文学部
哲学コース
哲学 専攻
専門科目 (2単位)
古代哲学演習 II
講義題目:実体と本質
准教授岩田 圭一
後期・通常

月曜4限
授業の概要 アリストテレスの実体論が展開される『形而上学』中核諸巻(第7−9巻)のうち、個物の〈実体〉(ウーシアー)を探究するという形で展開する『形而上学』Ζ巻を取り上げ、〈実体〉とは何かをテクストに即して考えていく。アリストテレスのテクストに見られる重要な術語のいくつかは多義的であり、またそのつど用いられる術語の用法について必ずしも明確な説明が与えられるわけでもない。そのためそのテクストはしばしば読み手を混乱させる。Ζ巻において探究される「ウーシアー」も多義的であり、Ζ巻を読解するにはその多義性の理解が不可欠である。この授業では、『形而上学』Ζ巻第1章から読み始め、カテゴリー学説に基づく「実体」理解から議論が開始されることを確認し、本質について論じられるΖ巻第4−6章まで読み進めることにしたい。
学習目標 (1) 全般的な教育目標:
アリストテレスの実体論を手がかりにして、存在の問題に取り組む方法を学ぶ。

(2) 個別の学習目標:
『形而上学』Ζ巻第1―6章のテクストを精確に読み、「ウーシアー」の多義性について一定の理解を得る。
授業の進め方 テクストを精読し、その解釈について議論する。
教科書等 <教科書>
テクストはコピーを配布する。

<参考図書>
そのつど指示する。
成績評価方法 授業での議論、発表、出席状況によって総合的に評価する。
学習相談 オフィスアワーは月曜13:20-14:50に設定する。
その他 対象学年:2年生以上
教職(社会)(公民)(平成21年度入学者より適用)

教職(社会)(公民)