人文科学府 人文基礎専攻 芸術学 分野
芸術学 専修
専修科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
東洋美術史特論 V
History of Oriental Fine Arts (Specialized Lecture V)
講義題目  南宋絵画史試論1―杭州の場を基点として―
教授 井手 誠之輔
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2019 前期
隔週 火曜5限・火曜6限
伊都イーストゾーン 教員室 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2019/4/6 (15:07)
授業の概要 南宋絵画史では、従来、宮廷画院の存在を前提とする宮廷の画家たちを規範とする語りが中心となってきたが、近年の研究をとおして画院が存在しなかったことが明らかになるについて、より当時の文化的・社会的コンテクストにしたがった絵画史の議論を再構築する必要に迫られている。この講義では、こうした近年の研究動向を見据えた上で、南宋絵画史を都杭州という場の多様な状況に即して再検討する試みを行う。その実践にあたっては、杭州をめぐる南宋絵画を、北宋以来の院体画様式の継承からではなく、杭州という場に即して、時系列にしたがって論じていくのがふさわしい。具体的には、、1)呉越国以来の教学仏教の伝統と仏画制作、2)禅の形象、3)宮廷画人の活躍と院体画様式、4)明州地域に於ける仏画制作という4つのパラメーターを念頭において考えていくことにする。

(This class investigates the history of paintings in the Southern Song period from a new perspective basen on the cultural and social backgrounds of the capital Hanzhou at that time.)
キーワード : 南宋絵画史、杭州、場
履修条件 : 専修学生以外の履修希望がある場合は、事前に問いあわせすること。
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 講義の時間割が変更される場合があります。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
MP_A-c [研究史と方法論の体系的理解]
人文学の基礎知識を踏まえて、現代人文学の視座の特質を理解できる。
従来の言説を批判的にとらえ、場のもつ文化的・社会的背景に照らして、現存する作品を的確に分析し、絵画史上に位置づけることができる。 従来の言説の問題問題点を理解し、現存する作品を生みだして地域社会の多様性をもとに解釈することができる 場に特有のコンテクストから作品を理解することができる。 作品を生みだした文化的・社会的背景から解釈することの必要性が理解できない。
MP_B2-c [問題解決能力]
見えない制度となっている従来の見方・考え方を、ローカルな場のもつ多様な世界を活性化させる立場から再検討する。
近代の美術史学が提起してきた一元的なものの見方・考え方の限界を理解し、新たな解釈の方向性が何処にあるのか思考することができる。 近代の美術史学が提起してきた一元的なものの見方・考え方の限界を理解し、新たな解釈の方向性をしめす必要があることも理解している。 近代の美術史学が提起してきた一元的なものの見方・考え方に限界があることを理解できる。 問題の所在が何処にあるのか理解できていない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト :
参考書 : 井手誠之輔『日本の宋元仏画』日本の美術418号(至文堂、2001年)

小川裕充・井手誠之輔『故宮博物院A 南宋の絵画』(NHK出版、1998年)
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 4/12: オリエンテーション
2 4/19: 2年生健康診断のため休講、新1年生研究室訪問
3 4/26:
4 5/10:
5 5/17:美術史学会全国大会に出席のため休講
6 5/24:
7 5/31:人文学基礎Tを担当するため休講 関心のある方は、人文学基礎Tを聴講されてください。
8 6/7
9 6/14
10 6/21
11 6/28:チュ−リッヒ大学での国際学会に出席のため休講
12 7/5:
13 7/12:
14 7/19:
15 7/26:

成績評価
観点→
成績評価方法
MP_A-c
[研究史と方法論の体系的理解]
MP_B2-c
[問題解決能力]
備考(欠格条件、割合等)
期末試験
出席 出席しないと回答できない問題を課すことにしている。

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する理解を示した。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える理解を示した。 授業を通じて、「及第する」に相当する理解を示した。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い理解を示した。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の理解にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 : オフィスアワーにて対応する。

授業以外での学習に当たって : 美術史は作品の記憶を必要とします。できる限り展覧会や寺社に出向いて、実物を見るように心がけてください。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)