文学部 人文学科 人間科学コース

コース共通科目 (単位数 2)
コース必修科目
対象学年: 2年生 3年生
対象学部等:
比較宗教学概論 II
Introduction to Comparative Religions II
講義題目  苦楽と祭政の比較宗教学
准教授 飯嶋 秀治
科目ナンバリングコード: LET-HUM2705J
講義コード: 16052215
2016 前期
毎週 火曜3限
箱崎 101 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2016/5/9 (10:36) 〔大学院集中講義のため7/12日を休講とし、1回ずつずらして8/2日を「(試験)講評」とします。〕
授業の概要 平成28(2016)年の夏は戦後日本の岐路を迎える重要な政治の季節になるであろう。こうした文脈では、政教分離や祭政一致を巡る世界各地の比較宗教学を講じるのは自然な流れであろう。ただしその際、宗教は政治との関係でのみ存在する訳ではないことを決して忘れてはいけない。このため、政治の比較宗教学を横の軸とすると、苦悩と快楽をめぐる心身の次元の比較宗教学を縦の軸として設定しなければならない。

(This course offers a couple of selected themes. One theme is relations between religions and politics especially in Japanese history. However, religions do not exist just for political issues. We have to remind another theme which is relations between suffering and delectation.This summer must be the very important critical moment for our nation state. So we have to prepare religious histories for this political summer.)
キーワード : 苦悩、快楽、転換、政教分離、祭政一致、宗教概念
履修条件 : 私語厳禁、講義中の退出不可、欠席する者は事前連絡、4年生でも履修は可能ですが5回以上欠席した者は単位資格を失います。
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 本科目は宗教文化士( http://www.cerc.jp/ )の受験資格認定科目です。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(社会)(公民)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-e [現代世界の理解]
現代世界における様々な人文現象や社会問題を、批判的視点から理解し説明できる。
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する理解を示した。 授業を通じて、概ね「優れている」と思われる理解を示した。 授業を通じて、「及第する」に相当する理解を示した。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の理解にとどまった。
B_A-c [言葉の理解]
「言葉」に対する自覚的かつ反省的な関わりを通じて、人間存在への理解を深める。
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する理解を示した。 授業を通じて、概ね「優れている」と思われる理解を示した。 授業を通じて、「及第する」に相当する理解を示した。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の理解にとどまった。
B_A-b [アプローチの理解]
専門分野の基礎知識に基づいて、人間と社会のあり方とそれへの多様なアプローチを理解できる。
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する理解を示した。 授業を通じて、概ね「優れている」と思われる理解を示した。 授業を通じて、「及第する」に相当する理解を示した。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の理解にとどまった。
B_B1-f [批判的討論]
批判的な討論を通して、自らの意見をより客観的視点から組み立てる姿勢を養うことができる。
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する理解を示した。 授業を通じて、概ね「優れている」と思われる理解を示した。 授業を通じて、「及第する」に相当する理解を示した。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の理解にとどまった。
B_B2-a [総合把握力]
知識を総合的かつ有機的に把握する能力を身に付ける。
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する理解を示した。 授業を通じて、概ね「優れている」と思われる理解を示した。 授業を通じて、「及第する」に相当する理解を示した。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の理解にとどまった。
B_C-a [積極性]
自ら進んで新しい問題に取り組む積極性を持つ。
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」と思われる活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 特になし
参考書 : *通常は名前の順ですが、授業で使用する順として並べています。
石井研士2007(1997)『データブック現代日本人の宗教 増補版』新曜社
立花隆1996(1991)『サル学の現在』文春文庫
立花隆1985(1983)『宇宙からの帰還』文春文庫
立花隆2000(1994)『臨死体験』文春文庫
ジェイムス、ウイリアム1969⁻70(1901-02)『宗教的経験の諸相』舛田啓三郎訳 岩波文庫
オットー、ルドルフ1968(1917)『聖なるもの』山谷省吾訳 岩波文庫
デュルケム、エミール1975(1912)『宗教生活の原初形態』古野清人訳 岩波文庫
エリアーデ、ミルチャ1969(1957)『聖と俗』風間敏夫訳 法政大学出版局
西郷信綱1993(1972)『古代人の夢』平凡社
網野善彦1993(1986)『異形の王権』平凡社
赤坂憲雄1988『王と天皇』筑摩書房
村上重良1970『国家神道』岩波新書
安丸良夫1979『神々の明治維新』岩波新書
ダワー、ジョン2004(2000)『敗北を抱きしめて 増補版』三浦陽一・高杉忠明訳 岩波書店
コックス、ハヴィー1979(1977)『東洋へ』上野恵一訳 平河出版社
芹沢俊介1985『「イエスの方舟」論』春秋社
井上順孝・宗教情報リサーチセンター2015『<オウム真理教>を検証する』春秋社
阿部美哉1989『政教分離』サイマル出版会 
伊達聖伸2010『ライシテ、道徳、宗教学』勁草書房
藤原聖子2006『「聖」概念と近代』大正大学出版会 
授業資料 : http://www2.lit.kyushu-u.ac.jp/~com_reli/iijima/?page_id=28

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 自己紹介
2 戦後日本の宗教意識
3 休講(12時15分から映画視聴にしました。昼食を食べながらどうぞ)
4 サルと宇宙 ワークショップ挿入
5 病と臨死体験 ワークショップ挿入
6 死と再生
7 人間的体験としての宗教
8 古代・中世・近代点描
9 国民国家と神々の明治維新
10 敗北を抱きしめて
11 新宗教からカルトへ
12 祭政一致と政教分離の比較宗教学
13 大学院集中講義のため休講し、試験期間中に「講評」することにしました。なのでこの「講評」は授業出席1回分にカウントしますのでご注意ください。
14 宗教概念の構築と解体
15 試験

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-e
[現代世界の理解]
B_A-c
[言葉の理解]
B_A-b
[アプローチの理解]
B_B1-f
[批判的討論]
B_B2-a
[総合把握力]
B_C-a
[積極性]
備考(欠格条件、割合等)
出席
授業への貢献度
レポート

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 0719の試験(全て持ち込み可)は70点満点とし、毎回の出欠票提出で1点、及びそれへのコメント・質問で1点で全15回出席した人で30点加算されるようにします。なお、4回以上の欠席は落第とします。
学習相談 学習相談 : shuujiiijima@gmail.comまで事前に連絡をください。

授業以外での学習に当たって : 毎回パワーポイントを作製し、そのプリントも配布します。通常は出席票を兼ねたコメントシートを通じてやり取りをする予定です。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)