人文科学府 言語・文学専攻 西洋文学 分野
仏文学 専修
専修科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
フランス文学特殊研究 II
French Literature Special Studies II
講義題目  ジャンヌ・ダルク 歴史と文学
金城学院大学文学部 准教授 北原 ルミ
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2016 後期
集中
箱崎 仏文演 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2016/10/3 (22:17) 〔10月3日〕
授業の概要  ジャンヌ・ダルクの物語=歴史はどのように確定されていったのか。実在のジャンヌに関する主な史料がどのように書かれ、また読まれてきたのかを時代の文脈に即して紹介し、文学や思考の枠組みが事実認識・歴史認識に与える影響を考える。
 同時に、文学は歴史人物であるジャンヌをどのように解釈し、想像してきたのかという方向からも考える。例として、18世紀のヴォルテールによる『オルレアンの処女』と20世紀初頭のシャルル・ペギーによる『ジャンヌ・ダルクの愛の神秘劇』の2作品を取り上げ、とくに宗教と戦争という観点からのジャンヌ表象に注目する。

( This course examines how the story and history of Joan of Arc have been defined by the principal historical records about her, made in the late Middle Ages, read and interpreted in various ways in later generations. We consequently consider the influence of literature and modes of thought upon the perception of facts and the understanding of history.
At the same time, the course focuses on two literary pieces as examples, "Pucelle d'Orléans" by Voltaire and "Mystère de la charité de Jeanne d'Arc" by Charles Péguy, in order to discuss the literary imagination concerning an historical figure. The representaion of Joan in relation to religion and war will be the particular focus.)
キーワード : ジャンヌ・ダルク 中世 絶対王政期 近現代 ヴォルテール シャルル・ペギー
履修条件 : フランス語の基礎を習得していること。
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 1月24日、25日、26日、27日。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
ML_A-b [先行研究の読解]
文学を対象とする領域では、過去に蓄積された重要な文献、とりわけ古典を厳密かつ精確に読解し、先行研究を踏まえつつその内実を深く掘り下げて説明できる。
文献を厳密かつ精確に読解し、その内容を掘り下げて行った説明に説得力があり、独自の観点が見られる。 文献を厳密かつ精確に読解し、その内容を掘り下げて説明できる。 文献の基本的な読解ができている。 文献の読解において誤読がある。
ML_B2-a [総合把握力]
高度に専門的な知識を総合的に把握する能力を身につける。
知識を互いに関連付け、そこから引き出した見解には説得力があり、独創性も見られる。 知識を互いに関連付け、そこから何らかの意味を引き出すことができている。 知識を互いに関連付けることができている。 知識が断片的で結びついていかない。
ML_B2-c [コミュニケーション能力]
口頭発表などの場での表現能力と討論におけるコミュニケーション能力を鍛え、他の領域と交流する視点を養う。
自ら進んで発言し、その内容が的を得ているだけでなく、他の人に発言を促すなど議論を進めることができる。 自ら進んで発言し、またその内容が的を得ている。 意見を求められれば発言できる。 意見を求められても何ら発言できず、討論に参加できない。
ML_C-a [積極性]
自ら進んで新しい問題に取り組む積極性を持つ。
与えられた題材を踏まえた上で、自ら新しい題材を探し、意義深い新たな問いを立てることができる。 与えられた題材を踏まえた上で、自ら新しい題材を探し、新たな問いを立てることができる。 与えられた題材に対し、自分なりに問いを立てることができる。 与えられた題材に対し、いかなる問いを立てることもできない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 授業にてプリントを配布。
参考書 : @高山一彦『ジャンヌ・ダルク ―歴史を生き続ける「聖女」』(岩波新書、2005年)
Aレジーヌ・ペルヌー『ジャンヌ・ダルクの実像』(クセジュ文庫、1995年)
Bコレット・ボーヌ『幻想のジャンヌ・ダルク 中世の想像力と社会』(昭和堂、2015年)
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 中世におけるジャンヌ ―史料と文学 配布プリントを読む
2 近世におけるジャンヌ 配布プリントを読む
3 ヴォルテールの『オルレアンの処女』 配布プリントを読む
4 近現代におけるジャンヌ 配布プリントを読む
5 シャルル・ペギーの『ジャンヌ・ダルクの愛の神秘劇』 配布プリントを読む

成績評価
観点→
成績評価方法
ML_A-b
[先行研究の読解]
ML_B2-a
[総合把握力]
ML_B2-c
[コミュニケーション能力]
ML_C-a
[積極性]
備考(欠格条件、割合等)
レポート 80%
授業への貢献度 20%

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : レポートにおいて部分的にでも剽窃があった場合には失格とします。
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって : できれば事前に参考文献@Aを読んでおいてほしい。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)