センター長挨拶
人文科学研究院附属 言語運用総合研究センター長
静永 健
静永 健
研究の現場と、教育・医療の現場を結ぶ
みなさん、こんにちは。
私ども九州大学大学院人文科学研究院には、このように言語運用総合研究センターという附属組織があります。略して「言総研」です。
この組織は、人文科学研究院の20数種に分かれる講座の教員、学生、そして将来の研究が期待される大学院生や専門研究員と連携し、そのさまざまな研究成果を、中学・高校教諭など教育の現場の方々、また、言語聴覚士など医療現場で働いておられる方々にお伝えし、またそのほか幾つかの活動を通じて、情報の交換や、なごやかで実り豊かな交流の場を提供するために設立されたものです。スタートは2003年のことでした。
人間によるさまざまな営みを科学的に解明するためには、何よりもまず「ことば」を考えることから始めなければなりません。話されることば、耳にきこえることば、目でよむことば、そして、それら以外の、ありとあらゆるものから溢れ出てくることば、また、古い過去にさかのぼり、あるいは遠い彼方のひとびとからも、ことばは伝わってきます。
それらの深遠で、この上なくいとおしいことばの科学を、みなさんと一緒に、これからもずっと、考えつづける場を持ち続けたいと思います。
みなさんのご参加を、心よりお待ちしております。
設置目的
言語の運用に関する研究の進展を図り、その研究成果を広く社会に還元するとともに、言語に関する学術情報を提供することを目的とする。
事業内容
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1. 言語運用に関する様々な研究の実施(2003年より継続)
大学院生や助教などの若手研究者が、自らの問題意識に基づいて、様々な研究プロジェクトを企画・実行することで言語運用の諸相を解明する。
2. STサポートプロジェクト(2003年より継続)
ことばに関する様々な問題を抱えている人々への助言・指導・リハビリ等の支援を行う言語聴覚士 (Speech Therapist, ST) に対する学術面でのサポートを行う。このプロジェクトでは特に、STの職務に関連する学際的な研究成果についてセミナーや講演会を実施する。
3. 教員サポートプロジェクト(2007年より新しく実施)
小学校・中学校・高等学校等の教員を対象に、日本語やその他関連する言語に関する情報や研究成果を提供するためのセミナーや講演会を実施するプロジェクト。学術情報や研究成果を応用することで、言語の教育的側面への貢献を目指す。
4. 東アジア連携プロジェクト(2003年より継続)
例えば、中国・上海においては、爆発的な人口の増加によって、様々な地域や社会階層に属する人々からなる多層的な言語運用の諸相が見られる。東アジア(日中韓等)における、こうした多様な言語の運用(使用)に関する研究の情報交換と共に国際共同研究を促進する。
歴代センター長
2003年4月〜2006年8月 | 坂本 勉 |
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2006年9月〜2007年8月 | 高木 彰彦 |
2007年9月〜2008年8月 | 柴田 篤 |
2008年9月〜2010年8月 | 久保 智之 |
2010年9月〜2012年8月 | 西岡 宣明 |
2012年9月〜2014年8月 | 久保 智之 |
2014年9月〜2016年8月 | 西岡 宣明 |
2016年9月〜2018年8月 | 上山 あゆみ |
2018年9月〜2020年8月 | 高山 倫明 |
2020年9月〜 | 静永 健 |