文学部
哲学コース
哲学 専攻
専門科目 (2単位)
哲学演習 IV
講義題目:ヘーゲル『精神現象学』読解
教授菊地惠善
後期・通常

木曜3限
授業の概要 ヘーゲル(1770-1831)の主著『精神現象学』(1807)を前年に引き続き読み進める。今年度は「(C.)(AA.)理性」から始める。
解説書を読んで理解したつもりになったり、有名な部分だけを読んで全部を読んだつもりになる危険を避け、テキストの一字一句をゆるがせにせず、厳密に理解することを目指す。古典的な著作は、単なる過去の思想の遺物ではなく、実際に歩まれた哲学的な思考の可能性であるから、それを読み解くことは同時に、そこから多くの新たな思考の可能性を読み取ることでもある。テキストの読解と内容の解釈について、学生諸君が積極的に参加することを期待する。
学習目標 (1) 全般的な教育目標:
哲学の古典を原典で厳密に読み解く。

(2) 個別の学習目標:
ヘーゲル哲学への入門を図りながら、同時に、哲学的思考の徹底さと厳密さを学ぶ。
授業の進め方 毎回担当者を決めて読解を進めるが、理解や解釈については全員で議論し検討する。
教科書等 <教科書>
G.W.F.Hegel,Phaenomenologie des Geistes,Felix Meiner Verlag(PhB)。金子武蔵訳『精神の現象学』岩波書店、樫山欽四郎訳『精神現象学』平凡社ライブラリー。

<参考図書>
金子武蔵『ヘーゲルの精神現象学』ちくま学芸文庫、加藤尚武編『ヘーゲル「精神現象学」入門』有斐閣選書、他。
成績評価方法 平常点とレポートとを総合して評価する。ただし、平常点を重視する。
学習相談 金曜日1時−3時、教官研究室
その他 現実に潜む哲学的な問いのあれこれについては、webサイトの「観察と感想」を参照。

対象学年:2年生以上
履修条件:限定なし