文学部 人文学科 哲学コース
倫理学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
現代倫理思想演習 VII
Contemporary Ethical Thoughts (Seminar VII)
講義題目  倫理と論理のジレンマ
東京大学大学院人文社会系研究科 教授 三浦 俊彦
科目ナンバリングコード: LET-HUM4187J
講義コード:
2018 後期
集中
伊都 教室
J科目 (日本語, 日本語)
授業の概要 感情的に強い反応を引き起こす主題を通じて思考の方法論を説いたクリティカル・シンキングのテキスト『戦争論理学 あの原爆投下を考える62問』(二見書房)を読む。一回につき5問の割合で、テキスト内容にもとづき各自が持ち寄った疑問点・問題意識を照合しつつ議論する形で進める。テーマは、日米で正反対の規範命題が「常識」とされている「原爆投下による終戦実現」。日米どちらの常識の方が説得力があるか、そしてそれぞれどのような文脈でそう言えるのか、を考えつつ、倫理的判断と論理的推論の関係を「合理性」の観点から分析する。ポツダム宣言、カイロ宣言などの歴史文書の読解を通じて第二次世界大戦史の基本情報を整理すると同時に、2016年のオバマ大統領広島訪問時における日本人の反応を記録した新聞記事なども参照し、歴史的視点と現在的・政治的視点との統合可能性を探る思考力を養うことを目指す。

( Based on the critical thinking textbook on World WarU, we will have discussions concerning the topic “Ending the war by using the atomic bombs”, which has received in Japan political or moral evaluations opposite to the American official opinion. While considering whose viewpoint is more persuasive in different contexts, let us analyze the relation between ethical judgements and logical reasoning from the aspect of “rationality”. Our discussion will hopefully cover ascertaining of the fundamental facts of the history of the war through a close reading of The Potsdam Declaration, The Cairo Declaration, and the documents around Barack Obama’s visit to the Hiroshima Peace Memorial Museum, which reported the reactions from Japanese ordinary citizens. Our final aim is to cultivate the thinking faculty to investigate a possibility of unifying the historical and contemporary political viewpoints. )
キーワード : 功利主義 原爆投下 ポツダム宣言 二重効果 同調圧力 背理法
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
授業計画 テキスト : 三浦俊彦『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』(二見書房)
参考書 :
授業資料 :

進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 クリティカルシンキングとは何かを確認し、第二次世界大戦の基本的な流れをおさらいする。
2 広島・長崎への原爆投下に至る軍事的・戦略的経緯を確認し、日米双方の代表的な世論、国家としての公式見解をも確認する。
3 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問01〜05を読む。
4 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問06〜10を読む。
5 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問11〜15を読む。
6 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問16〜20を読む。
7 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問21〜25を読む。
8 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問26〜30を読む。
9 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問31〜35を読む。
10 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問36〜40を読む。
11 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問41〜45を読む。
12 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問46〜50を読む。
13 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問51〜55を読む。
14 『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』問56〜62を読む。
15 倫理と論理の関係を再考し、獲得した分析方法を現在的問題へ応用する仕方を論じる。

授業以外での学習に当たって : テキスト『戦争論理学――あの原爆投下を考える62問』(二見書房)をあらかじめ入手し、通読しておくこと。
学習相談 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-d [資料の理解]
史資料・文献・作品の分析と解釈、および実地調査などに基づいて、世界における文化・歴史・社会の多様性と共通性を理解し説明できる。
第二次世界大戦についての基本的知識、既存の政治的評価、倫理的評価のための枠組みをよく把握したうえで、自分なりの解釈を提示できている。 第二次世界大戦についての基本的知識、既存の政治的評価、倫理的評価のための枠組みをよく把握できている。 第二次世界大戦についての基本的知識、既存の政治的評価、倫理的評価のための枠組みをひととおり把握できている。 第二次世界大戦についての基本的知識、既存の政治的評価、倫理的評価のための枠組みをあまり把握できていない。
B_B1-f [批判的討論]
批判的な討論を通して、自らの意見をより客観的視点から組み立てる姿勢を養うことができる。
ポツダム宣言をはじめとする政治文書を正確に読み、諸事件との関連を包括的に理解したうえで新たな関連を析出している。 ポツダム宣言をはじめとする政治文書を正確に読み、諸事件との関連を包括的に理解できている。 ポツダム宣言をはじめとする政治文書を正確に読み、諸事件との関連をひととおり理解できている。 ポツダム宣言をはじめとする政治文書と諸事件との関連を十分理解できていない。
B_B1-g [論理的思考能力]
文献などの収集能力およびフィールドや実験などの研究能力と、それを系統立てて整理する論理的思考能力を、各研究分野と中等高等教育分野のほか、様々な職種へ活用できる。
歴史的事件の関連を把握するための概念や推論規則を自由に操作することができている。 歴史的事件の関連を把握するための概念や推論規則を一定範囲で操作することができている。 歴史的事件の関連を把握するための概念や推論規則を条件付きで操作することができている。 歴史的事件の関連を把握するための概念や推論規則を操作することができていない。
B_B2-a [総合把握力]
知識を総合的かつ有機的に把握する能力を身に付ける。
実践的三段論法などのさまざまな規範的推論を適正に運用し、有意義な結論を導くことができている。 実践的三段論法などのさまざまな規範的推論を適正に運用し、ありうる誤謬を識別することができている。 実践的三段論法などのさまざまな規範的推論を適正に運用し、誤謬を避けることができている。 実践的三段論法などのさまざまな規範的推論を適正に運用できていない。
B_B2-b [問題提起力]
新たな視点から問題提起を行い、それを解決するための方法を提示する能力を身に付ける。
対立仮説が与えられたとき、いかなる文脈においていずれの仮説の方がどれほど説得力を持つのかを、理路整然と説明し、類似事例に応用できる。 対立仮説が与えられたとき、いかなる文脈においていずれの仮説の方がどれほど説得力を持つのかを、理路整然と説明できる。 対立仮説が与えられたとき、いかなる文脈においていずれの仮説の方がどれほど説得力を持つのかを、ひととおり説明できる。 対立仮説が与えられたとき、いかなる文脈においていずれの仮説の方がどれほど説得力を持つのかを、十分に説明できない。
B_B2-f [社会との関わり]
社会と学問の関わりについて、専門分野の学習を通して理解を深め、考える能力を身に付ける。
記述的問題と規範的問題の区別が理解できており、その相互関係について複数の側面から認識を発展させている。 記述的問題と規範的問題の区別が理解できており、その相互関係についても十分認識できている。 記述的問題と規範的問題の区別が理解できており、その相互関係について一定の認識を持ちうる状態である。 記述的問題と規範的問題の区別が理解できていない。
GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。
成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-d
[資料の理解]
B_B1-f
[批判的討論]
B_B1-g
[論理的思考能力]
B_B2-a
[総合把握力]
B_B2-b
[問題提起力]
B_B2-f
[社会との関わり]
備考(欠格条件、割合等)
プレゼンテーション
出席
授業への貢献度
レポート

成績評価基準に関わる補足事項 :
その他 その他 :

教職 :
資格 :

更新日 : 2018/10/21 (01:18)