文学部 人文学科 文学コース
仏文学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
専攻必修科目
対象学年: 2年生 3年生 4年生
対象学部等:
フランス文学講義 VI
French Literature (Lecture VI)
講義題目  ジャンヌ・ダルク 歴史と文学
金城学院大学文学部 准教授 北原 ルミ
科目ナンバリングコード: LET-HUM3662J
講義コード: 16057012
2016 後期
集中
箱崎 仏文演 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2016/10/3 (22:18) 〔10月3日〕
授業の概要  ジャンヌ・ダルクの物語=歴史はどのように確定されていったのか。実在のジャンヌに関する主な史料がどのように書かれ、また読まれてきたのかを時代の文脈に即して紹介し、文学や思考の枠組みが事実認識・歴史認識に与える影響を考える。
 同時に、文学は歴史人物であるジャンヌをどのように解釈し、想像してきたのかという方向からも考える。例として、18世紀のヴォルテールによる『オルレアンの処女』と20世紀初頭のシャルル・ペギーによる『ジャンヌ・ダルクの愛の神秘劇』の2作品を取り上げ、とくに宗教と戦争という観点からのジャンヌ表象に注目する。

(  This course examines how the story and history of Joan of Arc have been defined by the principal historical records about her, made in the late Middle Ages, read and interpreted in various ways in later generations. We consequently consider the influence of literature and modes of thought upon the perception of facts and the understanding of history.
At the same time, the course focuses on two literary pieces as examples, "Pucelle d'Orléans" by Voltaire and "Mystère de la charité de Jeanne d'Arc" by Charles Péguy, in order to discuss the literary imagination concerning an historical figure. The representaion of Joan in relation to religion and war will be the particular focus.)
キーワード : ジャンヌ・ダルク 中世 近世 近現代 ヴォルテール シャルル・ペギー 宗教 戦争
履修条件 : フランス語の基礎を習得していること。
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 1月24日、25日、26日、27日。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-b [アプローチの理解]
専門分野の基礎知識に基づいて、人間と社会のあり方とそれへの多様なアプローチを理解できる。
歴史と史料、文学との相互的な関係を理解した上で、文学作品の読み方について独自の見解を述べられる。 史料の読み方の変化、また文学的想像力の方向の変化もまた歴史であること、逆に史料の書き方や読み方にも文学が影響することを理解し、説明できる。 史料が読まれて「歴史」になること、また歴史に題材を取る文学には想像力の働きがあることを理解し、説明できる。 歴史と史料の関係、文学との関係が理解できず、混同が生じている。
B_B1-b [専門文献の解釈]
専門分野の基本文献を精確に解釈、分析することができる。
文献を精確に読みこなすだけでなく、他の知識や文献との関連付けを自ら行い、その解釈や分析には独創性が見られる。 文献の読解において誤読は見られず、解釈や分析には説得力がある。 多少の誤読が見られるが、文献の基本的な内容は抑えている。 文献を読みこなせず、誤読や曲解が多い。
B_C-d [興味関心の幅広さ]
知識を総合的かつ有機的に把握する能力を身に付ける。
授業で話した内容に直接関連する文献のみならず、自分で探し出した文献等も読み、思考を発展させている。積極的に発言をする。 授業で話した内容に直接関連する文献を自ら読み、理解を深めている。ときに発言をする。 授業で話した内容については興味関心を持ち、正確に理解している。質問されれば答えられる。 授業で話した内容についても興味関心を持てず、議論にほとんど参加しない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 授業にてプリントを配布。
参考書 : 高山一彦『ジャンヌ・ダルク ―歴史を生き続ける「聖女」』(岩波新書、2005年)
レジーヌ・ペルヌー『ジャンヌ・ダルクの実像』(クセジュ文庫、1995年)
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 中世におけるジャンヌ ―史料と文学 配布プリントを読む
2 近世におけるジャンヌ 配布プリントを読む
3 ヴォルテールの『オルレアンの処女』 配布プリントを読む
4 近現代におけるジャンヌ 配布プリントを読む
5 シャルル・ペギーの『ジャンヌ・ダルクの愛の神秘劇』 配布プリントを読む

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-b
[アプローチの理解]
B_B1-b
[専門文献の解釈]
B_C-d
[興味関心の幅広さ]
備考(欠格条件、割合等)
レポート 80%
授業への貢献度 20%

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : レポートに関し、部分的にでも剽窃があった場合には失格とします。
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)