文学部 人文学科 歴史学コース
東洋史学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
東洋史学演習 XVI
East Asian History (Seminar XVI)
講義題目  ソグドの歴史と文化
大阪大学大学院文学研究科教授 荒川 正晴
科目ナンバリングコード: LET-HUM3356J
講義コード: 16057004
2016 後期
集中
箱崎 共同演習室 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2016/2/25 (17:01)
授業の概要  ユーラシアには、最初の1千年紀においていくつもの帝国が出現した。なかでも7世紀には東西に巨大な帝国が成立した。ユーラシア東部の唐帝国と西部のイスラーム帝国である。13世紀のモンゴル帝国に先立ち、ユーラシアの統合化を進めた時代と理解することができる。シルクロードの交易活動は、こうした時代にきわめて活発になったが、その交易の主役がソグド人であった。
 本授業では、こうしたソグド人が歴史的に見て、中央アジア地域にとどまらず、広くユーラシア東部地域の政治・軍事・経済・文化に大きなインパクトをもたらしたことを明らかにする。

(During the first 1000 years of A.D., many empires emerged in Eurasia. In particular, two gigantic empires were established in the 7th century, on both the eastern and western sides of Eurasia: Tang China on the east, and the Islamic empire on the west. Prior to the Mongol empire’s emergence in the 13th century, this era can be understood as a period of transition toward the consolidation of Eurasia. During this period, the Silk Route trade in Eastern Eurasia became very active, and Sogdian traders played a leading role in this trade.
This lecture course is designed to introduce students to the Sogdians who brought a big impact in politics, military affairs, economy and culture of the eastern Eurasia over a wide range.)
キーワード : ソグド人 東方活動
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 12月に開講する予定にしている。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_B1-d [専門的研究手法]
専門分野の基礎知識に基づいて、人間と社会のあり方とそれへの多様なアプローチを理解できる。
ソグド関係の資史料を通じて、中央アジア古代史を世界の動きのなかに正確に位置づけられ、併せてその歴史的な意義を明確に説明できる。 ソグド関係の資史料を通じて、中央アジア古代史を把握するとともに、それが世界史の動きと一定の連関を有していたことを理解できる。 ソグド関係の資史料を通じて、中央アジア古代の歴史を一通り把握している。 ソグド関係の資史料を十分には読み取れず、中央アジア古代史の把握も不十分である。
B_B1-e [専門資料の分析]
専門分野に固有の問題設定や研究手法を正しく身に付けることができる。
歴史学の手法に基づいて、ソグ関係の資史料を適切かつ多角的に捉えて分析できる。 歴史学の手法に基づいて、ソグ関係の資史料を適切に分析できる。 歴史学の手法に基づいて、ソグ関係の資史料を一定程度、扱える。 ソグド関係の資史料を、歴史学の手法に基づいて適切に把握できていない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 教科書は特に使用しないが、講義に使用する関係資料は、プリントして配布する。
参考書 : 予復習のためのテキストとして、以下の書籍を掲げる。
『アジアの歴史と文化 8 中央アジア史』同朋舎, 1999.
荒川正晴(2010)『ユーラシアの交通・交易と唐帝国』名古屋大学出版会.
森安孝夫(2007)『シルクロードと唐帝国』(『興亡の世界史』5)講談社.
曽布川寛・吉田豊(編)(2011)『ソグド人の美術と言語』臨川書店.
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 ガイダンス
2 中央アジア古代史研究の概況
3 ソグド人とは何か
4 ソグド人の歴史−東方発展以前(〜1世紀)
5 ソグド人の歴史−東方発展第1期(〜4世紀)
6 ソグド人の歴史−東方発展第2期(4・5世紀〜7世紀前半)
7 ソグド人の歴史−東方発展第3期(7世紀前半〜8世紀中葉)(1)
8 ソグド人の歴史−東方発展第3期(2)
9 ソグド人の歴史−終焉期(ソグドからウイグルへ)
10 ソグドの宗教(1)−ソグド人のゾロアスター信仰とは
11 ソグドの宗教(2)−マニ教信仰と明教
12 ソグド人とユーラシア東部の冥界観の形成
13 ソグドの社会
14 ソグドの文化
15 総括

成績評価
観点→
成績評価方法
B_B1-d
[専門的研究手法]
B_B1-e
[専門資料の分析]
備考(欠格条件、割合等)
期末試験 70%ほど
出席 30%ほど

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)