文学部 人文学科 人間科学コース
心理学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年: 2年生 3年生 4年生
対象学部等:
集団心理学講義II
Group Psychology U
講義題目  集団に宿る心理学的特性を考える
教授/教育学部 山口 裕幸
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2017 前期
毎週 木曜4限
箱崎 202 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2017/10/30 (01:48)
授業の概要 人間は集団を形成することで厳しい自然環境を克服し生き延び、進化してきた。我々の心と行動は集団生活と切り離して理解することは難しい。そうした集団を形成して活動する人間の心理と行動の特徴は、集団に宿る全体的な心理学的特性(規範や文化、集団知性や集団行動等)と密接に結びついている。本講義では、集団力学および社会心理学の研究知見、さらには、進化心理学の観点も取り入れながら、人間集団に宿る全体的な心理学的特性について解説し、その理解を深めるとともに、それらをより人間にとって幸福なものにするための働きかけについても考察していく。

(Human beings have survived and evolved over the severe natural environment by forming groups. It is difficult to understand our mind and action separately from group life. The characteristics of human mind and behavior that form groups to survive are closely tied to the overall psychological characteristics (norms and cultures, collective intelligence, collective behavior, etc.) residing in the group. In this lecture, I will explain the overall psychological characteristics of the human group, incorporate the research findings of group dynamics and social psychology, and further the viewpoint of evolutionary psychology, deepen their understanding. We will also consider the approach to make it happy for humans. )
キーワード : 集団力学、「場」の理論、マイクローマクロダイナミクス、全体的心理学的特性、リーダーシップ、チームワーク
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :  認定心理士
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-b [アプローチの理解]
集団力学、集団行動論の心理学に関する専門的な知識を正確に理解し、より多く修得する。
集団力学、集団行動論の心理学に関する歴史、用語などを的確に説明できる 集団力学、集団行動論の心理学に関する歴史、用語などの概要を説明できる 集団力学、集団行動論の心理学に関する基本的な事柄について説明できる 集団力学、集団行動論の心理学に関する基本的な用語の名称を知らない
態度・志向性
獲得した知識や理解を活用して、自身の身の回りで起こったり、自身が経験している集団現象の発生理由を考察し、的確に説明する態度を身につける。
獲得した知識や理解を活用して、自身の身の回りで起こったり、自身が経験している集団現象の発生理由を自発的に考察し、十分に的確に説明することができる 獲得した知識や理解を活用して、自身の身の回りで起こったり、自身が経験している集団現象の発生理由を考察し、的確に説明することができる 指示を受ければ、獲得した知識や理解を活用して、自身の身の回りで起こったり、自身が経験している集団現象の発生理由を考察し、説明することができる。 自身の身の回りで起こったり、自身が経験している集団現象に対して心理学的な関心を示さない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : なし
参考書 : 「心と社会を科学する」唐沢かおり・戸田山和久・山口裕幸・出口康夫(著)東大出版会
「チームワークの心理学」山口裕幸(著) サイエンス社
「エピソードでわかる社会心理学」谷口・相馬・金政・西村(編著)北樹出版

このほか、随時紹介します。
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 人間の進化と集団
−心の進化を考える
2 集団の心理学の歴史
−集団に心はあるのか
3 集団発達論
−集団は不滅なのか、それとも必衰なのか
4 集団に宿る全体的心理学特性(1)
−集団規範
5 集団に宿る全体的心理学特性(2)
−集団知性
6 集団に宿る全体的心理学特性(3)
−チームワーク
7 集団に宿る全体的心理学特性(4)
−社会的促進と社会的手抜き
8 集団に宿る全体的心理学特性(5)
−集団圧力と同調行動
9 集団を変える働きかけ(1)
−リーダーシップ@
10 集団を変える働きかけ(2)
−リーダーシップA
11 集団を変える働きかけ(3)
−少数者影響過程
12 集団を変える働きかけ(4)
−チーム・マネジメント
13 集団を変える働きかけ(5)
−組織変革論
14 心の進化と集団との関係
15 総括

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-b
[アプローチの理解]

態度・志向性
備考(欠格条件、割合等)
レポート

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : レポートを課し、その内容を評価して、成績評価を行います。
学習相談 学習相談 : 随時、受けます。時間調整を必要とする場合も多いので、前もって、メールでアポイントメントをとってください。

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)