場で活躍しています。また、より高度な研究を目指して、毎年数名の卒業生が大学院に進学しており、修了生の多くが専任教員として各大学に就職しています。