文学部 人文学科 哲学コース
インド哲学史 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
インド文献学基礎演習 I
Sanskrit Language and Literature (Seminar I)
講義題目  『唯識三十頌』 安慧釈講読
本務なし 北野 新太郎
科目ナンバリングコード: LET-HUM2213J
講義コード: 18055301
2018 前期
毎週 金曜4限
伊都イーストゾーン 印哲研 教室
M/J科目 (日本語, サンスクリット)
更新情報 : 2018/2/23 (11:01)
授業の概要  インド大乗仏教の主要な学派の一つである瑜伽行唯識学派の思想について理解することを目的として、サンスクリット語の 『唯識三十頌』 安慧釈を講読していく。初期仏教、アビダルマ仏教、中観、唯識という思想展開の中で、いかなる思想的必然性のもとに、唯識思想が説かれるようになったのか、ということを解説しつつ、アーラヤ識説、唯識説、三性説という唯識派における主要な教義のもつ意味についての理解を深める。また、ブッダの説いた縁起説を、<縁起→無自性→空>と解釈する中観派の縁起解釈は、本当に正しいものなのか、ということについても考え、中観派に対するアンチテーゼとしての唯識思想の存在理由を明確にすることによって、仏教思想全体についての理解をも深めることを目的とする。

(This course involves reading practice in Sanskrit. Students will improve their vocabulary and reading skills of Sanskrit. Readings will focus on aspects of philosophy of the Eerly Yogacara-viijapti-matra School. )
キーワード : アーラヤ識、唯識、三性説
履修条件 : サンスクリット語初級を履修していること
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_B1-a [古典の読解]
サンスクリット語の『唯識三十頌』安慧釈を読解する。
サンスクリット語の理解が完全にできており、思想的な理解もできており、問題意識をもって思想史全体についても考えている。 サンスクリット語の理解が完全にできており、思想理解についても正確な認識をもっている。 サンスクリット語の性・数・格を確認した上で、動詞の時制、態、人称、数について正確に理解しており、読解ができている。 サンスクリット語の基本的な読解自体ができていない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
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授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : S.Levi ed., Trimsika-bhasya, Paris, 1925.
参考書 :
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1  最初に、初期唯識思想の成立史について概観した上で、サンスクリット語の『唯識三十頌』安慧釈の読解を進めていく。前期の十五回の授業の中で、サンスクリット・テキストを読解しつつ、初期唯識思想の主要な教義である、アーラヤ識説、唯識説、三性説についての正確な理解と、初期唯識思想がインド仏教思想の中に出現したことの思想的必然性を理解することを目的とする。 演習

成績評価
観点→
成績評価方法
B_B1-a
[古典の読解]
備考(欠格条件、割合等)
出席
授業への貢献度
プレゼンテーション

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 : 授業終了後に質問を受けつける。

授業以外での学習に当たって : サンスクリットテキストに沿って、読解を進めていくのであるが、単に、サンスクリットの和訳を作るだけではなく、思想内容について、よく吟味、考察しつつ、読み進めることが重要である。アビダルマ仏教や中観とは、いかなる思想的立場の相違があるのか、ということを意識しつつ、問題意識をもって読み進めることが重要であると考えられる。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)