文学部 人文学科 歴史学コース
西洋史学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択必修科目
対象学年:
対象学部等:
ヨーロッパ史学講義 I
European History (Lecture I)
講義題目  ドイツ近現代史における「東方」
講師 今井 宏昌
科目ナンバリングコード: LET-HUM2431J
講義コード: 19051204
2019 前期
毎週 月曜3限
伊都 A-117 教室
J科目 (日本語, 日本語)
授業の概要  1970年代以降、西ドイツ歴史学界を席巻した「ドイツ特有の道」論は、英仏を中心とする「西欧」近代に対するドイツ近代の「特殊性」≒「後進性」を指摘し、そこにナチズムへの道を見出すものだった。ただしこうした議論に対しては、現在に至るまで様々な疑問や批判が投げかけられている。
 本講義では「西欧」との比較ではなく、敢えて「東方」との関係という視座から、ドイツ近現代史の諸問題を考えてみたい。東欧やロシア、オリエント世界を経て、アジアへと続く「東方(Osten)」は、ドイツ近現代史においてどのような意味をもつ(あるいは、どのような意味を付与されてきた)のだろうか。この点を明らかにすることは、東アジア、日本、そして九州の地(さらには伊都キャンパス・"イーストゾーン")でヨーロッパやドイツの歴史を学ぶ意義を問い返す作業にもつながるだろう。

(This course provides an in-depth examination of specific aspects of Modern and Contemporary European History. The course also touches on relevant topics in the "Street Politics" in Modern and Contemporary German History.)
キーワード :
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
授業計画 テキスト :
参考書 : E・H・カー(富永幸生訳)『独ソ関係史:世界革命とファシズム』(サイマル出版会、1972年)
ユーリー・コスチャショーフ(橋本伸也/立石洋子訳)『創造された「故郷」:ケーニヒスベルクからカリーニングラードへ』(岩波書店、2019年)
ハインツ・ゴルヴィツァー(瀬野文教訳)『黄禍論とは何か:その不安の正体』(中央公論新社、2010年)
ジェフリー・ハーフ(星乃治彦/臼杵陽/熊野直樹/北村厚/今井宏昌訳)『ナチのプロパガンダとアラブ世界』(岩波書店、2013年)
浅田進史『ドイツ統治下の青島:経済的自由主義と植民地社会秩序』(東京大学出版会、2011年)
磯部裕幸『アフリカ眠り病とドイツ植民地主義:熱帯医学による感染症制圧の夢と現実』(みすず書房、2018年)
伊藤定良『異郷と故郷:ドイツ帝国主義とルール・ポーランド人』(東京大学出版会、1987年)
伊藤定良『ドイツの長い一九世紀:ドイツ人・ポーランド人・ユダヤ人』(青木書店、2002年)
伊藤定良『近代ドイツの歴史とナショナリズム・マイノリティ』(有志舎、2017年)
大井知範『世界とつながるハプスブルク帝国:海軍・科学・植民地主義の連動』(彩流社、2016年)
大津留厚『青野原俘虜収容所の世界:第一次世界大戦とオーストリア捕虜兵』(山川出版社、2007年)
川喜田敦子『東欧からのドイツ人の「追放」:二〇世紀の住民移動の歴史のなかで』(白水社、2019年)
工藤章/田嶋信雄編『日独関係史 一八九〇〜一九四五』(全3巻、東京大学出版会、2008年)
今野元『マックス・ヴェーバーとポーランド問題:ヴィルヘルム期ドイツ・ナショナリズム研究序説』(東京大学出版会、2003年)
今野元『多民族国家プロイセンの夢:「青の国際派」とヨーロッパ秩序』(名古屋大学出版会、2009年)
佐藤成基『ナショナル・アイデンティティと領土:戦後ドイツの東方国境をめぐる論争』(新曜社、2008年)
杉原達『オリエントへの道:ドイツ帝国主義の社会史』(藤原書店、1990年)
田嶋信雄/工藤章編『ドイツと東アジア 一八九〇〜一九四五』(東京大学出版会、2017年)
谷喬夫『ナチ・イデオロギーの系譜:ヒトラー東方帝国の起原』(新評論、2012年)
富永幸生『独ソ関係の史的分析 1917-1925』(岩波書店、1979年)
永岑三千輝『独ソ戦とホロコースト』(日本経済評論社、2001年)
野村真理『ガリツィアのユダヤ人:ポーランド人とウクライナ人のはざまで』(人文書院、2008年)
その他、授業中に適宜紹介する。
授業資料 : プリント等はMoodleで配布する。

進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 はじめに
2 「ドイツと東方」という視座
3 ドイツとポーランド@
4 ドイツとポーランドA
5 ドイツとロシア@
6 ドイツとロシアA
7 ドイツと中近東@
8 ドイツと中近東A
9 ドイツとアジア@
10 ドイツとアジアA
11 ドイツと日本@
12 ドイツと日本A
13 おわりに

授業以外での学習に当たって :
学習相談 : オフィスアワーのほか、必要であれば個別に面談(その際、事前に連絡すること)。
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-a [人文学の視座の理解]
人文学の基礎知識を踏まえて、現代人文学の視座の特質を理解できる。
人文学の基礎知識を踏まえて、現代人文学の視座の特質を理解できる。 人文学の基礎知識を踏まえて、現代人文学の視座の特質をある程度理解できる。 人文学の基礎知識を持つ。 人文学の基礎知識に不足する。
B_A-e [現代世界の理解]
現代世界における様々な人文現象や社会問題を、批判的視点から理解し説明できる。
「ドイツと東方」研究との関連から、現代世界における様々な人文現象や社会問題を、批判的視点から理解し説明できる。 「ドイツと東方」研究との関連から、現代世界における様々な人文現象や社会問題をある程度理解し説明できる。 「ドイツと東方」研究と現代世界における様々な人文現象や社会問題との関連について理解できる。 「ドイツと東方」研究と現代世界における様々な人文現象や社会問題との関連についての理解に不足する
B_B2-a [総合把握力]
人文学を中心とした人文・社会科学の方法と思考能力を身に付ける。
知識を総合的かつ有機的に把握する能力を身に付ける。 知識を総合的かつ有機的に把握する能力をある程度身に付ける。 知識を総合的かつ有機的に把握することの重要性を理解できる。 知識を総合的かつ有機的に把握することの重要性を理解できない。
B_B2-c [思考能力]
知識を総合的かつ有機的に把握する能力を身に付ける。
人文学を中心とした人文・社会科学の方法と思考能力を身に付ける。 人文学を中心とした人文・社会科学の方法と思考能力をある程度身に付ける。 人文学を中心とした人文・社会科学の方法と思考能力についての理解がある。 人文学を中心とした人文・社会科学の方法と思考能力についての理解に欠ける。
GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。
成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-a
[人文学の視座の理解]
B_A-e
[現代世界の理解]
B_B2-a
[総合把握力]
B_B2-c
[思考能力]
備考(欠格条件、割合等)
期末試験 100

成績評価基準に関わる補足事項 :
その他 その他 : この科目はEU研究ディプロマプログラム(EU-DPs)開講科目に該当する。同プログラムについて、詳しくは以下のサイトを参照のこと。http://eu.kyushu-u.ac.jp/indexjp.html

教職 : 教職(社会)(地理歴史)
資格 :

更新日 : 2019/4/3 (00:43)