文学部 哲学コース 哲学 専攻 専門科目 (2単位) |
|
前期・通常 月曜4限 |
授業の概要 | アリストテレスは『形而上学』ΖΗ巻(第7−8巻)の実体論において、カテゴリー学説や質料形相論といった自身の基本的な学説を前提としつつ、個物の〈実体〉(ウーシアー)を探究している。〈実体〉探究という形がはっきりと見て取れる『形而上学』Ζ巻において、Ζ巻第7−9章の生成論に続くΖ巻第10−12章の定義論はとくに重要である。Ζ巻第10−11章では、定義において質料をどのように扱うべきかが論じられ、Ζ巻第12章では、定義の要素が複数であることから定義の一性が問題にされる。この授業では、Ζ巻の〈実体〉探究における第10−11章の意義について考察した上で、Ζ巻第12章における定義の一性の問題を考えることにしたい。この問題を考えるにあたってΗ巻第6章のテクストとの比較は不可欠であるので、これも取り上げ、定義の一性の問題がどのように解決されるのかを見ることにする。 |
学習目標 | (1) 全般的な教育目標: アリストテレスの実体論における定義の問題の重要性を理解する。 (2) 個別の学習目標: 『形而上学』Ζ巻第12章とΗ巻第6章のテクストを精確に読み、定義の一性の問題について理解を深める。 |
授業の進め方 | テクストを精読し、その解釈について議論する。 |
教科書等 | <教科書> テクストはコピーを配布する。 <参考図書> そのつど指示する。 |
成績評価方法 | 授業での議論、発表、出席状況によって総合的に評価する。 |
学習相談 | オフィスアワーは月曜13:20-14:50に設定する。 |
その他 | 対象学年:2年生以上 教職(社会)(公民)(平成21年度入学者より適用) 教職(社会)(公民) |