人文科学府 歴史空間専攻 広域文明史学 分野
イスラム文明史学 専修
専修科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
イスラム文化史特論 III
Cultural History of Islam (Specialized Lecture III)
講義題目  軍事から見る近現代イラン史
公益財団法人東洋文庫 研究部 小澤 一郎
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2019 前期
集中
伊都 30名程度 教室
J科目 (日本語, 日本語)
授業の概要 この授業では、15世紀以降のイランの歴史を、主に近現代(19世紀〜20世紀)に力点を置きながら「軍事史」という観点から学ぶ。「軍事史」とは「マニアック」かつ「物騒」なテーマだと思われがちであるが、現在は狭い意味での軍隊や戦争だけでなく、軍隊と社会、軍事訓練と身体、戦争とメディアなど、広く人間の活動の各分野にかかわる研究が行われるようになってきている。今回の授業では、まずそのような研究動向を紹介したうえで、サファヴィー朝成立(ca. 1500)からイスラーム革命(1979)までのイランの歴史を、@軍隊のあり方と国家のあり方、A軍隊とその母体となる社会とのかかわり、B外部からの影響という3つの観点から解き明かす。また、イランとオスマン帝国、日本との比較も試みるつもりである。軍事史の分野ではいまだに近代西欧的価値観がいまだに支配的であるが、この授業ではイランの事例を学ぶことでそうした価値観の相対化を行い、近現代史の新たな見方を提示するとともに、現代社会をよりよく理解できるようにすることも目指す。

(This lecture examines the history of modern Iran from the viewpoint of "new" military history, which has come to encompass not only traditional topics such as the structure of military powers, strategies and tactics, wars and other military conflicts, etc., but also new themes including relation between military and society, military training and human body, and the media in wartime. After introducing these new trends to students, this lecture traces the historical development of Iran from the Safavid period (ca. 1500-1722) until the Islamic Revolution according to the following three viewpoints: 1) military and the state; 2) the relation between military and the Iranian society; and 3) external influences on the Iranian military. In addition, the Iranian case will be compared with those of the Ottoman Empire and Japan. This lecture aims not only to provide students with a new perspective of modern history, but also to invite them to a deeper understanding of the contemporary world, by transcending modern western values through the examination of the military history of modern Iran. )
キーワード : イラン 軍事 歴史 近現代
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
授業計画 テキスト : 特に使用しない。
参考書 : 吉村慎太郎『イラン現代史:従属と抵抗の100年』、有志舎、2011。
永田雄三編『イラン・トルコ』(世界各国史9・西アジア史2)、山川出版社、2002。
その他の参考書は授業の際に指定する。
授業資料 :

進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 イントロ 軍事史の射程
2 「近現代」「イラン」の「軍事史」を学ぶ意味
3 前提:モンゴル帝国から15世紀のイラン
4 サファヴィー朝期@
5 サファヴィー朝期A
6 18世紀のイラン
7 ガージャール朝@
8 ガージャール朝A
9 ガージャール朝B
10 立憲革命と第1次大戦
11 パフラヴィー朝@
12 パフラヴィー朝A
13 イスラーム革命と軍隊
14 比較史的視点:オスマン帝国と日本
15 まとめ

授業以外での学習に当たって : 受講する前に参考書の該当箇所を読み、近現代イランの歴史についての概要を学んでおくことが望ましい。また、授業後には授業時に指定した参考書を読むと理解が深められる。
学習相談 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
MH_A-b [研究史と方法論の体系的理解]
日本史学、東洋史学、朝鮮史学、考古学、西洋史学、イスラム文明史学、地理学ないしはこれらの領域を横断する研究のうち一つを対象として、当該分野における研究史と方法論を体系的に説明できる。
新たな軍事史の研究手法・射程を理解したうえで、自分の関心のある地域・時代にその理解を適用することができる。 新たな軍事史の研究手法・射程を十分に理解し、その観点から近現代イランの歴史を把握できる 新たな軍事史の研究手法・射程を相当程度理解している。 新たな軍事史の研究手法・射程を理解できていない。
MH_B2-a [総合把握力]
高度に専門的な知識を総合的に把握する能力を身につける。
授業内容に基づいて近代西欧的価値観の問題点とその歴史認識への影響を理解した、自分なりの方法で自分の関心のある地域・時代の歴史や現代社会を捉えることができる。 授業内容に基づき、近代西欧的価値観が特定地域・時代の歴史の認識にいかなる影響を与えるのか具体的に指摘できる。 授業内容に基づき、近代西欧的価値観の問題点を指摘できる。 授業内容に基づいた近代西欧的価値観の問題点の理解ができていない。
GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。
成績評価
観点→
成績評価方法
MH_A-b
[研究史と方法論の体系的理解]
MH_B2-a
[総合把握力]
備考(欠格条件、割合等)
レポート
授業への貢献度

成績評価基準に関わる補足事項 :
その他 その他 :

教職 : 教職(社会)(地理歴史)
資格 :

更新日 : 2019/3/1 (09:50)