文学部 人文学科 人間科学コース
比較宗教学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
文化人類学演習 VI
Cultural Anthropology (Seminar VI)
講義題目  九州北部の正教会——その歴史と現状
専任講師 高橋沙奈美
科目ナンバリングコード: LET-HUM3843J
講義コード:
2023 前期
毎週 木曜5限
伊都イーストゾーン 宗教研 教室
E/J科目 (日本語, English)
更新情報 : 2023/4/2 (07:41)
授業の概要 文化人類学演習では、隔年で集団調査とライフヒストリー調査を行っています。今年は集団調査の年です。半構造インタビューの方法や参与観察の仕方について実践を通じて学びます。
今年は九州の正教会を対象として調査を行います。正教会はキリスト教の一宗派で、ロシアから明治期日本にひろまり、最盛期にはカトリックと同じくらいの信者がいました。日露戦争、ロシア革命のために、信者は激減し、現在九州で積極的に活動する正教とはおそらく50名に満たない程です。しかし、現在の信者の中には先祖代々の信仰を受け継いだ者のほかに、ロシアやウクライナからの移住者、欧米からの移住者もいます。彼らにインタビューを取ることによって、九州の正教会の歴史と正教会を通じた多文化共生の現実について学びます。

(In the course of Cultural Anthropology, we conduct a group survey and a survey of life histories biennially. This year we engage in a group survey. Students will learn how to conduct semi-structured interviews and participant observation through practice.
This year, we will conduct a survey targeting the Japanese Orthodox Church (JOC) in Kyushu. Orthodoxy is one of the Christian confessions. The orthodoxy was delivered from Russia to Japan during the Meiji period (1868-1912), and at its peak had as many believers as the Catholics. Due to the Russo-Japanese War (1904) and the Russian Revolution (1917), the number of believers declined drastically, and today there are probably less than 50 Orthodox believers actively practicing in Kyushu. However, among these believers, in addition to those who have inherited the faith from their ancestors, there are also emigrants from Russia and Ukraine, as well as from Europe and America. By interviewing them, we will learn about the history of the Orthodox Church in Kyushu and the current situation of multicultural coexistence through the JOC.)
キーワード : 正教会、多文化共生、ライフヒストリー
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 : みだりに休まない意欲
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
U_A-1 [主体的な学び]
深い専門的知識と豊かな教養を背景とし、自ら問題を見出し、創造的・批判的に吟味・検討することができる。
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。
U_A-2 [協働]
多様な知の交流を行い、他者と協働し問題解決にあたることができる。
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。
U_B-3d [人間科学コース固有の課題]
「人間」・「社会」に対する自覚的かつ反省的な関わりを通じて、人間存在への理解を深め、学生自ら設定したテーマで論文を作成できる。
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。
U_C-1-1 [文献分析力]
それぞれの専門分野の基本文献を正確に解釈、分析することができる。
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。
U_C-1-2 [研究手法]
それぞれの専門分野に固有の問題設定を理解し、研究手法を正しく身に付けて実践し、必要な史資料や文献を収集できる。
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義 授業の前半では、講義が中心となりますが、中盤以降はフィールドワークを行います。基本的には対面の参加となりますが、どうしても参加が難しい場合に限り、ビデオオンでのオンライン参加を認めます。
また、授業に関するやりとりは、MoodleとSlack を中心に行います。最初にSlackの登録をしていただきます。
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : スライド資料(電子媒体)
参考書 : 授業中に適宜指示します。
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 オリエンテーション(自己紹介、授業の進め方、文化人類学の基本的な調査方法の概要を説明) 授業で指定された参考書を読んでおく
2 正教会の歴史と日本とのかかわり 授業で指定された参考書を読んでおく
3 参与観察の方法について 授業で指定された参考書を読んでおく
4 参与観察の練習 フィールドノーツ発表(2年生) 演習 授業で指定された方法で参与観察を行い、フィールドノーツをまとめる
5 正教会の儀礼について 演習 授業で指定された参考書を読んでおく
見学後はフィールドノーツのまとめ
6 人吉教会見学(5月27−28日) 演習 フィールドノーツのまとめ、修正
7 フィールドノーツ発表1 演習 フィールドノーツのまとめ、修正
8 フィールドノーツ発表2 授業で指定された参考書を読んでおく
9 インタビュー調査の方法 授業で指定された参考書を読んでおく
10 ライフヒストリーを読む 授業で指定された資料を読み、まとめる
11 インタビュー調査練習 グループの代表者は7月2日に福岡教会を見学、調査依頼をします。
12 半構造インタビュー 
質問紙の用意
グループのインフォーマントとアポイントを取り、インタビューの日取りを決める
13 インタビュー調査のフィールドノーツ発表1 インフォーマントにインタビューを行う
14 インタビュー調査のフィールドノーツ発表2 インフォーマントにインタビューを行う
15 まとめ フィールドノーツのまとめを行い、質問を準備する

成績評価
観点→
成績評価方法
U_A-1
[主体的な学び]
U_A-2
[協働]
U_B-3d
[人間科学コース固有の課題]
U_C-1-1
[文献分析力]
U_C-1-2
[研究手法]
備考(欠格条件、割合等)
出席 調査に参加できない場合は欠格
プレゼンテーション
授業への貢献度
レポート

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : この授業ではペアやグループでの作業が含まれます。みだりに授業を欠席すると、迷惑になります。基本的に出席するよう、心がけてください。
5月20―21日は宿泊込みの合宿を行います。
7月2日は福岡教会の調査に出かけますが、教会が狭いので、代表者・希望者のみです。
学習相談 学習相談 : 金曜日の12―13時を基本とします。
事前連絡が望ましい。

授業以外での学習に当たって : フィールドノーツのまとめを中心に、授業外学習が非常に重要になります。

合理的配慮について : 対面参加の難しい学生のために、オンラインを設定します。オンライン参加者はビデオオンでの参加を基本としますから、そのようなネット環境を整えてください。
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)