文学部 人文学科 文学コース
独文学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
ドイツ文学講義 XIV
German Literature (Lecture XIV)
講義題目  フリードリヒ・ヘッベルにみる女性像
京都大学大学院人間・環境学研究科 教授 菅 利恵
科目ナンバリングコード: LET-HUM4633J
講義コード:
2023 後期
集中
伊都イーストゾーン 独文演 教室
M/J科目 (日本語, German)
更新情報 : 2023/8/23 (17:52) 〔授業計画はシラバス公開後に変更の可能性もあります。〕
授業の概要 この授業では、十九世紀半ばの劇作家フリードリヒ・ヘッベルの劇作品を、特に「女性像」という観点から考察する。ヘッベルが残した悲劇は恐怖劇にも似た救いのないものばかりで、その主人公はたいてい女性である。授業では、まずその時代背景を「経済状況の変化」と「市民的ジェンダー秩序の確立」という観点から確認する。その上で、彼の女性像が持ちうる批判的意義について考える。さらに、同時代において女性の権利の拡張を目指した女性たちのテクストにも注目し、これとの比較において、ヘッベル作品にみる女性像の可能性と限界を明らかにしたい。
授業は、講義と文献読解(独文和訳や資料読解)、ディスカッションを組み合わせて行う。

(In this lecture, we will examine the works of Friedrich Hebbel, especially from the perspective of "female images." We will also pay attention to the texts of women who aimed to expand women's rights in his time, and compare them with Hebbel's works to clarify his images of women.)
キーワード : フリードリヒ・ヘッベル、女性像、ジェンダー、フェミニズム、ドイツ、十九世紀
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 : 中級程度のドイツ語読解力
特記事項 開講予定
 11月 6日(月)   2、3、4限 
 11月 7日(火) 2、3、4限
 11月 8日(水) 2、3、4限
 11月 9日(木) 2、3、4限
 11月10日(金)   3、4、5限 
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義 講義と資料読解(ドイツ語または日本語)、ディスカッションを組み合わせて授業を行います。
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : プリントとスライド資料を用いて授業を進めます。
参考書 : ・『はじめての西洋ジェンダー史: 家族史からグローバル・ヒストリーまで』弓削 尚子(著)、 2021年
・『ドイツ史1866-1918(上):労働世界と市民精神』トーマス・ニッパーダイ (著)、大内 宏一 (翻訳)、2022年
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 導入
・フリードリヒ・ヘッベルについて
・十九世紀半ばにおけるフェミニズムの勃興について
資料読解
2 背景(1)
十九世紀におけるジェンダーの二極分化
資料読解
3 背景(2)
十九世紀半ばのドイツ語圏における経済構造の変化と貧困問題
資料読解
4 背景(3−1)
フリードリヒ・ヘッベルの生涯
資料読解
5 背景(3−2)
フリードリヒ・ヘッベルの生涯
資料読解
6 『マリア・マグダレーネ』作品読解 資料読解
7 『マリア・マグダレーネ』作品読解 資料読解
8 『マリア・マグダレーネ』作品読解 資料読解
9 『ユーディット』作品読解 資料読解
10 『ユーディット』作品読解 資料読解
11 十九世紀半ばにおけるフェミニズムの母性主義的特徴について 資料読解
12 同時代に生きた女性たちーヘッベルをめぐる二人の女性 資料読解
13 破滅しない女性像のために
ールイーゼ・オットー=ペータースの文章
資料読解
14 破滅しない女性像のために
ールイーゼ・オットー=ペータースの文章
資料読解
15 まとめ 資料読解

成績評価
観点→
成績評価方法
備考(欠格条件、割合等)
授業への貢献度 70%
レポート 30%

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって : 配布された資料(ドイツ語、日本語)を、毎回一定量読んできてもらう。参考文献にも目を通すことが望ましい。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)