文学部 人文学科 人間科学コース
社会学・地域福祉社会学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年: 2年生 3年生 4年生
対象学部等:
地域福祉社会学講義 XII
Sociology of Community Welfare (Lecture XII)
講義題目  人口減少時代における地域の持続可能性
上智大学教授 田渕 六郎
科目ナンバリングコード: LET-HUM4874J
講義コード: 16057017
2016 後期
集中
箱崎 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2016/3/5 (15:46)
授業の概要 この授業は、人口減少時代における地域社会の持続可能性をテーマとする。21世紀の日本を特徴付ける社会的課題の一つが人口減少であるが、それは、東京などへの人口の集中と地方からの人口の流出という格差を伴って進んでいる。少子高齢化に伴って進む人口減少は、近代社会が経験することのなかった現象である。様々な分野において人口減少という課題にいかに対処するかが問われているが、地域福祉を論じる上で特に重要なのは、地域の持続可能性というテーマであろう。この授業では、主に福祉社会学と家族社会学の視点から、人口減少時代における地域の持続可能性をどう捉えていくべきかを考察する。具体的な地域のケースとしては主として離島や山村を取り上げながら、地域の持続可能性を多角的に考察してみたい。

(This class deals with sustainability of local communities in the age of population decline. Population decline is one of the most important social problems that characterize 21st century Japanese society. Population decline involves concentration of population in the Metropolitan area and depopulation in rural area, thus increasing inequality between these areas. In order to comprehend the current and future well-being of local communities in the age of population decline, sustainability and resilience of those communities must come to the forefront of sociological research. In this class, sustainability of local communities will be examined and discussed mainly from the standpoint of welfare sociology and family sociology. Taking up the cases of remote islands and mountain villages in Japan, sustainability of communities will be investigated from multiple facets.)
キーワード : 地域福祉、人口減少、地域、持続可能性、福祉社会学
履修条件 : 特になし
履修に必要な知識・能力 : 社会学の基礎的な知識があることが望ましい。
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-b [アプローチの理解]
社会学という専門分野の基礎知識に基づいて、人間と社会のあり方とそれへの多様なアプローチを理解できる。
社会学の基礎知識に基づき、人口減少時代の地域社会のあり方とそれへの多様なアプローチを理解し、異なるアプローチがどのような異なる問題解決の提案をもたらすかを説明できる。 社会学の基礎知識に基づき、人口減少時代の地域社会のあり方とそれへの多様なアプローチを理解し、アプローチの違いについて説明できる。 社会学の基礎知識に基づいて、人口減少時代の地域社会のあり方とそれへの多様なアプローチを理解できる。 人口減少時代の地域社会のあり方とそれへの多様なアプローチを理解できる。
B_B1-e [専門資料の分析]
専門分野で必要な資料・データや文献を収集、分析して、その内容を自分の言葉で精確に表現できる。
授業テーマに関係する先行研究とデータを幅広く集め、背後にある視点などに即してそれらを整理し、自分なりの分析を加えることができる。 授業テーマに関係する先行研究とデータを幅広く集め、背後にある視点などに即してそれらを整理することができる。 授業テーマに関係する先行研究とデータを複数集め、その違いを理解することができる。 授業テーマに関係する先行研究を見つけることができる。
B_B1-f [批判的討論]
具体的なテーマに関する批判的な討論を通して、自らの意見をより客観的視点から組み立てる姿勢を養うことができる。
授業テーマに関する批判的な討論を通して、他者の意見と自らの意見を比較しながら、自らの意見をより客観的視点から組み立て、独自の着想に至ることができる。 授業テーマに関する批判的な討論を通して、他者の意見と自らの意見を比較しながら、自らの意見をより客観的視点から組み立てることができる。 授業テーマに関する批判的な討論に参加し、自らの意見をより客観的な視点から組み立てることができる。 授業テーマに関する批判的な討論に参加し、自らの意見を述べることができる。
B_B2-b [問題提起力]
社会問題に関して新たな視点から問題提起を行い、それを解決するための方法を提示する能力を身に付ける。
授業テーマに関して新たな視点から問題提起を行い、それを解決するための方法を提示する十分な能力を身に付け、実際に具体的な提案を行うことができる。 授業テーマに関して新たな視点から問題提起を行い、それを解決するための方法を提示する十分な能力を身に付ける。 授業テーマに関して新たな視点から問題提起を行い、それを解決するための方法を提示する一定程度の能力を身に付ける。 授業テーマに関して新たな視点から問題提起を行うことができる。
B_B2-f [社会との関わり]
社会と学問の関わりについて、専門分野の学習を通して理解を深め、考える能力を身に付ける。
社会と社会学の関わりについて、専門分野の学習を通して理解を深め、考える能力を十分に身に付けた上で、自己と社会との関係について反省的に捉える。 社会と社会学の関わりについて、専門分野の学習を通して理解を深め、考える能力を十分に身に付ける。 社会と社会学の関わりについて、専門分野の学習を通して理解を深め、考える能力を身に付ける。 社会と社会学の関わりについて、専門分野の学習を通して理解する。
B_C-f [社会貢献の意欲]
人文学の視点から人類や世界、地域社会への貢献を考える志向を持つ。
社会学の視点から人類、世界、日本、地域社会への貢献を考える志向を持ち、自分が具体的に貢献する詳細な計画を立て、その一部を実践することができる。 社会学の視点から人類、世界、日本、地域社会への貢献を考える志向を持ち、自分が具体的に貢献する計画を立てることができる。 社会学の視点から人類、世界、日本、地域社会への貢献を考える志向を持ち、自分の貢献の可能性について表現できる。 社会学の視点から人類、世界、日本、地域社会への貢献を考える志向を持つ。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 『限界集落の真実: 過疎の村は消えるか?』山下祐介著.筑摩書房(ちくま新書),2012年.
参考書 : 『地方消滅の罠:「増田レポート」と人口減少社会の正体』山下祐介著.筑摩書房(ちくま新書); 2014年.
『地方消滅:東京一極集中が招く人口急減』増田寛也編著.中央公論新社(中公新書),2014年.
『離島発生き残るための10の戦略』山内道雄著.日本放送出版協会(生活人新書),2007年.
授業資料 : 授業中に示す。

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 授業目標の説明
2 人口減少時代とは何か グループワーク
3 人口減少をめぐる歴史
4 人口減少時代の地域社会を捉える視点(1) グループワーク
5 人口減少時代の地域社会を捉える視点(2)
6 人口減少時代の地域社会を捉える視点(3) グループワーク
7 中間まとめ グループワーク
8 地域の持続可能性:ケーススタディ(1) グループワーク
9 地域の持続可能性:ケーススタディ(2)
10 地域の持続可能性:ケーススタディ(3) グループワーク
11 地域の持続可能性:ケーススタディ(4)
12 地域の持続可能性:ケーススタディ(5) グループワーク
13 総合討論(1) グループワーク
14 総合討論(2) グループワーク
15 まとめ:人口減少時代における地域の持続可能性

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-b
[アプローチの理解]
B_B1-e
[専門資料の分析]
B_B1-f
[批判的討論]
B_B2-b
[問題提起力]
B_B2-f
[社会との関わり]
B_C-f
[社会貢献の意欲]
備考(欠格条件、割合等)
出席 5%ほど。
授業への貢献度 15%ほど。小課題の執筆、討論への参加、意見の発表などを総合的に評価する。
レポート 80%ほど。

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 : 適宜、メールで質問などを受け付ける。

授業以外での学習に当たって : 集中講義のため、事前にテキストを読んでくることが望ましい。レポートの執筆のために、自ら文献を探して読み、データを集め、分析することが求められる。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)