文学部 人文学科 人間科学コース
心理学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等: 平成26年度入学生は「応用心理学講義IV」に読み替えることができます。平成26年度以前の入学生も同様です。
生理・比較心理学講義 I
Physiological and Comparative Psychology I
講義題目  情動と社会性の認知神経科学
慶応義塾大学文学部 教授 梅田 聡
科目ナンバリングコード:
講義コード: 16055920
2016 前期
集中
箱崎 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2016/4/8 (15:52)
授業の概要 認知神経科学(cognitive neuroscience)は,脳の機能に焦点を当てながら人間の認知メカニズムを探る,比較的新しい学問分野である.その主な方法論としては,1) 脳損傷や精神神経疾患の症例を対象とする神経心理学研究,2) fMRI,PET,MEGなどを用いる脳機能画像研究,3) 認知心理学の実験的基礎研究が挙げられる.近年,認知神経科学の研究で明らかにされた数々の事実から,これまでの認知心理学などの分野で提案されていた仮説やモデルが,神経レベルで検証され始めており,再度,その信憑性が議論されている.このような展開は,認知のメカニズムを構造と機能の両面から慎重に検討し,洗練された仮説やモデルを構築する上での大きな貢献になるものと考えられる.本講義では,情動と社会性を中心に,記憶,注意,意思決定,人格など,さまざまな高次認知機能に焦点を当て,最新の研究成果について触れる.

(This intensive lecture course focuses on recent findings about cognitive neuroscience studies on human emotion and social activities.)
キーワード : 脳科学,神経科学,神経心理学,生理心理学,情動,社会性
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(公民)
資格 :  認定心理士
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_B1-d [専門的研究手法]
脳科学研究の方法論の基礎を身につける.
脳内ネットワークの機能と心の機能に関する包括的な理解ができている. 脳内の各部位の機能が心の機能と対応づけられる. 心の機能が脳内の神経活動によって実現されることをおおよそ理解している. 脳機能と心の機能に関する理解が結びついていない.
B_A-b [アプローチの理解]
当該分野の近年の研究成果について理解し,それが心理学研究に及ぼす影響について考察する.
研究成果を包括的に理解し,心理学と神経科学の結びつきの重要性について,充分に理解している. 各研究成果が心理学的にどのような意味を持つかを理解している. 各研究成果を理解し,その位置づけがおおよそ理解できている. 個別の研究成果について理解しているだけである.
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 特になし.
参考書 : 授業中に指定する.
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 認知神経科学とはどのような学問か
2 構造と機能からみた人間の神経システム
3 情動の神経基盤
4 情動と内受容感覚
5 自律神経システムからみた情動
6 前頭葉機能と社会的認知
7 遂行機能障害と知能
8 注意と意識の背後にある神経システム
9 倫理判断の神経基盤
10 反社会性人格とサイコパス
11 神経発達障害における情動と社会性の障害
12 記憶の神経基盤
13 健忘症のタイプと症状の見方
14 認知症のタイプと症状の見方
15 意思決定と問題解決を実現する神経ネットワーク

成績評価
観点→
成績評価方法
B_B1-d
[専門的研究手法]
B_A-b
[アプローチの理解]
備考(欠格条件、割合等)
レポート 50%程度考慮する
出席 50%程度考慮する

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)