文学部 人文学科 人間科学コース
地理学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
地理学講義 II
Geography (Lecture II)
講義題目  ボーダーズタディーズ2018
教授 高木 彰彦
科目ナンバリングコード: LET-HUM2742J
講義コード:
2018 後期
毎週 木曜3限
伊都イーストゾーン A117 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2018/3/4 (11:17)
授業の概要 EUの統合進展や旧社会主義政権の崩壊、グローバル化の進展等により、1990年代以降、国境線の意味が変容するとともに新たな国境が誕生し、国境に対する学際的な関心が高まった結果、ボーダースタディーズという新しい学問分野が興隆してきた。政治地理学の古典的なテーマである国境/境界研究への関心が再び高まってきたと言ってよい。また、近年、日本を取り巻く国境に関する関心も高まっている。しかし、国境と国境線について、私たちは意外に知らないのも実情である。
 そこで、本講義では、古典的な国境/境界研究と新しいボーダースタディーズについて、政治地理学的観点から理解を深めることを目的として開講する。授業では、地理学における国境/境界研究を紹介するとともに、境界線や境界地域という地域概念、境界の種類・画定方法、境界地域の地域構造、資源と産業、生活と文化、土地利用などについて触れ、世界の国境線と国境紛争、日本の領土の変遷と国境問題、ボーダースタディーズの新たな研究動向や境界地域研究などについて検討する。

(•This course examines some topics of Border Studies from the view of political geography. Themes of focus include the border studies in geography, concepts of boundary, frontier and borderlands, the change and formation of states, the change of Japanese territory and its borders and new trends of border studies.)
キーワード : ボーダースタディーズ、国境、グローバル化、地域構造、資源と産業、生活と文化、土地利用、観光/ツーリズム、経済、人口、産業立地、歴史、交通
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(社会)(地理歴史)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-e [現代世界の理解]
現代世界における様々な境界問題を、批判的視点から理解し説明できる。
現代世界の成り立ちを空間的・歴史的な観点から理解でき、国家と領土・境界の役割を十分に認識できる。 現代世界の成り立ちを空間的・歴史的な観点から理解でき、国家と領土・境界の役割を認識できる。 現代世界の成り立ちを空間的・歴史的な観点から理解できる。 現代世界の成り立ちを空間的な観点から理解できる。
B_B2-c [思考能力]
地理学の学問的方法と思考能力を身に付ける。
高度な地理学的思考能力を十分に発揮できる。 地理学的な思考能力を十分に身に付けている。 地理学的な思考能力を身に付けている。 地理学的な思考能力が不十分である。
B_C-f [社会貢献の意欲]
地理学の視点から人類や世界、地域社会への貢献を考える志向を持つ。
ボーダースタディーズの知識を、現代社会の問題解決の方法として理解でき、社会貢献として十分に活用できる。 ボーダースタディーズの知識を、現代社会の問題解決の方法として理解できる。 ボーダースタディーズについて、学問的知識としてだけでなく現実世界の問題として理解できる。 ボーダースタディーズについて学問的知識として身に付けている。
B_B2-f [社会との関わり]
社会と学問の関わりについて、ボーダースタディーズの学習を通して理解を深め、考える能力を身に付ける。
新聞の国際欄、政治・経済欄を批判的に読むことができる。 新聞の国際欄、政治・経済欄を読んで理解できる。 新聞の国際欄、政治・経済欄を読む習慣が身についている。 新聞を読む習慣が身についている。
キーワードの理解
授業内容のキーワードを理解できる。
グローバル化と国境地域の変容、国境地域の資源と産業、生活と文化、土地利用、地域構造、経済/人口/ツーリズム/産業立地、歴史について理解できる。 国境地域の資源と産業、生活と文化、土地利用、地域構造、経済・人口について理解できる。 国境地域の生活と文化、土地利用、地域構造、ツーリズムについて理解できる。 国境地域の土地利用、地域構造について理解できる。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 用いない。授業中に必要な資料を配付する。
参考書 : アレクサンダー・C・ディーナー、ジョシュア・ヘーガン著、川久保文紀訳/岩下明裕解説(2015)『境界から世界を見る−ボーダースタディーズ入門』岩波書店,2,200円+税.
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 1.イントロダクション
2 2.地理学とボーダースタディーズ@(国境地域の資源と産業)
3 3.地理学とボーダースタディーズA(国境地域の土地利用)
4 4.国民国家の形成と現代世界の境界
5 5.国家と領土・境界
6 6.境界概念の種類と形成
7 7.世界の国境線の特徴と国境紛争@
8 8.世界の国境線の特徴と国境紛争A
9 9.日本の領土と国境の変遷
10 10.日本の国境問題
11 11.ボーダースタディーズの新たな展開@(グローバル化とボーダースタディーズ)
12 12.ボーダースタディーズの新たな展開(国境地域の地域構造、生活と文化)
13 13.ボーダーツーリズム(国境地域の観光/ツーリズム)
14 14.日本の国境地域の最近の変容@(経済・人口)
15 15.日本の国境地域の最近の変容A(歴史・産業立地・交通)

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-e
[現代世界の理解]
B_B2-c
[思考能力]
B_C-f
[社会貢献の意欲]
B_B2-f
[社会との関わり]

キーワードの理解
備考(欠格条件、割合等)
期末試験 70%ほど
小テスト 出席と併せて30%ほど
出席 小テストと併せて30%ほど

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 毎回出席カードを配布し、それに小テストの回答を記入してもらいます。
学習相談 学習相談 : 木曜日16時30分−17時30分

授業以外での学習に当たって : 日頃から、国際政治や国際紛争ないしは民族紛争等に関心を持ち、報道番組を観たり、新聞の国際面、政治・経済欄をよく読むという習慣を身に付けよう。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)