文学部 人文学科 人間科学コース
比較宗教学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
比較宗教学講義 VI
Comparative Religions (Lecture VI)
講義題目  ユダヤ教とユダヤ人の歴史
本務なし 赤尾 光春
科目ナンバリングコード: LET-HUM3812J
講義コード:
2021 前期
集中
伊都イーストゾーン B-102 教室
E/J科目 (日本語, English)
更新情報 : 2021/5/11 (22:05)
授業の概要 一神教の源流としてのユダヤ教は、ヨーロッパ・キリスト教文明やアラブ・イスラム文明において独自の発展を遂げて、その宗教思想や文化は、今なお世界中に影響を与え続けている。ユダヤ教の聖典や儀礼の主な特質について、多角的な視点から概観する本授業を通じて、受講生が、キリスト教の源流の一つであるユダヤ教の根幹にある思想とその文化の特質について理解することを目的とする。前半では、聖書やタルムード等のユダヤ教のテクスト的伝統と冠婚葬祭や年中行事等の儀礼について解説しながら、離散ユダヤ文化に特有の歴史認識や対他者関係の基本的な特徴について概観する。後半では、離散したユダヤ人がヨーロッパ・キリスト教世界において、居住地域の文化や社会との葛藤に満ちた接触を通じて、独自の文化をいかに発展させてきたかを、ユダヤ人社会の内部の視点も交えつつ辿る。

(Judaism, which is the origin of the monotheistic religions, gave rise to unique developments in Christian civilization in Europe and Islamic civilization in the Middle East, and the thought and culture of Judaism still influence the world even today. To understand the underlying thought behind Judaism and its cultural traits compared to those of other religions of the world, this course overviews the major characteristics of the holy book and ceremonies of Judaism from a multilateral perspective. First, explanations will be given of Jewish textual traditions (the Bible, the Talmud, etc.) and rites/ceremonies (wakes and weddings, annual events, etc.) to provide an overview of the fundamental characteristics of Judaism?the time and space recognition unique to diaspora culture, and interpersonal relationships. Next, students will take a look at how the diasporas have developed their own cultures through cultural and social conflicts within the Christian world of Europe. )
キーワード : ユダヤ教、ユダヤ人、パレスチナ、イスラエル、聖書、中東、ヨーロッパ、マイノリティ、ディアスポラ、差別、迫害、ホロコースト
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項 開講時期は9月15日(水)〜17日(金)を予定している。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-a [人文学の視座の理解]
ユダヤ教の基本的特徴、ユダヤ教とキリスト教の関係、古代から現代までのユダヤ人の歴史の大まかな流れについての基礎的な知識を身につけることを到達目標とする。
ユダヤ教の基本的特徴とユダヤ人の歴史の対極的な流れとともに、その世界史的意義を理解した上で、広くマイノリティを取り巻く構造的な問題について理解している。 ユダヤ教の基本的特徴とユダヤ人の歴史の対極的な流れを理解し、その世界史的意義を理解している。 ユダヤ教の基本的特徴とユダヤ人の歴史の大局的な流れを理解している。 ユダヤ教の基本的特徴とユダヤ人の歴史の大局的な流れを理解していない。
B_A-e [現代世界の理解]
ユダヤ教やユダヤ人に関する様々な事象の考察を通じて、マイノリティやディアスポラ(民族離散)など、「他者」をめぐる問題についての批判的な感性を養うことも到達目標とする。
近現代世界におけるユダヤ人の貢献と反ユダヤ主義の問題についての基本的な理解があり、現代世界におけるマイノリティやディアスポラをめぐる類似した問題についても比較の観点から考察できる。 近現代世界におけるユダヤ人の貢献と反ユダヤ主義の問題についての基本的な理解があり、現代史の大局的な流れの理解がある。 近現代世界におけるユダヤ人の貢献と反ユダヤ主義の問題についての基本的な理解がある。 近現代世界におけるユダヤ人の貢献と反ユダヤ主義の問題についての基本的な理解が不十分である。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義 基本的には講義形式だが、適宜、講師と学生および学生同士の問答の場も設ける予定。
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 授業中に適宜提示する予定。
参考書 : 授業中に適宜提示する予定。
授業資料 : 授業中に適宜配布する予定。

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 前提を疑うこと――小話に見るユダヤの精神
2 『屋根の上のバイオリン弾き』の世界
3 一神教の誕生と古代ユダヤ教の成立
4 「旧約聖書」の世界
5 エルサレム神殿破壊とラビ・ユダヤ教の成立
6 ユダヤ教とキリスト教の確執
7 文明のはざまで:中世におけるユダヤ人ネットワーク
8 中世ヨーロッパ世界における反ユダヤ主義
9 東欧ユダヤ社会とイディッシュ文化
10 啓蒙主義とユダヤ人解放
11 ドイツ・ユダヤ関係の屈折
12 ロシア・ユダヤ人の展開
13 「ユダヤ人解放」と同化の運命@:映画『太陽の雫』を観る(前半)
14 「ユダヤ人解放」と同化の運命A:映画『太陽の雫』を観る(後半)
15 現代世界とユダヤ人

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-a
[人文学の視座の理解]
B_A-e
[現代世界の理解]
備考(欠格条件、割合等)
出席
授業への貢献度
レポート

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)