文学部 人文学科 歴史学コース
イスラム文明学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
イスラム史学講義 V
History of Islamic Civilization (Lecture V)
講義題目  アッバース朝支配下の地域権力研究
千葉科学大学 講師 橋爪 烈
科目ナンバリングコード: LET-HUM2464J
講義コード: 17056008
2017 前期
集中
箱崎 イスラム演習室 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2017/2/28 (06:24)
授業の概要 約500年間続いたアッバース朝カリフ支配体制の大半の時期において、カリフ権力から独立ないし半独立状態の地域権力が各地で興亡を繰り広げた。これらの地域権力(軍事政権ないし王朝ともいう)に対する個別の研究は多数存在するが、これを総括する研究はいまだ現れていない。そこで、本講義ではいくつかの地域権力の勃興期に注目し、それらが出現するに至る歴史的背景や出現の具体的な状況を明らかにすることで、アッバース朝支配体制下に地域権力が興ることの意味を見出すことを目標とする。

(There were many local Amirates, which had risen and fallen as the independent or semi-independent powers under the Abbasid caliphate during the five hundred years of the rule. Although we have many studies about the history of each of the amirates, there is no comprehensive study about them. So, This course aims to ask the historical significance of these amirates having existed under the Abbasid rule.)
キーワード : アッバース朝、カリフ、地域権力、アミール、アグラブ朝、イフシード朝、トゥールーン朝、ターヒル朝、サッファール朝、ハムダーン朝、サーマーン朝、ブワイフ朝、ガズナ朝
履修条件 : アラビア語およびペルシア語の基礎を履修していること
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 2017年9月16日から19日
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_B1-e [専門資料の分析]
イスラーム史研究に必要な史資料や文献を収集、分析して、その内容を自分の言葉で精確に表現できる。
授業内で講読する史料の内容を精確に把握し、それを正しく説明できる。 授業内で講読する史料の内容をある程度把握し、説明できる。 授業内で講読する史料の内容の一部を把握し、説明できる。 授業内で講読する史料の内容を理解できていない。
B_B2-d [専門的思考方法]
特にセルジューク朝登場以前のイスラーム史の流れを把握し、イスラーム史研究に必要な思考方法を身につける。
授業内で提示されたイスラーム史の流れや用語を正確に理解し、それを正しく説明できる。 授業内で提示されたイスラーム史の流れや用語を十分に理解し、それを説明できる。 授業内で提示されたイスラーム史の流れや用語をある程度理解し、それを説明できる。 授業内で提示されたイスラーム史の流れや用語を理解できていない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 講義開始1か月前までに提示予定
参考書 : 嶋田襄平『イスラムの国家と社会』(世界歴史叢書)岩波書店、1977年
R. N. Frye, The Cambridge History of Iran, Volume 4, Cambridge U.P., 1975
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 ガイダンス(授業の進め方、講義担当者の自己紹介など)、受講生による簡単なプレゼンテーション 演習 受講予定者は関心のある研究テーマについて、必読文献(史料、論文、研究書など)を2、3挙げられるよう準備しておくこと
2 歴史研究と史料
3 アラビア語写本
4 アッバース朝史概観と研究史の提示
5 アッバース朝支配下のアミールについて(史料講読を含む) 演習 指定箇所を予習しておくこと
6 ターヒル朝、サッファール朝、サーマーン朝、ガズナ朝など東方の地域権力
7 史料講読(タバリー、イブン・アルアスィールの指定箇所) 演習 指定箇所を予習しておくこと
8 トゥールーン朝、アグラブ朝、イフシード朝など西方の地域権力
9 史料講読(タバリー、イブン・アルアスィールの指定箇所) 演習 指定箇所を予習しておくこと
10 カスピ海南岸地域やその他の地域の地域権力
11 史料講読(ミスカワイフ、ウトビー、スィブト・イブン・アルジャウズィーの指定箇所) 演習 指定箇所を予習しておくこと
12 ハムダーン朝、ブワイフ朝などイラク付近の地域権力
13 史料講読(ミスカワイフ、ウトビー、スィブト・イブン・アルジャウズィーの指定箇所) 演習 指定箇所を予習しておくこと
14 アッバース朝期の地域権力についての考察
15 まとめ

成績評価
観点→
成績評価方法
B_B1-e
[専門資料の分析]
B_B2-d
[専門的思考方法]
備考(欠格条件、割合等)
レポート 30%
プレゼンテーション 10%
授業への貢献度 60%
出席 3分の1欠席した場合、単位を認めない

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : レポートは授業内で課す小レポート(授業への貢献度で評価)と講義終了後1週間をめどに電子メールで提出するレポートの2種がある。
学習相談 学習相談 : 講義の前後(特に講義終了後)

授業以外での学習に当たって : 初日の講義開始までにアラビア語テキストの指定箇所を予習しておくこと

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)