文学部 人文学科 人間科学コース
比較宗教学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
比較宗教学講義 III
Comparative Religions (Lecture III)
講義題目  宗教学入門
専任講師 高橋沙奈美
科目ナンバリングコード: LET-HUM2813J
講義コード: 19054216
2019 前期
毎週 木曜2限
伊都イーストゾーン A-117 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2019/10/21 (20:34)
授業の概要 宗教とは何か、この答えのない問いへの誘いがこの授業です。身の回りで起こるさまざまな問題(貧困、マイノリティへの差別、「生きづらさ」)から、グローバルに展開する紛争に至るまでを宗教という観点から読み直します。
宗教を学ぶということは、特定の宗教の教義や歴史を知ることばかりではありません。宗教と密接に関わった慣習、儀礼、集合的アイデンティティ、価値観等、様々な切り口から社会を分析・考察することこそが、宗教を学ぶことにほかなりません。この授業を通じて、宗教のもつ多様な機能や問題を知り、論理的に考える力を身につけると同時に、さまざまな宗教の価値観を尊重し、共生するための態度(=宗教リテラシー)について理解することを目指します。

(We will think about what is religion in this lecture. From the perspective of religious studies, we will review not only major and familiar issues, such as poverty, minority, and psychological disorders, but also military conflicts on a global scale. Religious studies do not always mean to learn the history of a certain religion. Today scholars are exploring customs, rituals, collective identities, and world views, which have closely related to religion. In this lecture, we study various functions and problems of religion. I hope the lecture will help you to improve your religious literacy, in order to respect various religious value. )
キーワード : 宗教文化、宗教リテラシー、アクティヴ・ラーニング
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 宗教文化士の受験資格となる科目
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(社会)(公民)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-e [現代世界の理解]
現代社会と宗教のかかわりについて、多角的な視点から理解し説明できる。
現代社会と宗教のかかわりが多様であり、地域や時代によって異なることを理解できており、十分に説明できる。 現代社会と宗教のかかわりが多様であり、地域や時代によって異なることを理解でき、説明できる。 現代社会と宗教のかかわりの多様性について理解し、特定の側面について説明できる。 現代社会と宗教のかかわりの多様性について、十分に理解が及んでいない。
B_B1-d [専門的研究手法]
宗教学の研究分野で分析することが可能な問いの立て方を理解する。
宗教学のテーマとして、有意義なリサーチクエスチョンを立てられた。 宗教学のテーマとして十分なリサーチクエスチョンを立てられた。 宗教学のテーマとして検討に値するリサーチクエスチョンを立てられた。 宗教学の手法を理解しないまま、自分の感覚やイメージに頼った疑問を述べるにとどまっている。
B_B1-e [専門資料の分析]
提示された題材のテーマを理解し、問題点を整理する力を身につける。
調べた内容を的確に理解した上で、他の資料を効果的に用い、問題点を整理することができた。 調べた内容を十分に理解した上で、他の資料を参照し、問題点を整理することができた。 調べた内容を理解し、他の資料を参照して、問題点を挙げることができた。 内容の理解が不十分で、必要資料を参照しないまま、自分の感想や疑問点を述べるにとどまっている。
B_B1-f [批判的討論]
批判的な討論を通して、自らの意見をより客観的視点から組み立てる姿勢を養うことができる。
リサーチクエスチョンを検討するのにふさわしい資料を活用して、批判的討論を行い、自分の意見を組み立てることができた。 リサーチクエスチョンを検討するための資料を用いて、批判的討論を行い、その中で自分の意見を組み立てることができた。 リサーチクエスチョンを検討するための資料を用いて、批判的討論を行った。 リサーチクエスチョンを検討するための資料を用いていないため、自分の感覚に頼った討論に始終した。
B_B2-a [総合把握力]
学習した知識について、総合的かつ有機的に把握する方法を身につける。
学習の成果について、分かりやすく丁寧にまとめており、効果的な復習を行っている。 学習の成果について、丁寧にまとめ、十分な復習を行っている。 学習の成果を保存しており、復習を行っている。 学習の成果の保存が十分でなく、復習が4割以下の履行に留まっている。
B_B2-e [コミュニケーション能力]
自分が立てた問と論点について、明確かつ簡潔に意見を発表する力と技術を身につける。
自分が立てた問と論点について、明確かつ簡潔に意見を発表する能力に優れている。 自分が立てた問と論点について、明確かつ簡潔に意見を発表することができた。 自分が立てた問と論点について、明確に意見を発表することができた。 自分が立てた問と論点についての発表が、他者にとってわかりやすいものとは言い難い。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト :
参考書 : 櫻井義秀、三木英編『よくわかる宗教社会学』ミネルヴァ書房、2007年。
大谷栄一、川又俊則、猪瀬優理編『基礎ゼミ 宗教学』世界思想社、2017年。
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 オリエンテーション――宗教学とは何か
2 宗教の定義と宗教学の成立
3 世俗化とは何か
4 日本社会における宗教の歴史と現代的諸問題
5 カルト1――「カルト」とは何か
6 カルト2――オウム真理教事件を再考する
7 宗教の社会貢献1――災害と宗教
8 宗教の社会貢献2――「生きづらさ」と宗教
9 宗教とジェンダー
10 巡礼とツーリズム
11 文化資源としての宗教
12 宗教とナショナリズム
13 ポストコロニアリズム時代の宗教
14 ディアスポラの宗教
15 期末テスト

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-e
[現代世界の理解]
B_B1-d
[専門的研究手法]
B_B1-e
[専門資料の分析]
B_B1-f
[批判的討論]
B_B2-a
[総合把握力]
B_B2-e
[コミュニケーション能力]
備考(欠格条件、割合等)
出席 20%。リフレクションシートの記入によって、出席とみなし、記入内容(疑問点、コメント等)の内容を評価対象とする。
プレゼンテーション 40%。A毎回の授業で配布された資料や、グループ・ディスカッションの軌跡、復習課題をファイリングしたポートフォリオを作成し、最終回の授業で提出します。
期末試験 40%。Bグループ・ディスカッションでは、発表係、記録係、タイムキーパーの役割を順番で受け持ちます。グループごとに議論した内容をプレゼンテーションします。

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 : オフィスアワー:授業期間中の金曜日10:00-12:00
メールでの質問は随時受付

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)