文学部 人文学科 歴史学コース
朝鮮史学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
朝鮮史学講義 IV
Korean History (Lecture IV)
講義題目  朝鮮中近世の国際交流と海・陸の交通(2)
教授 森平 雅彦
科目ナンバリングコード: LET-HUM3362J
講義コード: 16055604
2016 後期
毎週 金曜2限
箱崎 204 教室
M/J科目 (日本語, 古典漢文)
更新情報 : 2016/3/22 (15:22)
授業の概要 前近代東アジアの国際交流をめぐっては,国家間の外交や文化の伝播などに注目が集まるが,それらはいわば交流の「結果」である。これに劣らず重要なのが,交流の「過程」,すなわち地域間をヒトやモノ・情報が移動する様相と,それを支える人間活動の実態である。その根底をなす基盤として本講義で注目するのが,海や陸を通じて隔絶した地域間をつなぐ交通のありかたである。
一例をあげると,中近世の日本に中国から様々な文物がもたらされたことは周知のとおりだが、広大な中国各地と満遍なく交流があったわけではない。実のところ、最大の比重は江南の浙江地方の文物にあった。なぜなら,当時日本と中国をむすぶ幹線航路の中国側の窓口が,浙江地方の港町だったからである。つまり交通のありかたは,それを通じて実現される交流の中身を規定するのである。
本講義では,朝鮮半島をめぐる国際交流について,こうした問題を考えていく。後期授業では、まず前半において、中近世(日本の平安〜江戸時代に該当)の日朝交流が、対馬海峡とその両岸という空間でどのように展開したかを観察し、つづいて後半では、同時代における大陸(遼・金・モンゴル・明・清)との陸上交通について考える。

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キーワード :
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 : 漢文史料はおもに書き下し文(一部、現代日本語訳)で提示します
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-b [アプローチの理解]
専門分野の基礎知識に基づいて、人間と社会のあり方とそれへの多様なアプローチを理解できる。
前近代朝鮮史の国際交流を理解するうえでの交通の意義について、十分に理解し、かつ自らの見解を形成している。 前近代朝鮮史の国際交流を理解するうえでの交通の意義について、十分に理解している。 前近代朝鮮史の国際交流を理解するうえでの交通の意義について、ある程度理解している。 前近代朝鮮史の国際交流を理解するうえでの交通の意義について理解が不足している。
B_A-d [資料の理解]
史資料・文献・作品の分析と解釈、および実地調査などに基づいて、世界における文化・歴史・社会の多様性と共通性を理解し説明できる。
関係史資料(フィールド調査データを含む)を正確に解釈し、その可能性と限界性をふまえた立論方法を十分に理解している。 関係史資料(フィールド調査データを含む)をおおむね正確に解釈し、その可能性と限界性をふまえた立論方法をおおむね理解している。 関係史資料(フィールド調査データを含む)を部分的に解釈するこができ、その可能性と限界性をふまえた立論方法を部分的に理解している。 関係史資料(フィールド調査データを含む)を正確に解釈できず、その可能性と限界性をふまえた立論方法を十分に理解できない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : なし
参考書 : 適宜紹介する
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 ガイダンス
2 中近世日朝関係史概論
3 対馬海峡地域の自然環境
4 麗前期の対日窓口港:金海
5 麗後期の対日軍事拠点:合浦
6 朝鮮時代の三浦と釜山倭館
7 対馬海峡の渡りかた:通信使記録から
8 遼金時代・モンゴル戦争期の陸上交通
9 元の都への公務出張:内陸駅伝ルート
10 元の都へのプライベート旅行:渤海湾岸ルート
11 明清代の公用ルートの変遷
12 教場試験

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-b
[アプローチの理解]
B_A-d
[資料の理解]
備考(欠格条件、割合等)
期末試験

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 : 教場にて授業終了後に受け付けます。

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)