人文科学府 言語・文学専攻 言語学 分野 言語学 専修 専修科目 (単位数 2) 選択科目 対象学年: 対象学部等: |
Descriptive Linguistics (Specialized Lecture IV)
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科目ナンバリングコード: 講義コード: 2016 後期 毎週 火曜2限 箱崎 304 教室 J科目 (日本語, 日本語) |
授業の概要 |
本講義では、以下の目標を掲げた実践的な授業である。 「日本語のことをよく知らない言語学者向けの、わかりやすい日本語の文法概説を書く」 例えば、あなたは以下の質問に簡潔に答えられるだろうか? Q:日本語の形容詞は名詞的か動詞的か? Q:日本語でよくいわれる「ピッチアクセント」とはつまりなんなのか? Q:日本語の格配列は? Q:日本語の名詞の文法カテゴリーは? Q:日本語の動詞の文法カテゴリーは? Q:日本語の助詞はsuffixかcliticかwordか? Q:日本語のテ形節は副詞節か等位節か? Q:日本語の人称代名詞の体系は? こうした疑問に対して、少なくとも逃げずに答える覚悟ができていなければならない。 文法概説は、その言語の全体像を簡潔に記したものであるから、文法概説を書くことを通して、ひとつの言語を体系的に俯瞰することができるようになる。本講義で作成する文法概説で記述する項目はおおむね以下のとおり: @音声音韻:音素体系、音節構造、音韻規則、アクセント A品詞分類 B名詞形態論 C動詞形態論 D名詞句の構造(修飾部、主要部、格) E述語句の構造(名詞述語、動詞述語、形容詞述語) F他動性:1項文、2項文、3構文、0構文 G単文の分類(平叙−疑問−命令、能動−受動、肯定―否定、など) H複文の分類 I語彙(簡易辞書) J自然談話資料 昨今の言語学は専門分野の極端な細分化が進んでいるが、言語はそもそも体系であることを忘れてはならない。どんな専門家になるにせよ、「私はアクセントしか知りません」「私は疑問文しか知りません」という態度を一度捨て、巨大な言語体系を自分一人で相手にして頑張ってみようという気概が必要である。 なお、本講義は、上記のそれぞれについて、あらかじめ指定された記述項目(例:@のうち音節構造について、「可能な音節の型を、語頭、語中、語末ごとに記述せよ」など)を分担して埋めていくというスタイルをとる。 この講義を通して、少数言語の文法記述に応用できるスキルが身につくのはもちろんのこと、 ふだん日本語を扱っている学生も、日本語の体系を俯瞰し、幅広い音韻・文法現象に 親しむことができるであろう。 () | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
キーワード : | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
履修条件 : 履修に必要な知識・能力 : | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
特記事項 |
教職 : 教職(国語)(英語)(ドイツ語)(中国語)(フランス語) 資格 : | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
到達目標 |
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー 九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー 九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
授業方法 |
テキスト : 参考書 : 授業資料 : 授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
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成績評価 |
GPA評価
成績評価基準に関わる補足事項 : | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
学習相談 |
学習相談 : 授業以外での学習に当たって : 合理的配慮について : 障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。 <相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階) (電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp) |