文学部 人文学科 文学コース
英語学・英文学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
アメリカ文学講義 VI
American Literature (Lecture VI)
講義題目  アメリカの音楽文化
慶応義塾大学法学部 教授 大和田 俊之
科目ナンバリングコード: LET-HUM4582J
講義コード:
2018 前期
集中
伊都イーストゾーン 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2018/3/30 (00:39)
授業の概要  ブルース、ジャズ、カントリー、R&B、ロックンロール、ヒップホップなど20世紀ポピュラー音楽の多くはアメリカで誕生した。本講義では、アメリカの音楽文化を社会とのかかわりにおいて考察し、様々な音楽ジャンルがどのように形成され、発展してきたかをたどる。19世紀のミンストレル・ショウから現代のポピュラー・カルチャーまで概観するが、その際、「アメリカ音楽の歴史」を単に年代順に解説するだけでなく、そのような「音楽史」 そのものがどのように構築されてきたかという系譜学的手法を用いて講義する。ある国の音楽文化は、その国の社会制度や政治形態、さらには産業構造と無縁ではない。特にアメリカでは、ブルースやジャズ、それにカントリーなど主に人種によって分節化される音楽ジャンルの発展は、各時代の政治的イデオロギーと密接な関係がある。また、女性やアフリカ系アメリカ人、さらにはヒスパニックのミュージシャンの活躍は、フェミニズムやポストコロニアリズムなどの運動/理論と無関係ではあり得ない。昨今の批評理論の発展により、アメリカのポピュラー音楽文化に関する研究書の刊行も目覚ましい勢いで進んでいる。そうした最新の研究成果を踏まえたうえで、最終的にはアメリカン・ポピュラー・ミュージックの日本への流入にも触れる予定。講義の性質上、CDやDVD等の資料を積極的に利用し、実際の音源や映像を通してアメリカのポピュラー音楽への理解を深めたい。

(This lecture course is designed to introduce students to the cultural history of American popular music. Attention will be paid to the formation of music genres--minstrel shows, blues, jazz, R&B, rock'n'roll, hip hop, etc--and the themes of focus include the changes of media, music and politics, and concept of authenticity in American popular music.)
キーワード : アメリカ、ポピュラー音楽、文化史
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 2018年9月3日〜6日(予定)
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-a [人文学の視座の理解]
アメリカの音楽文化を題材に、「歴史」がどのように組み立てられてきたかという社会構築主義の基本を理解する。
歴史記述における構築主義について理解し、それをフーコーなど現代思想の文脈に位置付けて説明できる。 歴史記述における構築主義について理解し、それについて具体例を用いて説明できる。 歴史記述における構築主義について簡潔に説明できる。 構築主義と本質主義の違いについて説明できる。
B_A-d [資料の理解]
アメリカの音楽文化を題材に、シート・ミュージック、レコード、テープ、レコード、CD、ストリーミングなどのメディアの種類と歴史について理解する。
シート・ミュージック、レコード、CD、ストリーミングなど、それぞれのメディアの特性と音楽文化への影響力について具体的に説明できる。 シート・ミュージック、レコード、CD、ストリーミングなど、それぞれのメディアの特性について説明できる。 シート・ミュージック、レコード、CD、ストリーミングなど、それぞれのメディアについて簡単に説明できる。 アメリカの音楽文化の様々なメディアを列挙できる。
B_A-e [現代世界の理解]
アメリカの音楽文化を題材に、文化が政治や社会などといかに関わっているかを理解する。
音楽文化の政治性、音楽文化における正統性概念について具体例を用いて説明できる。 音楽文化の政治性、音楽文化における正統性概念について簡潔に説明できる。 音楽文化の政治性について簡単に説明できる。 文化と政治の関係について理解できる。
B_B1-d [専門的研究手法]
アメリカの音楽文化を題材に、それがどのような手法で解釈・研究されうるのか、様々な批評理論の可能性について理解する。
フェミニズム理論、カルチュラル・スタディーズ、クイアー・スタディーズなどの批評理論の音楽文化への応用可能性について説明できる。 フェミニズム理論、カルチュラル・スタディーズ、クイアー・スタディーズなどの批評理論について簡潔に説明できる。 フェミニズム理論、カルチュラル・スタディーズ、クイアー・スタディーズに関する最低限の知識がある。 批評理論について漠然と知識がある。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : なし。
参考書 : 授業中に適宜指示する。
授業資料 : 授業中に適宜指示する。

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 イントロダクション
2 ミンストレル・ショウ
3 ブルース
4 ヒルビリー/カントリー・ミュージック
5 ティンパン・アレー/ブロードウェイ・ミュージカル
6 ジャズ(1)
7 ジャズ(2)
8 ロックンロール
9 ロック
10 R&B
11 ソウル・ミュージック/ファンク
12 ヒップホップ(1)
13 ヒップホップ(2)
14 アメリカ合衆国のラテン音楽
15 まとめ

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-a
[人文学の視座の理解]
B_A-d
[資料の理解]
B_A-e
[現代世界の理解]
B_B1-d
[専門的研究手法]
備考(欠格条件、割合等)
出席 30%ほど。
レポート 70%ほど。

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)