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教員紹介

今井 宏昌(IMAI Hiromasa)先生(講師)

1)専門分野
 物理的・肉体的な暴力の経験が、時代状況とのかかわりの中でどのように変容し、また逆にその当事者や社会をどのように規定していったのかという問題関心から、第一次世界大戦後ドイツにおけるパラミリタリ(準軍隊)組織・義勇軍とそのメンバーのバイオグラフィを、経験史の観点から分析している。

2)主要業績
1.『暴力の経験史―第一次世界大戦後ドイツの義勇軍経験 1918〜1923―』法律文化社、2016年5月

2.「ヴァイマル共和国初期におけるボード・ウーゼの義勇軍経験―エゴ・ドキュメントにもとづく予備的考察―」『史淵』(九州大学大学院人文科学研究院)155輯、2018年3月、81-102頁

3.「「政治の野蛮化」と義勇軍経験―第一次世界大戦後ドイツにおける「暴力の連続性」をめぐって―」『九州歴史科学』(九州歴史科学研究会)43号、2015年12月、68-87頁

4.「ヴァイマル期ドイツ義勇軍指導者ヨーゼフ・ベッポ・レーマーの「越境」―「ナチズムの前衛」テーゼの一反証―」『七隈史学』(七隈史学会)14号、2012年3月、111-125頁

5.「「第三帝国の最初の兵士」?―義勇軍アルベルト・レオ・シュラーゲターをめぐる「語りの闘争」―」『西洋史学論集』(九州西洋史学会)48号、2010年12月、59-77頁

6.トーマス・キューネ/ベンヤミン・ツィーマン編『軍事史とは何か』原書房、2017年3月(中島浩貴・柳原伸洋・伊藤智央・小堤盾・大井知範・新谷卓・齋藤正樹・斉藤恵太・鈴木健雄との共訳)

7.ジェフリー・ハーフ『ナチのプロパガンダとアラブ世界』岩波書店、2013年11月(星乃治彦・臼杵陽・熊野直樹・北村厚との共訳)

3) ひと言
 ドイツ現代史というと、ヒトラー、ナチズム、アウシュヴィッツといった単語を思い浮かべる人が多いかもしれません。私の研究は、そういったドイツ現代史の血塗られた部分とダイレクトに関係するものです。第一次世界大戦後のドイツ・ヨーロッパを舞台に、戦争、内戦、テロなどの物理的・肉体的な暴力の経験が、当時の時代状況とのかかわりの中でどのように変化し、また暴力をふるった人/ふるわれた人や彼らの生きる社会に対して、どのような影響を与えたのか――この点を、歴史学の立場から分析しています。
 過去の悲惨な出来事について学ぶことは、確かに辛い作業です。ですが、後世に生まれたわれわれが、これからの時代をどのように生きていくかを考えるうえで、とても重要なことです。過去やそこに生きた人びとと対話し、考え、言葉を紡いでいく。これはわれわれが常日頃から意識的/無意識的におこなっている営みですが、それを学問的な形でより確かなものとしていくことが、歴史学の真髄であり醍醐味であると思います。西洋史学研究室で、その一端を味わってみませんか?




九州大学大学院人文科学府
西洋史学研究室

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