文学部 人文学科 文学コース
中国文学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
中国文学講義 II
Chinese Literature (Lecture II)
講義題目  日中の漢籍交流−幕末から昭和初期まで−
立命館大学・教授 芳村 弘道
科目ナンバリングコード: LET-HUM2542J
講義コード:
2017 前期
集中
箱崎 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2017/2/24 (13:03)
授業の概要  かつて日本の学術は、中国や朝鮮半島からの漢籍の将来によって推進したという重要な一面をもつ。古くより日本にもたらされ伝存した漢籍は質量ともに誇りうる。中国や朝鮮半島では失われ、日本にのみ存在する本も少なくない。幕末の『経籍訪古志』は、日本における漢籍文献学の本格的な幕開けを告げるものとなった。明治初期に来日した楊守敬は、本書を參考にして漢籍を収集し、考察を加え『日本訪書志』を著し、日本の漢籍の優秀性を中国に知らしめた。その後も中国の学者による日本訪書が相次いだが、彼らの関心は楊守敬と同じく、伝統的な学問の「四部」の範囲の漢籍にあった。近代の学問が隆盛に向かい、従来、学問的対象とされなかった戯曲・小説分野にも優れた漢籍が日本に伝来していることが注目されるようになった。この授業では、日本から「逆発信」された漢籍という視点から、幕末から昭和初期までの漢籍を軸とした日中学術交流の軌跡をたどり、学問交流の意義を考えてみたい。

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キーワード : 佚存書、狩谷棭斎、森立之、楊守敬、董康
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 7月31日〜8月4日
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(中国語)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_B2-a [総合把握力]
高度に専門的な知識を総合的に把握する能力を身につける。
日中漢籍交流を通して漢籍文献学に関する広範かつ深く理解することができる。 漢籍文献についての理解をもち、日本伝来の漢籍の特色が理解できる。 日中漢籍交流史の意義が理解できる。 漢籍文献の基本的な知識をもつことができる。
B_B1-d [専門的研究手法]
中国文学分野における研究史と方法論を体系的に説明できる。
研究史の展開を深く理解し、体系的な知識として習得して自己の研究に応用することができる。 資料の意義を把握し研究史の展開を体系的に理解することができる。 研究史の展開を理解することができる。 資料の意義を理解できる。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : なし(プリントを配布する)
参考書 : ・大庭脩『漢籍輸入の文化史』(研文出版、1977)
・陳捷『明治前期日中学術交流の研究―清国駐日公使館の文化活動 』(汲古書院 2003)
その他、随時紹介する。
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 江戸時代までの日本における漢籍の概況
2 『経籍訪古志』について
3 明治期における楊守敬および後続の中国人学者の日本訪書
4 民国期の中国人学者の訪書
5 董康の『書舶庸譚』

成績評価
観点→
成績評価方法
B_B2-a
[総合把握力]
B_B1-d
[専門的研究手法]
備考(欠格条件、割合等)
レポート 70%ほど。
出席 30%ほど。

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)