人文科学府 言語・文学専攻 西洋文学 分野
独文学 専修
専修科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
ドイツ古典文学研究史特論 I
German Classical Literature (Specialized Lecture I)
講義題目  世界の経験
准教授 武田 利勝
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2017 後期
毎週 木曜4限
箱崎 203 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2017/10/6 (18:07)
授業の概要 「世界」を示すドイツ語Weltの意味は、それこそ世界全体を包むような広がりを見せています。それは「宇宙・森羅万象」であったり、「地球」であったり、「特定の生活圏(ヨーロッパ世界、アリの世界)」であったり、「世俗・現世」であったりしますが、考えてもみれば、通常の諸科学は、それぞれが上記の各定義にしたがった「世界」を対象としています。たとえば宇宙は自然科学(宇宙物理学)の、アリの世界は動物生態学の、世俗としての世界は倫理学の対象、といった風に。
このように細分化・特殊化された「世界」ではなく、端的に「世界」を対象とする知を求める人がいるとしたら、その人は考えられるあらゆる諸科学を統合しなければなりませんが、現代ではもはやそれは不可能でしょう。少なくとも私には無理です。では、どうしたら?
…という真剣な問いと真剣な応答が絶え間なく交わされた稀有な時代の一つ、それが18世紀末のドイツ(語圏)でした。現代では「観念論」や「ロマン派」と呼称されている思想家たちの一人一人が、各々の思想的傾向をこうした「世界」の問題にぶつけ、各々の「世界」を描き出そうとしました。
本講義では、ゲーテ、カント、シラー、ヘルダー、Fr.シュレーゲル、シェリングといった人物たちのテクスト(もちろん邦訳を準備)を参照しながら、「世界の/という経験」についてともに考えていきます。もちろん対象をこの時代・この地域だけに限定して議論することは不可能ですから、1800年前後の思想を理解するための参照軸として、古代・中世・現代のさまざまなテクストも登場することになるでしょう。
いま想定しているキーワードは、「万物照応」「宇宙発生論」「世界の果て」「地平」「歩行」…といったあたりです。
哲学と文学、知性と感性、悟性と想像力、といった区分に息苦しさを覚えている方には、きっと楽しんでもらえるのではないかと思います。
なお、全講義中、最後の2回ほどは、希望者による発表の時間に充てる予定です。発表者については学期末のレポート提出を免除します。

(This lecture course focuses on selected themes in the philosophy by the romantic school)
キーワード :
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(ドイツ語)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
DL_B2-a [総合把握力]
高度に専門的な知識を総合的に把握する能力を身につける。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト :
参考書 :
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習

成績評価
観点→
成績評価方法
DL_B2-a
[総合把握力]
備考(欠格条件、割合等)

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)