文学部 人文学科 哲学コース
哲学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
古代哲学講義 I
Ancient Philosophy (Lecture I)
講義題目  古代ギリシアにおける哲学の始まり
東京大学大学院人文社会系研究科教授 納富 信留
科目ナンバリングコード: LET-HUM2141J
講義コード: 16057000
2016 後期
集中
箱崎 哲学演 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2016/8/7 (11:03)
授業の概要 西洋哲学の起源にあたり、様々な基本問題や概念や思考形態が提案された初期ギリシア哲学(以前には「ソクラテス以前の哲学」と呼ばれてきた)を検討する。紀元前6世紀から5世紀のギリシア世界で、なぜ、どのように「哲学が始まった」と言われるのかを、哲学の創始者と見なされる数名の思想家を中心に考察する。また、初期ギリシア哲学には著作等が残っていないため、後世の引用や証言など「断片」を使う技術が必要となる。そういった研究手法を学び、哲学的思索に活かせるようにする。

(To examine the beginning of Western philosophy, this course examines "Early Greek Philosophy" (also called "Presocratic Philosophy"), which provided various basic concepts, problems and frameworks of thought. We first consider why philosophy is said to have started in ancient Greece, and then examine several candidates for the "first philosopher". Our aim is also to get accustomed to using "fragments" of this period.)
キーワード : ギリシア哲学、哲学史、始源、論争、スタイル
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 後期の集中講義、2017年1月23日〜27日の予定
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(社会)(公民)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-a [人文学の視座の理解]
人文学の基礎知識を踏まえて、現代人文学の視座の特質を理解できる。
人文学という学問の営みを正確に理解して、それを自分なりに展開できる 人文学という学問の全体像を理解し、別の主題でも応用できる 人文学について大まかな理解をもっている 人文学への関心はあるが、その実態については今後学んでいく
B_A-b [アプローチの理解]
専門分野の基礎知識に基づいて、人間と社会のあり方とそれへの多様なアプローチを理解できる。
古代ギリシア哲学を見本にして、学問的考察を独自に追求する 古代ギリシア哲学が持つ学問的アプローチを理解する 古代ギリシア哲学が様々な異なるアプローチを提供することを知る 学問には異なるアプローチがあることを意識する
B_A-d [資料の理解]
史資料・文献・作品の分析と解釈、および実地調査などに基づいて、世界における文化・歴史・社会の多様性と共通性を理解し説明できる。
人文学が用いるテクストの性格を正しく把握し、それぞれに応じた読解をする 人文学が用いるテクストに成立や編集の経緯があることを理解する 人文学がテクストの成立や編集を扱う学問であることを理解する 人文学のテクストへの関わりについて関心を持つ
B_B1-a [古典の読解]
長い文化的伝統のなかで人類が生み出してきた知的所産である「古典」を、厳密に読解する能力を身に付けることができる。
ギリシア古典の文献を読みこなし、自分なりの解釈と理解を提示できる ギリシア古典の文献に親しみ、読解ができる ギリシア古典について基礎知識を持ち、必要な文献を読む ギリシア古典の基礎知識を得る
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 廣川洋一『ソクラテス以前の哲学者』、講談社;講談社学術文庫、1987年
参考書 : 内山勝利編『哲学の歴史1 古代T 始まりとしてのギリシア』、中央公論新社、2008年
神崎繁・熊野純彦・鈴木泉編『西洋哲学史1「ある」の衝撃からはじまる』、講談社選書メチエ、2011年
井上忠『パルメニデス』、青土社、1996年
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 イントロダクション:初期ギリシア哲学とは何か?
2 「哲学の始まり」をめぐって
3 ギリシア哲学史の概要:時代、言語、資料
4 ギリシア哲学資料論
5 最初の哲学者(1)ヘシオドス
6 最初の哲学者(2)タレス
7 最初の哲学者(3)アナクシマンドロス
8 最初の哲学者(4)アナクシマンドロス(続き)
9 最初の哲学者(5)クセノファネス
10 最初の哲学者(6)ヘラクレイトス
11 最初の哲学者(7)ピュタゴラスとその伝統
12 最初の哲学者(8)パルメニデス
13 最初の哲学者(9)パルメニデス(続き)
14 最初の哲学者(10)パルメニデスへの対応
15 まとめ

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-a
[人文学の視座の理解]
B_A-b
[アプローチの理解]
B_A-d
[資料の理解]
B_B1-a
[古典の読解]
備考(欠格条件、割合等)
レポート 50パーセント
授業への貢献度 20パーセント
出席 30パーセント

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 集中講義なので、やむを得ない理由で欠席する回(時間)は申し出てください
学習相談 学習相談 : 事前・事後の相談は、メールで受け付ける:notomi@l.u-tokyo.ac.jp

授業以外での学習に当たって : 集中講義なので、期間中に読解できる文献は限られている。事前や講義後に参考書を読んでおいてもらいたい。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)