文学部 人文学科 人間科学コース
心理学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年: 学部2年 学部3年 学部4年
対象学部等:
対人行動学講義I
Interpersonal Behaviors T
講義題目  対人行動学講義II カルト、ファシズム、テロリズムとマインド・コントロールの社会心理学
教授/立正大学 西田 公昭
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2018 前期
集中
伊都イーストゾーン 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2018/5/22 (15:46)
授業の概要 ”マインド・コントロール”現象は、現代社会における政治プロパガンダ、テロリズム、詐欺的商法、アンフェアーな宗教的勧誘、そして全体主義などを考える上でとても重要なキーワードである。本授業では、この現象と社会心理学などの諸理論との関係を示しながら、人間心理の本質をみつめることを目的とする。具体的には、この現象を、心理学的な見地から理解をするために、実際に生じている事件関与者から得たデータを提示しながら、カルト集団などによる人権侵害と自由意志の本質を検討する。特に、東京地下鉄サリン事件(1995年)などオウム真理教が起こした数々の犯罪心理に注目し、その裁判の実際にもふれる。

(The "Mind control"phenomenon is a very important keyword in thinking about political propaganda, terrorism, fraud, unfair religious recruitment, totalitarianism etc. in modern society. In this class, we aim to find the essence of humanity while showing the relationship between this phenomenon and various theories and princples of social psychology. Specifically, we consider the human rights violation and freedom by cult groups etc. in order to understand this phenomenon from a psychological point of view, while presenting the data of the prisoners of the actually occurring case. Especially, we will focus a number of criminal psychology caused by the Aum Shinrikyo, such as the Tokyo subway sarin incident (1995), and the actual judgement. )
キーワード : カルト、マインドコントロール、テロリズム、ファシズム、洗脳、プロパガンダ、宗教、集団心理
履修条件 : スマートフォンやパソコンの持ち込みによって、授業中においても、リアクション課題に対応してメール送受信ができること
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 授業科目は対人行動学講義IではなくIIが正しい
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :  認定心理士
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-b [アプローチの理解]
破壊的カルトの問題、心理操作に関わる社会現象を心理学的に説明できるようになる
B_B1-d [専門的研究手法]
心理学的知識をもとに、社会問題の解決方法を提案していく技能をもつ
汎用的技能
アクションリサーチによる社会問題へのアプローチ法を身につける
態度・志向性
社会問題を心理学的に検討する構えを形成し、他の隣接する学問分野との連携に柔軟性を持つようになること
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト :
参考書 : 『マインド・コントロールとは何か』 西田公昭著 紀伊国屋書店 1995年 ISBN: 978- 4314007139
『信じるこころの科学:マインド・コントロールとビリーフシステムの社会心理学』 西田公昭著 サイエンス社 1998年 ISBN: 4-7819-0870-5
授業資料 : 当日資料を配付する

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 イントロダクション: 破壊的なカルトあるいはセクトの活動やマインド・コントロールは、どんな社会問題なのか?
2 世界の破壊的カルト事件
3 日本の破壊的カルト事件
4 オウム真理教とは何だったか
5 ”洗脳”研究の要約:思想改造の心理学
6 マインド・コントロールの心理学的研究の歴史的考察
7 事件の実例を用いたマインド・コントロールの検証
8 マインド・コントロール現象についての現代社会心理学的な説明
9 カルト勧誘における心理操作の実際
10 信じることと信じないことの心理学的メカニズム
11 マインド・コントロール的勧誘の総合的な心理学的解説
12 集団維持と強化のマインド・コントロール
13 テロリズムを誘発する心理操作の検討
14 脱マインド・コントロールとその後の心理的苦悩
15 マインド・コントロールの予防対策と現代人の脆弱性についての検討

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-b
[アプローチの理解]
B_B1-d
[専門的研究手法]

汎用的技能

態度・志向性
備考(欠格条件、割合等)
その他 授業中や授業外で、何度か、メールを用いたリアクション課題を求めるので、そのメール内容で評価する。

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)