文学部 人文学科 文学コース 独文学 専門分野 専門分野科目 (単位数 2) 選択科目 対象学年: 対象学部等: |
German Literature (Lecture VIII)
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科目ナンバリングコード: LET-HUM3633J 講義コード: 2017 後期 集中 箱崎 教室 J科目 (日本語, 日本語) |
授業の概要 |
数世代にわたる過去を表現するにはいくつかの文学的方法があるだろう。19世紀小説によく見られたように時系列に即して過去を再構成する年代記的記述は律儀だけれど、ボリュームがふくれあがる恐れがある。スピードを重視する現代文学では、特定の空間にさまざまな時間を沈殿させる例がよく見られる。 本授業では、バフチンのクロノトポス論のほかアスマンの「想起の空間」論なども参照しながら、戦後から21世紀の現在にいたる同時代ドイツ文学のクロノトポス表現を検討していく。この方法が現代ドイツ文学の代表的な作家にあってどのように使われているかを、適宜、モダンクラシックの作家を比較対象に取り込みながら、テキストの分析を通じて見ていきたい。 具体的には、都市のなかの広場や街路(デーブリーン、バッハマン、アイヒンガ―)、図書館や美術館のアーカイブ空間(カネッティ、ゼーバルト、ベルンハルト)やごみ山・工場廃墟などの逆転したアーカイブ空間(ベルンハルト、グリュンバイン、ヒルビッヒ)、学校、病院、労働キャンプなど規律社会における「監禁」空間(ムージル、ベルンハルト、ペーター・ヴァイス、ヘルタ・ミュラー)などが考えられる。 受講生の主体的な参加をうながすために、授業は講義と演習を組み合わせた複合体として構想され、毎日、原則として、導入講義ののち、原典テキストの精読に2時間あて、翌日にそれを踏まえてディスカッションを1時間行う。 () | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
キーワード : ドイツ現代文学、バフチン、アスマン、クロノトポス、 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
履修条件 : ドイツ語の既修者 履修に必要な知識・能力 : ドイツ語読解力 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
特記事項 |
集中講義:11月27日(月)から12月2日(金)
教職 : 資格 : | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
到達目標 |
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー 九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー 九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
授業方法 |
テキスト : プリントを用意する。 参考書 : アライダ・アスマン:想起の空間――文化的記憶の形態と変遷(安川 晴基訳、水声社、2007) ミハイル・バフチン全著作 第5巻 小説における時間と時空間の諸形式(伊東, 佐々木ほか訳、水声社 2001) Handbuch Literatur & Raum. Ed. by Dünne, Jörg / Mahler, Andreas. de Gruyter 2015. 授業資料 : 授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
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成績評価 |
GPA評価
成績評価基準に関わる補足事項 : | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
学習相談 |
学習相談 : 授業以外での学習に当たって : この集中講義は、2時間のドイツ語テキストの購読とそれを踏まえた1時間のディスカッションを1セットとして構成される。2時間の購読に対しては原則6ページの予習を求める。ドイツ語読解能力に応じて、通常2時間から4時間の予習を要する。ディスカッションのためには復習2時間程度を要する。 合理的配慮について : 障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。 <相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階) (電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp) |