研究室紹介

地理学とは何か

 「地理」という言葉から,もの好きの暗記物あるいは地名のカルトクイズを連想される方も多いかと思います。しかし地理学者が作り出す知識は,残念ながらこういった牧歌的な(?)まどろみの中にたたずんでいるわけにはいきません。なぜなら地理学の歴史を振り返ると,「未知なる大地」や自分たちと違う文化を求めて世界中を探索してきた地理学者の活動が,戦争や植民地征服と密接な関係を持っていたことが分かるからです。「地理学はまず戦争に役立つ」という書名の通り,よその土地やそこに住む人々を理解しようとする営みには,「好奇心」という「暴力性」が孕まれているわけです。
 今日の地理学はこうした危険性を意識しながら,人々の生活を枠づけている時間‐空間的な諸関係の解明を通して,この社会がいかに構成されているのかを考えようとしています。例えば,隣の部屋に住んでいる人のことは知らないが,地球の裏側の事件はすぐに知ることができるというように,空間的な隔たりの意味が逆転している我々の生活を分折することも,その課題のひとつになるでしょう。地理学とは,日常の出来事とより大きな世界の問題との関係を考えていくひとつの方法なのであり,生きるための智恵でもあるのです。

メンバー

 教員は現在のところ,高木彰彦教授,遠城明雄教授,今里悟之准教授の3名ですが,このほか自然地理学の基礎を学ぶ講義や実習,臨時講義などが開講されており,幅広い地理学の一端に触れることができます。
 研究室に現在所属しているのは,博士後期課程1名,学部生が26名です(2017.4.5現在)。
 教員の所属は「大学院人文科学研究院」,大学院博士・修士課程の所属は「大学院人文科学府」,学部生の所属は「文学部」になっています。

教員
Professor
高木 彰彦 <TAKAGI, Akihiko>
遠城 明雄 <ONJO, Akio>
今里 悟之 <IMAZATO, Satoshi>
専門研究員
Research Fellow
        −   

     
博士後期課程
Doctoral Course
近藤 祐磨 <KONDOH, Yuma>
修士課程
Master's Course
        −   
           
研究生
Research Student
        −   
学部4年
B4
石井 佐和 <ISHII, Sawa>
岩本 美沙紀 <IWAMOTO, Misaki>
江口 綾美 <EGUCHI, Ayami>
岡本 望美 <OKAMOTO, Nozomi>
金子 郁美 <KANEKO, Ikumi>
木村 翔大 <KIMURA, Shota>
楠 天司 <KUSUNOKI, Takashi>
齋藤 諒 <SAITO, Makoto>
古屋 倫太郎 <FURUYA, Rintaro>
南 源来 <MINAMI, Genki>
森 由布子 <MORI, Yuko>
門口 希望 <MONGUCHI, Nozomi>
安川 友登 <YASUKAWA, Yuto>
蜩c 愛美 <YANAGIDA, Megumi>
学部3年
B3
岩本 美咲 <IWAMOTO, Misaki>
香川 敦士 <KAGAWA, Atsushi>
笠木 玲那 <KASAGI, Reina>
金子 弘樹 <KANEKO, Hiroki>
川ア 秋穂 <KAWASAKI, Akiho>
柴田 わこ <SHIBATA, Wako>
藤江 太郎 <FUJIE, Taro>
学部2年
B2
阿部 信太郎 <ABE, Shintaro>
木佐貫 綾香 <KISANUKI, Ayaka>
古場 隆裕 <KOBA, Takahiro>
塚本 要 <TSUKAMOTO, Kaname>
中島 侑亮 <NAKASHIMA, Yusuke>


年間の行事

 研究室では,年間を通じて様々な行事があります。普段はコンピュータなどを利用した研究室内での学習や作業が中心になりますが,地理学では実際にフィールドに出かけて「歩いて・見て・聞いて・体験する」という行為が研究を進める上で重要な要素になります。毎年,夏休みに3泊4日程度で調査実習が開講され,今まで山村・農村・漁村・近世都市をフィールドにして聞き取り調査から古文書解読まで様々な調査を行っています。また福岡の周辺地域を歩くミニ巡検を年に5回ほど実施しており,車に乗っていては見過ごしてしまうような風景の変化や,人々の生活を見て回っています。巡検・実習に関しては,「巡検・実習」のページをご覧ください。

行事 行事
4 進学者ガイダンス 10 後期授業開始
入学式・入学者へのガイダンス 秋の巡検(1)
前期授業開始 11 秋の巡検(2)
新入生歓迎巡検 1 卒論・修論締め切り
6 夏の巡検 2 後期試験
7 前期試験 冬の巡検
8 実習(学部3年) 卒論・修論発表会
9進学希望者へのガイダンス 3 卒業式



進学案内

 大学院入学及び学部進学に関する相談は,随時受け付けております。お気軽に,文学部棟4階の研究室までどうぞ。

大学院修士課程・博士課程

 九州大学大学院人文科学府には修士課程(標準修業年限2年)及び博士後期課程(標準修業年限3年)が設置されています。入学者選抜には「一般選抜」,「社会人特別選抜」,「外国人留学生特別選抜」の3種類があります。入学及び試験に関する詳細は文学部のウェブサイトでご確認ください。研究室訪問等を希望される方は,事前にご連絡ください。

大学院修士課程入学者・博士後期課程編入学者選抜方法(一般選抜)


(1)筆記試験及び口頭試問
筆記試験 外国語科目 英語,ドイツ語,フランス語,中国語,朝鮮語のうちから1選択
専修科目 地理学
口頭試問 提出された研究計画書・論文等及び専修科目等について

(2)研究計画書・論文等の審査

* 2017年度現在。最新の情報は最新年の「学生募集要項」でご確認ください。
* 試験は第1期(9月),第2期(2月)の2回実施しております。入学志願者は第1期と第2期のいずれか,又は両方を受験できます。


学部進学

 九州大学文学部では入学時ではなく2年進学時にそれぞれの関心に合う専門分野を選択する仕組みになっています。学部1年次に伊都地区で基幹教育科目における所定の単位を修めると各専門分野への進学になります。
 文学部1年次向けの地理学に関する入門的な授業は,伊都キャンパスでの「人文学基礎U」において,人間科学コースおよび文学コースのオムニバス形式で行われます。また,基幹教育科目で「地理学入門」が複数開講されていて,本研究室の教員が担当している授業もあります。受講できれば参考にしてください。


外国語科目について
 本研究室では「地理学講読」という科目が開講されています。これはフランス語あるいはドイツ語で地理学関係の外書を講読する授業です。そのため,地理学を第一志望に考えられている方はフランス語あるいはドイツ語を第二外国語にしておく方が賢明です。
 なお,フランス語あるいはドイツ語を未習で地理学に進学されても差し支えありません。文学部では「フランス語初歩T・U(前期から開講)」「ドイツ語初歩T・U(後期から開講)」が開講されています。また,基幹教育科目としても「入門フランス語」「入門ドイツ語」が開講されています。


開講科目
 専攻が決定すると,文学部開講の専攻教育科目を中心に履修することになります。 専攻教育科目では次のような科目が開講されています。
講義・演習・講読
専門に関する講義が開講されます。演習には2年生を対象とした地理学入門のものもあります。また,例年,他大学の先生をお招きして集中講義が開講されています。
実習
2年後期で自然地理学実習が,3年前期で人文地理学実習が開講されます。フィールドに出て,地理学の広さ・深さを体感しましょう。
概論(コース共通)
人間科学コースの概論及び「人間科学統計入門」が該当します。これらは主に前期に開講されますので,2年前期・3年前期に履修するとよいでしょう。地理学を専門分野とする場合,「地理学概論」は必修です。
古典語および外国語
専攻教育課程でも文学部は外国語の授業があります。地理学では英語・フランス語・ドイツ語のいずれかを修めることになります。なお,未修科目に限りフランス語・ドイツ語は初歩の科目も履修できます。
選択科目
文学部の他の専門の講義・演習等の科目も履修できます。
教職科目(該当者のみ)
必要な単位を履修すると教職免許を取得できます。中学校社会科や高等学校地理歴史科・公民科の免許の取得希望者が多いようです。
卒業論文
学部4年間の総仕上げとして,卒業論文を作成します。綿密な計画と周到な準備が必要です。

参考 : 入学から卒業まで


「地域調査士」資格

 公益社団法人・日本地理学会では,地域調査の基礎的な能力を有した地域調査の専門家を「地域調査士」として認定しています。  2015年度から,文学部が開講する所定の単位を取得したうえで,学会が開講する講習会を受講すれば,「地域調査士」資格の取得が可能になりました。 詳しくは,お気軽に研究室にお尋ねください。