文学部 人文学科 歴史学コース
日本史学 専門分野
専門分野科目 (単位数 1)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
日本史学講義 XIIB
Japanese History (Lecture XII)B
講義題目  近世対外関係史料研究
准教授 岩崎 義則
科目ナンバリングコード: LET-HUM4313J
講義コード:
2024 冬クォータ
毎週 火曜5限
伊都イーストゾーン A101(30) 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2024/3/4 (12:04)
授業の概要 今学期は、近世期の平戸藩領をフィールドとして,「藩領アーカイブ学」の構築に向けた基礎的な研究成果にもとづいた授業を行う。平戸は,キリスト教の布教も早く,近世初期には,オランダ・イギリスの商館が存在した国際貿易港であった。いわゆる鎖国の成立以後は,藩主導による捕鯨業と新田開発が勃興している。文化的な側面では,三河内地域を中心とした窯業も起こり,「鎮信流」という茶道も展開した。さらに,18世紀中期から幕末にかけて,松浦清・熈といった文人大名が登場。こうした大名の存在は,洋書コレクションに特徴がある平戸藩楽歳堂文庫や『甲子夜話』(278巻)・『亀岡随筆』(80巻)といった長大な大名随筆も生み出すに至っている。また,平戸藩の儒者・楠本端山は,弟碩水とともに,膨大な漢籍を蒐集。現在,九州大学には,楠本家に伝来した文書・漢籍類が多数所蔵されている。以上のような歴史を背景として,平戸藩領において作成・管理された様々な文書群を「藩領アーカイブ」として包括し,@藩領アーカイブを構成する記録資料の数量的な把握,A記録主体(藩主・藩士・学者・町人・漁業者など)の記録認識,B平戸藩アーカイブの特徴の解明を目指したい。

(From digital archives (non-printed historical materials), select one historical material related to the history of early modern foreign negotiations, and make a research report based on that historical material.)
キーワード : デジタルアーカイブ 近世対外関係史料 外交 貿易 キリシタン
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 Teamsを使う予定です。受講者各位にて,準備をお願いします。詳細は,「日本史学講義X」のMoodleに掲示します。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(社会)(地理歴史)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
U_B-1 [人文学の広範な知識と理解]
人文学全般の多様な専門分野の基礎知識を身につけ、人文学固有の思考や方法を説明できる。
原典の正確な内容解釈と適切な文献批判できる。 原典の内容解釈と文献批判ができる。 原典の内容解釈と文献批判が、一応できる。 原典の内容解釈と文献批判ができない。
U_B-2 [専門分野の知識と理解]
それぞれの専門分野の諸領域のそれぞれの基礎知識、その領域に固有の問題設定や研究手法を身につけ、それらを説明できる。
問題点の提示とその解決のための論証手続きが適切に立案できる。 問題点の提示とその解決のための論証手続きが立案できる。 不十分ではあるが、問題点の提示とその解決のための論証手続きが立案できる。 問題点の提示が不十分であり、その解決のための論証手続きの立案も不十分である。
U_B-3b [歴史学コース固有の課題]
先行研究を批判的に読む中で自らの問題関心を鋭敏にし、史・資料を解読し史跡を調査することにより、自らの視角から、ある特定の地域と時代の社会像を復原できる。
関連史料・関連文献を充分に収集し、批判的な分析ができる。 関連史料・関連文献を充分に収集し、分析ができる。 関連史料・関連文献を収集し、一応の分析ができる。 関連史料・関連文献の収集そのものが不十分であり、分析も不十分である。
U_C-1-3 [表現力]
学問的な討論の場で、他者の意見を理解するとともに、自分の意見を明確に表現し、有効なコミュニケーションを取ることができる。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義 受講学生による研究報告と質疑応答を内容とした授業を行う。
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 特に定めない。
参考書 : 必要な文献は,授業時間中に提示する。
授業資料 : 『甲子夜話』全文検索データベース
http://yosi-iwa.sakura.ne.jp/programs/essay/contents/public/?t=1615464085

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 ガイダンス
2 学生による研究報告と質疑応答 1 藩領のアーカイブ研究 報告 学生研究報告
3 学生による研究報告と質疑応答 2 藩領のアーカイブ研究 報告 学生研究報告
4 学生による研究報告と質疑応答 3 藩領のアーカイブ研究 報告 学生研究報告
5 学生による研究報告と質疑応答 4 藩領のアーカイブ研究 報告 学生研究報告
6 学生による研究報告と質疑応答 5 藩領のアーカイブ研究 報告 学生研究報告
7 総括

成績評価
観点→
成績評価方法
U_B-1
[人文学の広範な知識と理解]
U_B-2
[専門分野の知識と理解]
U_B-3b
[歴史学コース固有の課題]
U_C-1-3
[表現力]
備考(欠格条件、割合等)
プレゼンテーション 60%
授業への貢献度 20%
出席 20%

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 演習報告後の質疑応答は、授業への貢献度として評価する。
学習相談 学習相談 : 適宜実施する。

授業以外での学習に当たって : 報告準備には、最低でも1週間〜10日間をあてること。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)