文学部 人文学科 哲学コース
倫理学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
現代倫理思想講義 V
Contemporary Ethical Thoughts (Lecture V)
講義題目  規範の知覚
准教授 飯嶋 裕治
科目ナンバリングコード: LET-HUM3185J
講義コード:
2023 前期
毎週 月曜2限
伊都イーストゾーン E112(100) 教室
E/J科目 (日本語, English)
更新情報 : 2023/3/27 (15:49)
授業の概要 【講義題目】
規範の知覚(「規範と人間」その3)

【授業の概要】
大きなテーマとしては、「人間的」であることの本質をなすと思われる「規範」というものに着目し、哲学・倫理学的に考察する。
昨年度前期(春・夏学期)の授業では、規則に従った有意味な行為を成立させるような「規範の理解」がいかにして可能なのかについて論じたが、今回は、そうした理解のさらなる前提として、人間は規範をいかに知るのか、またそれにどう反応・応答しているのかについて、知覚論・認識論(さらには行為論・存在論)の観点から考察を進める。
前回の授業で論じたように、規範が「主観と相関的だが非任意的」という意味で客観的なものであり得るならば、その限りでではあれ世界に客観的に実在するものだとも言えるはずだ。そのような規範を対象とした知覚のあり方について考えることを通じて、最終的には、われわれ人間にとって規範がどのような存在者であるのかという問題に取り組むことになるだろう。

*なお、昨年度の授業を受講していなくとも、まったく問題ない。

(As a major theme, we will focus on "norms," which seem to form the essence of what it means to be "human," and examine them from a philosophical and ethical perspective.
In the first semester last year, we discussed how it is possible to understand "norms" in such a way that meaningful actions in accordance with rules can be established. This time, as a further premise of such understanding, we will examine how humans know norms and how they respond to them from the perspective of perception (and also action and ontology).
As discussed in the previous class, if norms can be objective in the sense that they are "correlative to subjectivity but non-discretionary," then we can say that they are objectively real in the world, if only to that extent. Through considering the nature of perception of such norms, we will ultimately address the question of what kind of entity norms are for us humans.)
キーワード : 規範、知覚、行為、マクダウェル、ドレイファス、ハイデガー
履修条件 : 特になし
履修に必要な知識・能力 : 特になし
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業 講義資料の配付や課題提出でMoodleを使用する。開講前に登録しておくこと。
https://moodle.s.kyushu-u.ac.jp/course/view.php?id=49255
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-a [人文学の視座の理解]
深い専門的知識と豊かな教養を背景とし、自ら問題を見出し、創造的・批判的に吟味・検討することができる。
毎回の授業内容を的確に踏まえて、自分なりの意見や疑問を明確な形で提示することができる。 毎回の授業内容を踏まえて、自分なりの意見や疑問を提示することができる。 毎回の授業内容を踏まえて、意見や疑問を提示することができる。 毎回の授業内容を踏まえて、意見や疑問を提示することができない。
B_A-b [アプローチの理解]
それぞれの専門分野の諸領域のそれぞれの基礎知識、その領域に固有の問題設定や研究手法を身につけ、それらを説明できる。
講義内容について深く理解できた。 講義内容についてしっかり理解できた。 講義内容についてある程度理解できた。 講義内容について理解できない。
B_A-c [言葉の理解]
過去の思想やその表現に対する批判的考察を通じて、人間存在を深く理解し、それを説明できる。
講義の主題をめぐる問題について、様々な見解を理解した上で、自分自身の立場をしっかりとした根拠に基づいて述べることができる。 講義の主題をめぐる問題について、様々な見解を理解した上で、自分自身の立場を述べることができる。 講義の主題をめぐる問題について、様々な見解を理解できた。 講義の主題をめぐる問題に関する様々な見解を理解できない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義 教員による講義を主とした形態だが、毎回提出の課題を通じて学生からの意見・疑問も積極的に授業に採り入れていく。
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 毎回、講義資料をPDFファイルで配付する(Moodle使用)。
参考書 : 授業内で適宜紹介する。
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 ガイダンス moodleでの課題提出
2 「規範」はどんな意味で問題なのか?──その諸特徴から moodleでの課題提出
3 「規範の知覚」とはどのような問題か? moodleでの課題提出
4 マクダウェル−ドレイファス論争とは? moodleでの課題提出
5 行為の理由は潜在的に存在していたか? moodleでの課題提出
6 人間と動物の境界線はどこにあるか? moodleでの課題提出
7 きめの細かさに関する議論から moodleでの課題提出
8 ハイデガーは概念主義者か非概念主義者か? moodleでの課題提出

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-a
[人文学の視座の理解]
B_A-b
[アプローチの理解]
B_A-c
[言葉の理解]
備考(欠格条件、割合等)
授業への貢献度
レポート
出席 欠格条件

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 毎回の課題提出による授業への貢献を重視する。
学習相談 学習相談 : メール(iijima@artsci.kyushu-u.ac.jp)で相談のこと。

授業以外での学習に当たって : 毎回の「事後課題」の提出を求める。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)