人文科学府 言語・文学専攻 西洋文学 分野 独文学 専修 博士演習 (単位数 2) 選択科目 対象学年: 対象学部等: |
Seminar
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科目ナンバリングコード: 講義コード: 2019 後期 毎週 金曜4限 伊都イーストゾーン 独文演 教室 M/J科目 (日本語, German) |
授業の概要 |
ルードルフ・カスナー(1873-1959)は、宇宙的存在論とも称すべき壮大な独自の「観相学」を展開したオーストリアの思想家である。現チェコのモラヴィアに生まれ、ヴィーンとベルリンの大学で学んだ「観相学者」は、ホーフマンスタール、リルケ、ジッドの友人であり、リルケ『マルテの手記』の成立に大きく関わり、パスカル、スターン、キルケゴールに自らの精神的始祖を見いだし、優れた語学能力を駆使してプラトン『饗宴』『パイドロス』、ゴーゴリ『外套』、トルストイ『イワン・イリノイッチの死』、ドストエフスキー『大審問官』などをドイツ語に訳し、早くからインド思想の影響を受け、晩年には日本の禅に多大な関心を示す。 このような多彩な精神的遍歴と、ヨーロッパ各地・北アフリカ・インド・ロシア等への実際の歴訪とを通じて、カスナーはモラリスト・プラトニカー・ミスティカー・フィジオクノミカーとして、詰まるところ西欧合理主義に対する「異端の正統者」として、独自の精神的営為を展開し、その成果を『モティーヴェ』(1906)、『メランコリア』(1908)、『ディレッタンティズム』(1910)、『数と顔』(1919)、『観相学の基礎』(1922)、『変身』(1925)、『ナルシス、あるいは神話と想像力』(1928)、『観相学』(1932)、『創造力について』(1936)、『十九世紀』(1947)として上梓した。 リルケはカスナーについて述べる、「彼は同時代の他の人々がもっていない何かを持っていたのです。そして他の人たちに成功しなかったことが、彼にあって成功したと言わなければなりません」と。また、ホーフマンスタールによれば、カスナーの「この種の作品は、精神の網の目の濃い密度のために、すぐには理解されることはない。おそらくそう遠くはない、後の時代になってようやく人々は、驚嘆して思いを新たにすることだろう。新しい内容と新しい形式をあれほど求めていたわれわれの時代が、このような新しい形式に盛られた新しい内容に気づかなかったことに」。 本演習は、カスナー『数と顔』を精読しながら、内容を詳細に検討して行く。 (Hauptseminar) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
キーワード : ルードルフ・カスナー、観相学 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
履修条件 : 履修に必要な知識・能力 : | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
特記事項 |
教職 : 資格 : | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
到達目標 |
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー 九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー 九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
授業方法 |
テキスト : 授業中に指示する。 参考書 : 授業中に指示する。 授業資料 : 授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
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成績評価 |
GPA評価
成績評価基準に関わる補足事項 : | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
学習相談 |
学習相談 : 本授業の終了後、ならびにオフィスアワー(火曜3限)にて相談に応じる。 授業以外での学習に当たって : 合理的配慮について : 障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。 <相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階) (電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp) |