文学部 人文学科 哲学コース
インド哲学史 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
アジア宗教思想講義 VI
Religions in South Asia and Tibet (Lecture VI)
講義題目  『根本説一切有部律』を読む
早稲田大学高等研究所 常勤講師 八尾 史
科目ナンバリングコード: LET-HUM2222J
講義コード:
2019 後期
集中
伊都イーストゾーン 印哲研 教室
M/J科目 (日本語, サンスクリット)
更新情報 : 2019/3/9 (12:23)
授業の概要 『根本説一切有部律』は、インド仏教の聖典「三蔵」のうち「律蔵」に属する文献である。律蔵は僧院生活の微に入り細にわたって定められた規則の集成であるが、『根本説一切有部律』は、それとともに厖大な説話類を含むことでも知られている。これらの説話には仏教僧の生活を生き生きと描く規則制定因縁譚や、ブッダの生涯とその教団の成り立ちについての伝説、教訓的な前世の物語などが含まれている。
授業ではこの『根本説一切有部律』の中の「律事」第15章「臥具事 Sayanasanavastu」を選び、サンスクリット語テクストを輪読する。チベット語訳も適宜参照するが、受講者にチベット語の知識は必須でない。
この章には規則集と説話集という『根本説一切有部律』の二つの側面がよく表れており、その読解を通して仏教聖典の多様性への理解を深めることが授業の目的である。現在進行中の律蔵研究の成果についても解説を加える。

(This course aims to familiarize students with ancient Indian Buddhist monastic literature. Class time will be used to read a Sanskrit text.)
キーワード : インド仏教、律蔵、説話
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 : サンスクリット語
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-c [言葉の理解]
「言葉」に対する自覚的かつ反省的な関わりを通じて、人間存在への理解を深める。
文章を正確に理解し、翻訳することができる。 基本的な構文、単語を把握している。 文法事項や単語を調べることができる。 文法を正しく理解するのに一層の努力が必要。
B_A-d [資料の理解]
史資料・文献・作品の分析と解釈、および実地調査などに基づいて、世界における文化・歴史・社会の多様性と共通性を理解し説明できる。
資料の文献史における位置づけを説明することができる。 資料の文献史における位置づけを理解している。 資料の基本的な性質を把握している。 資料の性質を理解するのに一層の努力が必要。
B_B1-a [古典の読解]
長い文化的伝統のなかで人類が生み出してきた知的所産である「古典」を、厳密に読解する能力を身に付けることができる。
古典の背景にある思想や生活習慣などを十分にふまえて読解できる。 古典の背景にある思想や生活習慣などをある程度意識しながら読解できる。 古典の背景に特定の思想や生活習慣などがあることを理解している。 古典を読解するのに一層の努力が必要。
B_B1-b [専門文献の解釈]
専門分野の基本文献を精確に解釈、分析することができる。
文献を独自の用語や言い回しの知識にもとづいて解釈することができる。 文献に独自の用語や言い回しがあることを理解している。 文献の記述内容をおおまかに把握できる。 文献を解釈するのに一層の努力が必要。
B_B1-d [専門的研究手法]
専門分野に固有の問題設定や研究手法を正しく身に付けることができる。
インド仏教研究分野の一次、二次資料の扱い方に十分習熟している。 インド仏教研究分野の一次、二次資料の扱い方に習熟しつつある。 インド仏教研究分野の一次、二次資料がどのようなものかある程度知っている。 インド仏教研究分野の一次、二次資料の扱い方を知るのに一層の努力が必要。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : Raniero Gnoli. 1978. The Gilgit Manuscript of the Sayanasanavastu and the Adhikaranavastu. Serie Orientale Roma 50. Roma: Istituto Italiano per il Medio ed Estremo Oriente.(履修者には授業に先立って必要箇所のコピーを送付する)
参考書 : Shayne Clarke. 2014. Vinaya Texts. Gilgit Manuscripts in the National Archives of India: Facsimile Edition, vol. 1. New Delhi: National Archives of India, Tokyo: International Research Institute for Advanced Buddhology, Soka University. (同上)
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 教材についての説明
2 テクストを読む 輪読
3 テクストを読む 輪読
4 テクストを読む 輪読
5 テクストを読む 輪読
6 テクストを読む 輪読
7 テクストを読む 輪読
8 テクストを読む 輪読
9 テクストを読む 輪読
10 テクストを読む 輪読
11 テクストを読む 輪読
12 テクストを読む 輪読
13 テクストを読む 輪読
14 テクストを読む 輪読
15 律蔵研究の現在について

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-c
[言葉の理解]
B_A-d
[資料の理解]
B_B1-a
[古典の読解]
B_B1-b
[専門文献の解釈]
B_B1-d
[専門的研究手法]
備考(欠格条件、割合等)
授業への貢献度
出席

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 : 授業終了時など

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)