文学部 人文学科 人間科学コース

コース共通科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
比較宗教学概論 I
Introduction to Comparative Religions I
講義題目  世界の宗教と宗教の世界
専任講師 高橋沙奈美
科目ナンバリングコード: LET-HUM2704J
講義コード:
2024 前期
毎週 火曜2限
伊都イーストゾーン E110(100) 教室
E/J科目 (日本語, English)
更新情報 : 2024/4/8 (17:22)
授業の概要 宗教とは何か、この答えのない問いへの誘いがこの授業です。身の回りで起こるさまざまな問題(ジェンダー格差、貧困、マイノリティへの差別)から、グローバルな紛争に至るまでを宗教という観点から読み直します。
宗教を学ぶということは、特定の宗教の教義や歴史を知ることばかりではありません。宗教と密接に関わった慣習、儀礼、集合的アイデンティティ、価値観等、様々な切り口から社会を分析・考察することこそが、宗教を学ぶことにほかなりません。この授業を通じて、宗教のもつ多様な機能や問題を知り、論理的に考える力を身につけると同時に、さまざまな宗教の価値観を尊重し、共生するための態度(=宗教リテラシー)について理解することを目指します。
授業では、教員のフィールドであるロシア・ウクライナの事例と、学生の皆さんにとって身近な日本の事例を織り交ぜて具体的な事例をもとに話を進めます。

(We explore the concept of religion in the modern world in this lecture. From the perspective of religious studies, we review not only major and familiar issues, such as poverty, minority, and psychological disorders but also military conflicts on a global scale. Religious studies do not always mean learning the history of a certain religion. Today scholars are exploring customs, rituals, collective identities, and world views, which have closely related to religion. In this lecture, we study various functions and problems of religion. I hope the lecture will help you to improve your religious literacy, in order to respect various religious values. )
キーワード :
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(社会)(公民)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
U_B-1 [人文学の広範な知識と理解]
人文学全般の多様な専門分野の基礎知識を身につけ、人文学固有の思考や方法を説明できる。
宗教学の歴史の流れ、主要著作、主要研究者、アプローチの違いが正確に答えられる。 宗教学の主要著作、研究者、アプローチの違いを大まかに理解している。 一部の著作、研究者、アプローチであれば正確に理解している。 宗教学の著作、研究者、アプローチを十分に理解していない。
U_D [他者を尊重する公平な姿勢]
先行研究と自らの学説を批判的に討論し、自らの意見をより客観的視点から組み立て、他者の意見を尊重する、市民性のある公平な姿勢で論文を作成することができる。
現代社会と宗教のかかわりが多様であり、地域や時代によって異なることを理解できており、十分に説明できる。 現代社会と宗教のかかわりが多様であり、地域や時代によって異なることを理解でき、説明できる。 現代社会と宗教のかかわりの多様性について理解し、特定の側面について説明できる。 現代社会と宗教のかかわりの多様性について、十分に理解が及んでいない。
U_B-3d [人間科学コース固有の課題]
「人間」・「社会」に対する自覚的かつ反省的な関わりを通じて、人間存在への理解を深め、学生自ら設定したテーマで論文を作成できる。
授業内で得た知識を、自分の興味・関心と有機的に結び付け、次の学びに生かすことができる。 授業内で得た知識を、自分の興味・関心と結びつけることができる。 授業内で得た知識を、自分の興味・関心と結びつけようと努力している。 授業から十分な知識を得ることができず、自分の身の回りの適切な問題と関連付けることができない。
U_A-1 [主体的な学び]
深い専門的知識と豊かな教養を背景とし、自ら問題を見出し、創造的・批判的に吟味・検討することができる。
授業内で指示した参考文献を読むなど、主体的に努力したうえで、積極的に質問ができる。 授業内容を理解するべくインターネットで調べるなど主体的に努力したうえで、積極的に質問ができる。 授業内容を理解したうえで、自分なりの質問を考え出すことができる。 授業内容の理解が不十分で、質問が的を得ていない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義 スライド資料(電子媒体、Moodle上で配布)を用いた講義を予定しています。
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : スライド資料(電子版体)
参考書 : 櫻井義秀ほか『現代社会を宗教文化で読み解く』ミネルヴァ書房、2022年。
久松英二ほか『多文化時代の宗教論入門』ミネルヴァ書房、2017年。
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 オリエンテーション
2 宗教とは何か
3 宗教の否定と世俗化
4 現代日本における宗教の諸相
(1)
5 現代日本における宗教の諸相
(2)
6 聖地巡礼ツーリズム1
7 聖地巡礼ツーリズム2
8 公共宗教論
9 宗教と社会貢献1
10 宗教と社会貢献2
11 ロシア・ウクライナ戦争と宗教1
12 ロシア・ウクライナ戦争と宗教2
13 ロシア・ウクライナ戦争と宗教3
14 宗教と暴力
15 政教分離と良心の自由

成績評価
観点→
成績評価方法
U_B-1
[人文学の広範な知識と理解]
U_D
[他者を尊重する公平な姿勢]
U_B-3d
[人間科学コース固有の課題]
U_A-1
[主体的な学び]
備考(欠格条件、割合等)
プレゼンテーション
出席 リフレクションシートを評価対象とします

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 : 事前予約で応じます

授業以外での学習に当たって : 授業後に30分程度

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)