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多和田葉子 朗読会

    多和田葉子 朗読会

日時  2016年9月19日(祝日)15時~17時

場所  九州大学文学部会議室(箱崎キャンパス、文学部4階)

    交通アクセス http://www2.lit.kyushu-u.ac.jp/access/

ゲスト 多和田葉子(作家・詩人)
 
    〔https://ja.wikipedia.org/wiki/多和田葉子〕

企画者 小黒康正(九州大学大学院人文科学研究院 教授、ドイツ文学)

後援  日本独文学会西日本支部

関連HP http://www2.lit.kyushu-u.ac.jp/~german/

入場無料。
但し、席に限りがございます。参加希望の方は、電子メールにて九州大学文学 部独文学研究室宛(murakami.hiroaki.590@m.kyushu-u.ac.jp)に必ず事前に お申し込みください。

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 日本語とドイツ語で創作活動を行っている多和田葉子さんをお迎えして、九 州大学にて朗読会を行います。多和田さんは、『犬婿入り』で芥川賞、『尼僧とキューピッドの弓』で紫式部文学賞、『雪の練習生』で野間文芸賞、『雲をつかむ話』で読売文学賞を、さらにドイツでシャミッソー文学賞、クライスト賞などを受賞されました。小説や詩の他に、『エクソフォニー 母語の外へ出る旅』や『言葉と歩く日記』などの著作もあります。

 そんな多和田さんに、終末とは何か、それも世界の終末とは何かと問いかけてみました。世界の終末、それは、究極の破局であるだけに、いまだ誰も経験したことのないものです。それにもかかわらず、世界の終末はさまざまな文学作品において繰り返し扱われてきました。いまや文学のみならず、映画であれ、マンガであれ、未来を破局として描くもの、「終末」から物語を始めるものが少なくありません。それはなぜでしょうか。そもそも誰も未経験な終末が 
いかにして表現可能になっているのでしょうか。

 多和田さんの作品の中には、福島原発事故について書かれた詩があります。また、大災害後に再び鎖国をし始めた日本を描く『献灯使』(2014年)という特異な小説もあります。現実の破局、そして究極の破局、これらは創作者にとって何を意味するのでしょうか。そう多和田さんに問いかけてみました。多和田さんは自作の朗読と解説を通じて、答えを探ります。質疑応答の時間も設けますので、私たちも一緒に答えを探りましょう。

 なお、講演会は、九大独文科研研究会「ドイツの文学・思想におけるトポスとしての黙示録文化」の企画です。この研究会は、平成26-30年度科学研究費補助金基盤研究(B)の助成を受けながら、「〈終末〉の終末は可能か」という問題に取り組んでいます。

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