文学部 人文学科 人間科学コース
社会学・地域福祉社会学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
社会学講義 IX
Sociology (Lecture IX)
講義題目  災害社会学
名古屋大学教授 田中 重好
科目ナンバリングコード: LET-HUM4851J
講義コード: 16057016
2016 後期
集中
箱崎 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2016/6/3 (11:07)
授業の概要  災害社会学の体系を説明するとともに、東日本大震災についての社会学的な分析を行なう。
 災害社会学は日本においてまだ新しい社会学の研究分野であり、十分な体系化が進んでいるとは言いがたい。しかし、阪神淡路大震災、東日本大震災をへて、社会学的な災害研究の蓄積があり、さらに、海外での災害社会学の研究成果も数多い。こうした研究成果に立脚して、災害を社会学的にどう取り扱えるのかを議論する。
 第二に、東日本大震災について、具体的に取り上げる。とくに、戦後の先進国の災害としては多数の犠牲者を出した大震災が、「なぜ、かくも多数の犠牲者を出したのか」を、避難行動、防災対策、津波常習地の対外対応の歴史から検討する。

( I explain a scheme of disaster sociology and sociological analysis of the great East-Japan Earthquake.)
キーワード : 災害、脆弱性、災害対策、避難行動、災害文化、
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_B2-f [社会との関わり]
社会と学問の関わりについて、専門分野の学習を通して理解を深め、考える能力を身に付ける。
災害は人々にとって「公共性の高い」事柄である
B_C-f [社会貢献の意欲]
人文学の視点から人類や世界、地域社会への貢献を考える志向を持つ。
 災害が発生すると、被害地にいる人はもちろん被災地にいない人々も、社会的な貢献を強く求めらえる
B_A-a [人文学の視座の理解]
人文学の基礎知識を踏まえて、現代人文学の視座の特質を理解できる。
 災害は自然科学的なテーマである以上に、人文学の研究対象である
B_B1-e [専門資料の分析]
専門分野で必要な史資料や文献を収集、分析して、その内容を自分の言葉で精確に表現できる。
 災害についての情報を、どう専門的に分析できるかを、考える
B_B2-b [問題提起力]
新たな視点から問題提起を行い、それを解決するための方法を提示する能力を身に付ける。
 災害から、社会のさまざまな問題が見えてくる
B_B2-c [思考能力]
人文学を中心とした人文・社会科学の方法と思考能力を身に付ける。
 災害という「まれな社会現象」から、社会を考える力を養う
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 田中重好ほか編『東日本大震災と社会学』(有斐閣)
B.ラファエル『災害の襲うとき』(みすず書房)
参考書 : 高橋誠ほか編『スマトラ地震による津波災害と復興』(古今書院)
ベック『危険社会』(法政大学出版会)
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 災害社会学の体系
2 ハザードとディザスター、脆弱性
3 災害への対応
4 災害対策
5 災害からの復興
6 東日本大震災 ハザードとしての大震災
7 東日本大震災 被害状況
8 東日本大震災 戦後日本の防災パラダイム 
9 東日本大震災 避難行動(1) 避難行動の実態
10 東日本大震災 避難行動(2) 行動モデル 
11 東日本大震災 想定外の社会学(1)
12 東日本大震災 想定外の社会学(2)
13 東日本大震災 津波常習地域の歴史
14 東日本大震災 大震災以降の防災対策の再編
15 東日本大震災 防災パラダイムの転換 

成績評価
観点→
成績評価方法
B_B2-f
[社会との関わり]
B_C-f
[社会貢献の意欲]
B_A-a
[人文学の視座の理解]
B_B1-e
[専門資料の分析]
B_B2-b
[問題提起力]
B_B2-c
[思考能力]
備考(欠格条件、割合等)
期末試験

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :  熊本地震についての情報を集め、東日本大震災などと比較しながら授業を聞く

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)