文学部 人文学科 人間科学コース
心理学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年: 2年生 3年生 4年生
対象学部等: 平成26年度入学生は文学部「応用心理学講義II」または教育学部「心理統計」に読み替えることができます。平成26年度以前の入学生も同様です。
心理統計学講義
Psychological Statistics
講義題目  記述・推測統計と多変量データ解析
教授 中村 知靖
科目ナンバリングコード:
講義コード: 16052812
2016 後期
毎週 火曜4限
箱崎 301 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2016/4/8 (23:22)
授業の概要 心理学では、実証的な方法によって研究が行われるため、実験や調査によって得られたデータを証拠として理論の正しさを証明しようとする。その際に有効な道具として考えられるのが統計的方法である。心理学では様々な統計的方法が利用されており,研究を理解し,さらに独自の研究を行うためには、各種統計的な方法に関する知識が必要である。本授業では,研究方法によらず基礎的な方法である「記述統計」,「推測統計」,実験研究でよく利用される「分散分析」,調査研究でよく利用される「重回帰分析」,「因子分析」を取り上げ,各手法に関して可能な限り数式によらない概念的な説明を行う。さらに代表的な統計解析ソフトウェアを利用する場合の各手法における留意点についても解説を行う。

(Psychological research typically involves the use of statistical methods. This course introduces the methods of quantitative inquiry that are most commonly used in psychology.research; topics include descriptive statistics, inferential statistics, multiple regression analysis, factor analysis, and analysis of variance.)
キーワード : 統計学, 記述統計, 推測統計, 重回帰分析, 因子分析, 分散分析
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(公民)
資格 :  社会調査士 認定心理士
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_B1-d [専門的研究手法]
専門分野に固有の問題設定や研究手法を正しく身に付けることができる。
統計的方法の基本概念について的確に説明できる 統計的方法の基本概念について説明できる 統計的方法の基本用語について理解している 統計的方法の基本用語について理解していない
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 中村知靖・前田忠彦・松井仁 (2007). 心理統計法への招待―統計をやさしく学び身近にするために サイエンス社
ISBN-13: 978-4781911519
参考書 : 初回の授業で紹介する。
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 オリエンテーション:実証科学における統計的方法の必要性を論じ,データとは何かまたデータの尺度水準について解説を行う。
2 平均と分散・標準偏差:指標の持つ意味,計算方法,外れ値の影響を取り上げ、他の基礎統計の授業の復習を行う。
3 相関:相関とは、相関係数の求め方、相関係数を解釈する上での注意点、相関係数に影響を与える要因を取り上げ,他の基礎統計の授業の復習を行う。
4 統計的仮説検定:独立ならびに対応のある2標本の平均の差の検定を取り上げ,検定の基本的な考え方について他の基礎統計の授業の復習を行う。
5 重回帰分析1:重回帰分析の基礎となる単回帰分析について解説を行う。内容としては,回帰分析とは,回帰直線の求め方,予測の標準誤差,決定係数である。
6 重回帰分析2:重回帰モデル,重相関係数,モデル全体の評価,偏回帰係数の検定といった理論的な面を中心に解説を行う。
7 重回帰分析3:引き続き理論面を中心に、変数の選択,抑制変数,多重共線性及びその診断方法,残差分析について解説を行う。
8 重回帰分析4:偏回帰係数を利用した結果の解釈並びに留意点,パス解析との関係,分析するにあたっての留意点など応用面を中心に解説を行う。
9 因子分析1:構成概念と潜在変数,質問紙調査と因子分析,因子分析の基本モデルを通して因子分析の基本的な考え方について解説を行う。
10 因子分析2:因子の抽出法(重み無し最小2乗法),因子の回転(バリマックス回転・プロマックス回転)といった分析時に必要な理論について解説を行う。
11 因子分析3:調査用紙の作成、データ収集と入力,分析時の留意点(因子数の決定,変数選択,回転の選択),結果の解釈の仕方といった応用面について解説を行う。
12 分散分析1:実験と分散分析,2標本の検定との違い,さらに1要因分散分析モデルを通して分散分析の基本的な考え方(結果の見方も含む)について解説を行う。
13 分散分析2:多重比較,2要因分散分析モデル(交互作用,単純主効果も含む)について解説を行う。
14 分散分析3:心理学でよく利用される実験参加者内要因・実験参加間要因を扱ったモデルと分散分析を利用する際の留意点に関して解説を行う。
15 まとめ

成績評価
観点→
成績評価方法
B_B1-d
[専門的研究手法]
備考(欠格条件、割合等)
出席 40%
小テスト 10%
レポート 50%

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 小テストは、宿題に読み替えてください。
学習相談 学習相談 : 火曜日13:30〜14:30,木曜日13:30〜14:30

授業以外での学習に当たって : テキストの該当ページを事前に読んでおくことが望ましい。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)