人文科学府 歴史空間専攻 地理学 分野
地理学 専修
専修科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
社会経済地理学特論 II
Socio-Economic Geography (Specialized Lecture II)
講義題目  経済地理学:グローバル化は「地理の終焉」を導くのか?
専修大学経済学部 教授 長尾 謙吉
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2019 前期
集中
伊都イーストゾーン 地理演 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2019/4/10 (22:09) 〔集中講義の日程を変更(4月10日付)。〕
授業の概要 経済活動のグローバル化は、世界規模で経済や社会の同質化を進めて「地理の終焉」を導くともいわれる。しかし、グローバル化が進むなか変貌する世界経済地図をみれば、世界の諸地域の異質さが増していることもたしかである。こうしたグローバル化とローカル化の逆説的な動きを捉えるためには、経済学が好んで用いる「一点世界」を前提とした理論だけでは不十分であり、地理学的知見が必要となる。地理学、経済学、社会学の知見を活用しながら、グローバル化のもとでの産業集積や大都市圏というローカルな現象にアプローチする。講義形式を基本としつつ、授業内課題の取組みや質疑応答を組み入れる。

(This course introduces approaches in economic geography and examines contributions of theories to the understanding of contemporary globalizing/localizing world.)
キーワード : 経済地理学、立地論、距離、グローバル化、ローカル化、都市化
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 集中講義形式で、9月17日(火)〜9月19日(木)の予定。
2日目午後は、可能であれば工場見学を実施する。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(社会)(地理歴史)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
DH_A-b [研究史と方法論の体系的理解]
経済社会の地理的状況へのアプローチと方法論の歴史的流れを理解する。
現代世界への経済地理学的アプローチについて、どのようなものがあるかをよく知っている。 現代世界への経済地理学的アプローチについて、どのようなものがあるかを部分的には知っている。 現代世界への経済地理学的アプローチについて、どのようなものがあるかを知ろうとしている。 現代世界への経済地理学的アプローチについて、どのようなものがあるか知識があいまいである。
DH_B1-b [資料体の構築]
図表をはじめとした資料を理解し、構築に向けた知見を磨く。
実地調査や統計分析などをベースに作成された資料について、作成の意図や手法を理解できる。 実地調査や統計分析などをベースに作成された資料について、作成の意図や手法を部分的に理解できる。 実地調査や統計分析などをベースに作成された資料について、作成の意図や手法を理解でしようとしている。 実地調査や統計分析などをベースに作成された資料について、作成の意図や手法を理解ができない。
DH_B2-a [総合把握力]
世界各地のローカルな現象を重層的な空間スケールを意識して理解する。
現代世界を動かすグローバルな諸力とローカルな諸現象を、論理的に理解できる。 現代世界を動かすグローバルな諸力とローカルな諸現象を、部分的には論理的に理解できる。 現代世界を動かすグローバルな諸力とローカルな諸現象を、論理的理解に努めている。 現代世界を動かすグローバルな諸力とローカルな諸現象を、組み合わせて理解することに苦労している。
MH_B2-d [社会との関わり]
社会の編成にとって地理が持つ異議を理解し、社会との関わり方について考える。
社会の諸問題について、グローバルかつローカルに考え行動することができる。 社会の諸問題について、グローバルかつローカルに考え行動することが部分的にはできる。 社会の諸問題について、グローバルかつローカルに考えようとしている。 社会の諸問題について、グローバルあるいはローカルに考えがちである。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト :
参考書 : 水岡不二雄編『経済・社会の地理学』有斐閣、2002年。(特に序章、第1章、第8章、第9章)
杉浦芳夫著『立地と空間的行動』古今書院、1989年。(特に第1章、第2章)
松原宏編『産業立地と地域経済』NHK出版、2012年。(特に第1章から第4章、第7章、第8章)
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 オリエンテーション 授業のねらいと方針
2 グローバル化とローカル化 「地理の終焉」は現実か?
3 変貌する世界経済地図と企業活動 ナイキやアップルの事例
4 絶対空間を通したアプローチ 空間の広がりと境界
5 相対空間を通したアプローチ 位置と距離
6 古典的立地論と現代 ヴェーバーの工業立地論
7 工業立地の変化 鉄とビールの事例
8 工場見学 フィールドワーク
9 工場見学 フィールドワーク
10 工場見学 フィールドワーク
11 古典的立地論と現代 クリスタラーの中心地理論と都市
12 小商圏化と立地競争 コンビニエンス・ストアの立地戦略
13 古典的立地論と現代 チューネンの農業立地論と都市の空間構造
14 「都市の死」をめぐる論争 集積の経済と混雑に伴う不経済
15 都市経済にみるグローバル化とローカル化

成績評価
観点→
成績評価方法
DH_A-b
[研究史と方法論の体系的理解]
DH_B1-b
[資料体の構築]
DH_B2-a
[総合把握力]
MH_B2-d
[社会との関わり]
備考(欠格条件、割合等)
レポート 50%
授業への貢献度 50%

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 : 集中講義のため、授業時間の前後を活用すること。

授業以外での学習に当たって : 参考文献について事前に目を通しておくこと。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)