人文科学府 人文基礎専攻 哲学・倫理学 分野
哲学 専修
専修科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
哲学方法論特論 IV
Methods of Philosophy (Specialized Lecture IV)
講義題目  古代ギリシアにおける哲学の始まり
東京大学大学院人文社会系研究科教授 納富 信留
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2016 後期
集中
箱崎 哲学演 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2016/8/7 (11:06)
授業の概要 西洋哲学の起源にあたり、様々な基本問題や概念や思考形態が提案された初期ギリシア哲学(以前には「ソクラテス以前の哲学」と呼ばれてきた)を検討する。紀元前6世紀から5世紀のギリシア世界で、なぜ、どのように「哲学が始まった」と言われるのかを、哲学の創始者と見なされる数名の思想家を中心に考察する。また、初期ギリシア哲学には著作等が残っていないため、後世の引用や証言など「断片」を使う技術が必要となる。そういった研究手法を学び、哲学的思索に活かせるようにする。

(To examine the beginning of Western philosophy, this course examines "Early Greek Philosophy" (also called "Presocratic Philosophy"), which provided various basic concepts, problems and frameworks of thought. We first consider why philosophy is said to have started in ancient Greece, and then examine several candidates for the "first philosopher". Our aim is also to get accustomed to using "fragments" of this period.)
キーワード : ギリシア哲学、哲学史、始源、論争、スタイル
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 後期の集中講義、2017年1月23日〜27日の予定
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(社会)(公民)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
MP_A-c [研究史と方法論の体系的理解]
哲学、倫理学、インド哲学史、中国哲学史、芸術学、 これらのうち一つについて、当該分野における研究史と方法論を体系的に説明できる。
哲学史の方法論に習熟し、自身の研究分野に応用できる 哲学史とは何かを方法論的に理解する 哲学史の方法論を身につける 哲学史という方法に親しむ
MP_B1-a [一次資料の読解]
哲学および芸術学の領域に関する文献や一次資料を厳密に読解する能力を身につける。
断片や証言等の資料集を理解した上で、原典に遡って検討できる 断片や証言等からなる資料集の性格をよく理解して用いる 断片や証言から資料集が作成されてきた経緯を知る 断片集を参照することができる
MP_B1-b [書誌の作成]
関連する先行研究について網羅的な書誌を作成できる。
参考文献や関連資料を自分でリスト化して調査できる 主要な研究書から参考文献リストを入手し、自分で探せる 基本的な参考文献の検索法を知っている 参考文献の調査法を学ぶ
MP_B2-a [総合把握力]
高度に専門的な知識を総合的に把握する能力を身につける。
古代ギリシア哲学から人文学や学問のあり方を考察する 古代ギリシア哲学を学問の見本として理解する 古代ギリシア哲学をきっかけに、総合的な思索を学ぶ 古代ギリシア哲学が現代につながることを知る
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 廣川洋一『ソクラテス以前の哲学者』、講談社;講談社学術文庫、1987年
参考書 : 内山勝利編『哲学の歴史1 古代T 始まりとしてのギリシア』、中央公論新社、2008年
神崎繁・熊野純彦・鈴木泉編『西洋哲学史1「ある」の衝撃からはじまる』、講談社選書メチエ、2011年
井上忠『パルメニデス』、青土社、1996年
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 イントロダクション
2 「哲学の始まり」について
3 ギリシア哲学史の概要:時代、言語、資料
4 ギリシア哲学資料論
5 最初の哲学者(1)ヘシオドス
6 最初の哲学者(2)タレス
7 最初の哲学者(3)アナクシマンドロス
8 最初の哲学者(4)アナクシマンドロス(続き)
9 最初の哲学者(5)クセノファネス
10 最初の哲学者(6)ヘラクレイトス
11 最初の哲学者(7)ピュタゴラスとその伝統
12 最初の哲学者(8)パルメニデス
13 最初の哲学者(9)パルメニデス(続き)
14 最初の哲学者(10)パルメニデスへの対応
15 まとめ

成績評価
観点→
成績評価方法
MP_A-c
[研究史と方法論の体系的理解]
MP_B1-a
[一次資料の読解]
MP_B1-b
[書誌の作成]
MP_B2-a
[総合把握力]
備考(欠格条件、割合等)
レポート 50パーセント
授業への貢献度 20パーセント
出席 30パーセント

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 集中講義なので、已むをえない事情で欠席する回(時間)があれば、申し出ること
学習相談 学習相談 : 事前・事後の相談は、メールで受け付ける:notomi@l.u-tokyo.ac.jp

授業以外での学習に当たって : 集中講義なので、期間中に読解できる文献は限られている。事前や講義後に参考書を読んでおいてもらいたい。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)