文学部 人文学科 文学コース
国語学・国文学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年: 2年生 3年生 4年生
対象学部等:
国語学講義 II
Japanese Linguistics (Lecture II)
講義題目  言語文化と日本語史―言語と文化の相対化を考える―
教授 高山 倫明
科目ナンバリングコード: LET-HUM2512J
講義コード: 19054606
2019 後期
毎週 木曜2限
伊都 B-101 教室
J科目 (日本語, 日本語)
授業の概要  新しい高等学校学習指導要領「国語」に、共通必履修科目「言語文化」が立てられた。指導要領「国語編」解説(平成30年7月)によれば、急速なグローバル化の進展を前提に「自らのアイデンティティーを見極め,我が国の一員としての責任と自覚を深めることが重要であり,先人が築き上げてきた伝統と文化を尊重し,豊かな感性や情緒を養い,我が国の言語文化に対する幅広い知識や教養を活用する資質・能力の育成が必要」であり、これを踏まえて「上代から近現代に受け継がれてきた我が国の言語文化への理解を深めること」に主眼を置いた共通必履修科目を新設した、とある。
 日本の言語文化に対する理解を深めること自体は大いに歓迎すべきことである。ただ、その解説にも「英語など他の言語には見られない,国語に特徴的な語句」とか、「「わび」,「さび」,「あはれ」,「不易流行」など,我が国特有の美意識を表す語」のように、他には見られない、特有の、といった表現が散見されるが、そのような言説は、どのような知見に基づいているのであろうか。
 在留外国人数が年々増加し、さらに、就労を目的とする新たな在留資格が作られ、外国人材の受入れがさらに加速されようとしている現在、様々な集団の中に非母語話者が含まれるのはごくふつうの光景になっている。教育現場も例外ではない。「言語文化」の授業が、反証可能性の低い文化論の押しつけになってしまったら、政府のいう「双方が尊重し合える共生社会の実現」にも逆行することになるだろう。
 筆者は国語教育の専門家ではないが、日本語の歴史を細々と研究してきた立場から、言語と文化の接点を考察し、それぞれを相対化する視点の重要性を、方言のステレオタイプや中央語と方言の関係性とともに考えてみたいと思う。
講義は概ね以下のような順序で進行する。
  一 普遍か特殊か
  二 言語の相対化
  三 文化の相対化
  四 中央語と方言

(This lecture considers Japanese and Japanese culture based on a historical point of view. )
キーワード : 日本語史 言語文化 音声学 方言ステレオタイプ 中央語
履修条件 : 特になし
履修に必要な知識・能力 :
授業計画 テキスト : プリントを配布し、スライド資料も併用する。
参考書 :
授業資料 :

進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 普遍か特殊か
2 普遍か特殊か(承前)
3 言語の相対化(本居宣長と五十音図の論)
4 言語の相対化(大和言葉を考える)
5 言語の相対化(大和言葉を考える、承前)
6 言語の相対化(音声学(Phonetics)と音素論(Phonemics))
7 文化の相対化(言語と文化の接点)
8 文化の相対化(言語と文化の接点、承前)
9 文化の相対化(書き言葉の歴史)
10 文化の相対化(エティック(etic)とイーミック(emic))
11 中央語と方言(中央語の歴史)
12 中央語と方言(中央語と方言―「古語は辺境に残る」という言説―)
13 中央語と方言(言語変化の不可避性)
14 中央語と方言(「方言コスプレ」とステレオタイプ)
15 総括

授業以外での学習に当たって :
学習相談 : 木曜5時限目のオフィスアワーの他、可能なかぎり随時相談に応じる。メールでの問い合わせも可(アドレスは配布資料に記載する)。
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_B1-d [専門的研究手法]
専門分野に固有の問題設定や研究手法を正しく身に付けることができる。
日本語史研究の方法を広く深く理解している。 日本語史研究の方法を広く理解している。 日本語史研究の方法を概ね理解している。 日本語史研究の方法を十分に理解するに至らない。
B_B1-e [専門資料の分析]
門分野で必要な史資料や文献を収集、分析して、その内容を自分の言葉で精確に表現できる。
先行研究をよく理解し、批判的に分析することができる。 先行研究を理解し、批判的に分析することができる。 先行研究に関する一定以上のの知識を持つ。 先行研究に関する知識に不足する。
B_B2-a [総合把握力]
知識を総合的かつ有機的に把握する能力を身に付ける。
講義内容を正しく理解し、批判的に自らの考えを展開することができる。 講義内容を正しく理解し、自らの考えを展開することができる。 講義内容を理解し、自らの考えも持つことができる。 講義内容を概ね理解できる。
GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。
成績評価
観点→
成績評価方法
B_B1-d
[専門的研究手法]
B_B1-e
[専門資料の分析]
B_B2-a
[総合把握力]
備考(欠格条件、割合等)
期末試験
出席 5回の欠席で受験資格を失う

成績評価基準に関わる補足事項 :
その他 その他 :

教職 : 教職(国語)
資格 :

更新日 : 2019/9/10 (16:05)