文学部 人文学科 歴史学コース
イスラム文明学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
イスラム史学講義 XI
History of Islamic Civilization (Lecture XI)
講義題目  前近代西アジアにおける多民族統合:オスマン・サファヴィー両帝国とクルディスタン
聖心女子大学文学部教授 山口 昭彦
科目ナンバリングコード: LET-HUM4460J
講義コード: 16055910
2016 前期
集中
箱崎 イスラム演習室 教室
M/J科目 (日本語, ペルシャ語)
更新情報 : 2016/6/24 (12:40)
授業の概要 従来、前近代西アジアにおいては多様な民族集団が緩やかに国家に統合されていたとされてきたが、その実態についてはいまだ研究は進んでいない。この授業では、16世紀以降、オスマン朝とサファヴィー朝の辺境地帯に位置することになったクルド地域が、二つの王朝にどのように統合されていったのかを考察することで、前近代西アジアにおける多民族統合の実態に迫りたい。集中講義の前半では主に講義形式で授業を進め、後半では、関連史料の読解を中心に据える。史料の読解では、ペルシア語やオスマン語の史料を扱うが、英語などへの翻訳を適宜参照できるように配慮する。

(This course will examine the political integration of different ethnic groups into the imperial rule in pre-modern Islamic states. The major focus will be the case of the Kurdish tribes under the Safavids and the Ottomans.)
キーワード : イスラム、サファヴィー朝、イラン、オスマン朝、クルド人、民族
履修条件 : 特になし
履修に必要な知識・能力 : ペルシア語やトルコ語についての基本的な文法知識を身につけていることが望ましい。
特記事項 8月1日から8月5日まで。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_B2-d [専門的思考方法]
専門分野に固有の問題設定や研究手法を正しく身に付けることができる。
授業の内容を踏まえて、イスラム社会における多様な民族・宗教集団の政治統合について比較史的な視点で考えることができる。 授業の内容を十分に理解し、ここで取り上げる事例における多民族統合の特徴を完全に把握できている。 授業の内容をほぼ理解している。 授業の内容を部分的に理解している。
B_B1-e [専門資料の分析]
専門分野で必要な史資料や文献を収集、分析して、その内容を自分の言葉で精確に表現できる。
授業で輪読する史料について正確に解釈し、歴史的背景に照らして分析できる。 授業で輪読する史料について正確に解釈できる。 授業で輪読する史料をほぼ正確に解釈できる。 授業で輪読する史料をある程度解釈できる。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 最初の授業の際に配布する。
参考書 : 鈴木董『イスラムの家からバベルの塔へ オスマン帝国における諸民族の統合と共存』リブロポート、1993年
永田雄三・羽田正『成熟のイスラム社会』世界の歴史15、中央公論社、1998年
林佳世子『オスマン帝国500年の平和』(興亡の世界史10)講談社、2008年
授業資料 : なし

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 授業の目的
2 クルディスタンの境域化
3 クルド系君侯領の基本的権力構造
4 オスマン朝によるクルド地域統合とその後の展開
5 サファヴィー朝によるクルド地域統合とその変容
6 シャラフ・ハーン・ビドリースィー『シャラフの書』読解
7 『アズィーズ・エフェンディのスルタン法令集』読解
8 エヴリヤ・チェレビ『旅行記』読解

成績評価
観点→
成績評価方法
B_B2-d
[専門的思考方法]
B_B1-e
[専門資料の分析]
備考(欠格条件、割合等)
出席 70%ほど
授業への貢献度 30%ほど

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 : 適宜、メールで質問を受け付ける。

授業以外での学習に当たって : 休憩時間などに適宜対応する。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)