文学部 人文学科 哲学コース
哲学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
哲学史演習 I
History of Philosophy (Seminar I)
講義題目  フッサール現象学における志向性の理論
千葉工業大学情報科学部 准教授 富山 豊
科目ナンバリングコード: LET-HUM3154J
講義コード:
2024 後期
集中
伊都イーストゾーン 教室
M/J科目 (日本語, German)
更新情報 : 2024/2/29 (22:22)
授業の概要 この授業では、フッサール現象学における志向性理論を中心として、意味理解と対象認識の問題を扱います。フッサールは現象学の創始者として知られていますが、その中心概念である志向性の問題は分析哲学の伝統における言語哲学や心の哲学と共通するものであり、双方の比較対照によって様々な問題がクリアに見えてきます。その観点から、『論理学研究』や『イデーン』第一巻といった主要テクストの読み方、志向的対象概念やノエマ概念をめぐる論争、知覚や感情の志向性といった様々な問題にアプローチします。

(This lecture course focuses on Husserl's theory of intentionality, in comparison with modern logical semantics and theories of menaning in analytic tradition.)
キーワード : 現象学、志向性、意味、心の哲学、言語哲学
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
U_B-1 [人文学の広範な知識と理解]
現代思想に広汎な影響を及ぼしたフッサール現象学の基礎にある考え方を理解し、その応用範囲の広さを知る。
志向性をめぐる認識論的・意味論的問題設定を理解し、その理論的ツールを様々な諸問題に応用できる。 志向性をめぐる認識論的・意味論的問題設定を理解し、中心概念や問題となる論点を自分の言葉で説明できる。 志向性をめぐる認識論的・意味論的問題設定を理解し、基礎的な用語を把握している。 志向性をめぐる認識論的・意味論的問題設定の理解が不十分である。
U_C-1-1 [文献分析力]
難解とされがちなフッサールのテクストに対して、用語と背景理論の正確な理解に基づき自ら取り組めるようになる。
現象学や関連領域のテクストを読んでその文意及び論証構造を理解し、議論の妥当性を批判的に検討できる。 現象学や関連領域のテクストを読んでその文意及び論証構造を理解し、自分の言葉で説明できる。 現象学や関連領域のテクストを読んでその文意を理解し、論証構造にも見当をつけることができる。 現象学や関連領域のテクストを読んでその文意を理解することに困難がある。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義 授業担当教員による解説(又は板書)を主とした形態であり,時折,学生との問答を通じて,関連の知識を深めていきます。
ドイツ語の文献を参照することがありますが、必要に応じて訳文を用意しますので、ドイツ語の知識がなくとも授業には参加可能です。
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 板書
テキスト(紙媒体及び電子媒体)
参考書 : 富山豊『フッサール:志向性の哲学』、青土社、2023
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 「志向性」とは何か
2 志向性をめぐる問題の整理
3 フッサール初期志向性理論の基礎構造
4 『論理学研究』及び周辺テクストの検討
5 ノエシス・ノエマ概念とノエマ論争
6 ノエマ概念をめぐる議論の論点整理
7 『イデーン』第一巻及び周辺テクストの検討
8 「超越論的現象学」というプロジェクトの整理
9 ハイデガー以降の「現象学」の行方
10 「知覚」と「錯覚・幻覚」の志向性
11 知覚の哲学の諸理論の検討
12 「感情」の志向性をめぐる論点の整理
13 他者の感情理解についての問題の検討
14 倫理及び美的経験の志向性
15 これまでの振り返りとディスカッション

成績評価
観点→
成績評価方法
U_B-1
[人文学の広範な知識と理解]
U_C-1-1
[文献分析力]
備考(欠格条件、割合等)
レポート
授業への貢献度

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)