文学部 人間科学コース 地理学 専攻 専門科目 (2単位) 科目ナンバリングコード:LET-HUM4741J 講義コード: |
Geography (Lecture XIII)
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前期・集中 地理演 使用言語 : 日本語 |
授業の概要 | 近年の人文地理学における物質性をめぐる議論をふまえて、自然、動物、身体をキーワードに、さまざまな観点から物質的な想像力の可能性を探る。 |
学習目標 | (1) 全般的な教育目標: 近年の人文地理学および人文学の諸分野における「物質的展開」についての知識と理解を得ること。 (2) 個別の学習目標: A 知識・理解:近年の人文地理学および人文学の諸分野における「物質的展開」の思想的な潮流を理解すること。 D 態度・志向性:「物質性」の問題を、抽象的な理論としてだけではなく、具体的な社会事象において理解できるようになること。 |
授業の進め方 | 以下に授業の主な内容を示す。 なお、受講者は、授業中に紹介する参考文献も合わせて読むことと、授業後の十分な復習が求められる。 1.はじめに 2.「人間中心主義」批判としての地理学− 3.英語圏人文地理学における「物質的展開」の意義と限界 4.東日本大震災における「泥と身体」−物質的存在としてのわたしたち− 5.共感の可能性としての身体−S.ウォリン、C.ムフ、J.バトラーを手がかりに− 6.「ともにいる」ことのポリティクス−ネグリ・ハートの「共(common)」を手がかりに− 7.石と身体 −サバルタンとしての母たち− 8.人間と動物、その1−動物との「出会い」− 9.人間と動物、その2−動物地理学(animal geographies)の挑戦− 10.人間と動物、その3−動物の人間化/人間の動物化− 11.人間と動物、その4−アガンベンの「生政治」− 12.物質的存在としての身体、その1−ハラウェイにおける「自然」− 13.物質的存在としての身体、その2−生殖補助医療と生のあり方− 14.物質的存在としての身体、その3−ヘドウィグからレディ・ガガへ− 15.おわりに−物質的想像力の可能性:「生きること」のポエティクスとポリティクス− |
教科書等 | <教科書> 特に指定しません。 <参考図書> 授業中に適宜紹介します。 |
成績評価方法 | 授業中に課す小課題(50%):授業中におこなう数回の小課題において、本授業の内容を具体的な社会事象にあてはめて考えることができるかどうかを問う。 期末テスト(50%):物質性をめぐる諸学問の議論とその可能性についての理解度を問う。 |
学習相談 | 授業内容に関する質問や意見は中島弘二(koji331@staff.kanazawa-u.ac.jp)まで電子メールでお寄せください。 |
その他 | 開講時期は9/14(月)〜9/17(木)の予定。 対象学年:2年生 3年生 4年生 履修条件:なし |