『九州史学』創刊五〇周年記念論文集

岩田書院、2008年刊行

上巻：『境界のアイデンティティ』360頁、定価7900円（税別）

下巻：『境界からみた内と外』452頁、定価9500円（税別）

（上巻）

�T　国家権力と系譜編纂

松木　俊曉「氏族系譜からみた渡来人」

小宮　木代良「近世前期領主権力の系譜認識――寛永諸家系図伝の作成過程から――」

�U　境界権力の系譜認識

入間田　宣夫「中世奥羽における系譜認識の形成と在地社会」

伊藤　幸司「中世西国諸氏の系譜認識」

水野　哲雄「島津氏の自己認識と氏姓」

田名　真之「琉球王権の系譜意識と源為朝渡来伝承」

�V　言説のなかのアイデンティティ

吉田　昌彦「近世前期における「日本人」の「エトニ」」

高野　信治「「世界」と「神国」――西川如見の「天学」論をめぐって――」

屋嘉比　収「「日琉同祖論」という言説」

�W　境界性の止揚と近代国家

石川　　寛「対馬藩の自己意識――「対州の私交」　の検討を通じて――」

山口　輝臣「旧民法と帰化法案――小嶋和司「明治前期国籍立法沿革史」をめぐって――」

（下巻）

�T　動態としての境界

坂上　康俊「八〜十一世紀日本の南方領域問題」

岩崎　奈緒子「「加模西葛杜加国風説考」　の歴史的意義」

福田　千鶴「天保期の水野忠邦政権と小笠原諸島」

�U　境界権力と海域交流

服部　英雄「宗像大宮司と日宋貿易――筑前国宗像唐坊・小呂島・高田牧――」

佐伯　弘次「博多商人神屋寿禎の実像」

荒木　和憲「十六世紀末期　対馬宗氏領国における柳川氏の台頭」

上原　兼善「薩摩藩の初期天保改革と琉球」

�V　相克するアジア主義

永島　広紀「近代日本における「アジア主義」　の形成と《朝鮮問題》」

藤岡　健太郎「「東亜」　の　「解放」と　「統一」――「東亜新秩序」と「大東亜共栄圏」の連続と断絶――」

有馬　　学「社会化されたアジア主義――一九三〇年代日本の社会運動とアジア言説――」

�W　境界を認識する

橋本　　雄「日明勘合再考」

藤田　明良「中世後期の坊津と東アジアの海域交流――『一乗院来由記』所載の海外交流記事を中心に――」

岩�ｱ　義則「幕末平戸藩の異国降伏祈願と平戸囃子」